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2章 44
唐突に歯の浮くような言葉を言われて狼狽する。
お世辞だとしても、男性がそういう事を軽々しく言うべきじゃない。
否定するのも悔しいし、でも肯定するのもちょっと違う気がしてどうすればいいかと、考えてしまってクラクラする。
そんな私を意に返さないプロデューサーはいつも通りだ。
「そんな貴女にコレを」
ノートパソコンからMP3ファイルを見せられる。
画像はなく、それが何なのかパッと見分からないけど、わざわざレッスン室に来たんだからそれが何か分かった。
信じられない気持ちが強いけど。
誰もが得られる訳じゃないもの。
大きなアドバンテージとなるもの。
「プロデューサー、これは?」
「夢さんの、夢さんに相応しい可能性です」




