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行商人

リョウに町に戻ったら、行商人と会ってみたいと、告げる。

リョウも薬を食料と交換できたらと考えており、異存はないと返事する。


数日中に来るとは思うが、正確な日はわからないとのことだ。

ともかくは、取引の品を確保したい。


手持ちの食料は、まだ確保しておこう。


とりあえずは、発掘作業をする。

あとは、シェルターの扉をカモフラージュしておきたい。


リョウに意図を告げる、シェルターを二人で出る。

リョウが扉から離れたところで草を刈り、シェルターの扉の上にばらまいた。


木の枝を拾ってきて、扉の動きを妨げないように置いておく。

ぱっと見ただけではわからないだろう。


狩りの仕方を訪ねてみるが、リョウは経験がなくわからないそうだ。

やはり、発掘作業を行うべきだろうか。


一度見つけた場所には、複数の品があることが多いらしい。

薬屋跡地に向かう。


リョウに周囲の警戒を頼む。

前回はなんとなく、足で土を掘った程度で出てきたのだが、改めてさがすと見つからない。


手斧をクワのように使い土を掘り起こしてみる。


すっかりと汗だくになったころに、同じような頭痛薬を2箱見つけた。

日はまだ高いが、町に向かうことにする。



幸い外敵に出会うことなく、町にたどり着いた。

扉の前で呼びかける。


2mほど積まれた廃材の間から、少年がひょこっと顔をだす。

廃材の一部が音を立てて動き、隙間を抜けて町に入る。


少年に声をかけ、駄賃代わりに流動食を一つ手渡す。


受け取ってくれたが、なにかはわからないようだ。

食べ方を伝えると、さっそく食べ始めた。


「ねばっこくて、不思議な味がする」


少年が笑顔でそう答える。

この子もかわいらしい顔をしてる。


子犬のような丸い目も、整った鼻も、うっすらと紅い唇も。

今の時代にアイドルがあるのであれば、年の離れた姉に勝手に応募されそうだなと思う。


「おーい、まだいきとるかー。わしじゃぁ。」


バリケードの外より、声が聞こえる。

少年はバリケードを器用に上り、様子をみている。


「行商のじっちゃん達がきたよー」と周囲に叫び知らせる。


畑にいた大人が数人近寄ってきて、バリケードの一部を大きく開け、行商人たちを迎え入れた。


郵便局のバイクの後ろに、リアカーが繋がれている。

布を全身に巻いたような、砂漠の旅人を思わせる服装をしている。


じっちゃんと呼ばれた老人が、バイクにまたがっている。

左右には二人ずつ、護衛が付き従っている。


護衛たちは顔にも布をまき、建築物の廃材であろう鉄の棒を手に持っている。

先は鋭く磨かれて太陽の光を反射していた。


一行は畑を抜けて、居住エリアに降りる階段に向かっていく。

その後を、ゆっくりとついて歩く。


階段の前で、彼らが荷を下ろし始めると、こちらから声をかけた。


「はじめまして、行商人のかたがたですよね。取引を願いたいものがあるのですが。」


老人がこちらを眺めて答える。


「後で酒場によりなさい。今は荷を下ろしておる。わし達をまっておるものもおる。」


作業中に声をかけたことに詫びを告げて、後程お会いしましょうと頭を下げる。

老人が片手をあげて答える。


ふと気が付くと護衛の人であろうか、鋭い目つきでこちらを見ている者がいた。

失礼なことをしてしまったと、恥じ入る。


ひとまず先に酒場にいって待ってみよう。



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