表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/62

エピローグ

みかんの手によって地上へと戻った世愛らエリザベスに出迎えられた。世愛ら遊佐ときちんと会話できたことを報告し、エリザベスはその報告を聞くなり遊佐に頼まれた一式と手紙…あと契約の証を世愛へと渡した。手紙には拳銃の正式な持ち主は世愛であること、手続きは済んでいるので世愛にしか扱えなくなったこと、あと家は自由に使っていいこと…契約者としては自分の出来る範囲でやること、困ったことがあったらエリザベスを頼ることなどが書かれていて遊佐に関することは何も書かれていなかった。


「…時間はあるし、銃の練習はあとでしよう…今は」


手紙を読んだ世愛が向かったのは自分の故郷である世界だった。魔法が使えなくなり多少の混乱は起こったもののそこは中條家がおさめたので問題はなかった。だが姫咲たちは中條家には戻らず、自分の手で商売を始めた。金があればなんでも出来ると言っていたので傲慢な性格なのだと思っていたが商才と物作りの技術、人脈はあったのか経営は順調だった。そして事務員だが結論からいうと彼は自由になった。だがマイクロチップを破壊した時に神経を傷つけてしまい、彼の足は二度と動かなくなってしまったらしい。それを知った世愛は誠心誠意、謝罪をした。だが事務員は怒っていないどころか精神的に自由になれたと清々しい顔ですんなり許してくれた。オリジナルの名前を知らず、クローン体であっても名前を貰えなかった事務員はリンと名乗り、姫咲たちから無償で貰った車椅子の恩返しにと店の手伝いをしているとのことだった。あとは瑞樹たちのことだ。結論からいうと彼女たちは隆彦の故郷に向かったらしい。らしいというのは姫咲たちに聞いた話で自分の目で世愛は確認していないからだ。瑞樹は魔物化していても意識はあった。そして事務員…リンがクローンであり傀儡のようなものだと知って同情した。だがそれを知ってもリンの顔を見てしまうと憎しみが甦り、耐えられなくなってしまうので隆彦の故郷へと瑞樹は隆彦と共に向かったらしいのだ。隆彦の故郷を知らない世愛はそれを確かめる術を持っていなかったが話をしてくれたリンが嘘を言っていないと信じて世愛は遊佐の…いや。自分の家へと戻った。そして部屋の片付けや拳銃の使い方の練習に明け暮れて数日たったある日。世愛は林檎の樹がある花畑で精霊たちに囲まれていた。


「よろしくお願いしますねっ」


世愛が花畑に来たのには理由がある。拳銃を扱う練習をしつつ花に水をあげる為だ。世愛は周囲の精霊を見渡すように見たあと、エリザベスに作って貰って腰に装着していたホルダーから拳銃を取り出し、両手で持って前へと突き出すようにかまえた。そして水をあげて草花を元気にしてあげたいという気持ちを込め、真剣な顔つきで引き金を引いた。すると銃口に青色の魔法陣が出現し、そこから水を纏った水色の弾が飛び出した。弾は以前、遊佐が放った物よりも多くの水を纏っていて

玉はは弾道を無視して空へと向かい、ある程度上まで行くと弾けて霧雨ような水が花畑全体を潤し始めた。水をうけた花はキラキラと太陽の光を反射させ、どこか元気になったように見える。


「よし!」


それを見た世愛が満足そうにしていると背後から拍手が聞こえてきた。


「…え」


世愛は拍手が聞こえた方へと目を向けた。そして拍手をしたであろう人物を見て大きく目を見開いたのである。そこには魔界にいる筈の遊佐がいて長かった前髪は短くなっていて服装は少し豪華になったものの色は前と同じ黒だった。世愛は目を疑って幻かと目を手で擦った。だが遊佐が消えることはなかったので世愛は信じられないといった表情をして遊佐を見つめた。


「…世愛がかえったあとあいつ…みかん野郎がな。提案してきたんだよ。最古の魔王は神と一緒で契約者を持てる。最古の魔王に仕え、仕えていると言っても恥じないよう相応しい実力を持ってさえくれれば掛け合ってくれるって…だからここ数日、死ぬ気で頑張ったんだ。そんで及第点を貰った…そして地上の何処かにある魔剣を探すことを条件に契約した」


そんな世愛を見て遊佐は自分がここにいる理由を説明した。


「ならまた一緒にいられるの…?」


世愛は今にも泣き出してしまいそうなくらい潤んだ目で遊佐を見つめた。


「魔界に呼ばれることもあるけど基本的に一緒にはいてやれるよ。魔剣ものんびり探せばいいって言われてるし」


遊佐は小さく頷き、答えた。その返事を聞いて世愛な勢いよく遊佐へと抱きついた。


「…どうした?」


遊佐はいきなりのことで驚きはしたもののしっかりと世愛を抱き止め、首を傾げる。


「…いえ…いえ…嬉しくて…こんなに早いとは思わなくて思わず…すみません。またよろしくお願いします」


世愛な潤んだ目で見上げるように遊佐を見つめながら遊佐から離れた。


「ああ。よろしくな」


遊佐はそんな世愛に向かって微かに微笑みかけ、その微笑みを見て世愛は頬を赤く染めたのだった。


ここまでお読みいただきありがとうございました!

これにて完結ですが、番外編や第二幕を予定しております!


感想や誤字脱字の報告、評価などあれば何卒よろしくお願いします(o*。_。)o

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ