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ステータスMAX勇者とエッちぃ魔王の異世界実況配信バトル〜俺と魔王のいちゃつき動画が流出しちゃって謝罪会見するハメに〜  作者: 綾野智章
第七章 ギルドで水見式属性診断!?配信師登場、チャンネル開設、クエスト受注で物語は加速する!
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19話 報酬は聖剣エクスカリバー!?嘘くせーだろこれ

【前回までのあらすじ】

いくら異世界でも金が無いと始まらない。金策として動画が利用できるということで、ギルドから手続きを進めていく主人公イセキン。「評価ボタンの下にある『チャンネル譲受申告』ボタンを押してください。」ギルドの受付君はなれた口調で手続きを進めていく。

 受付君がそういうと、画面上にさっきまで無かった『チャンネル譲受申告』ボタンが現れた。


「押したぞ。これで良いのか?」

「はい。申告がギルドに受理されれば、チャンネルの動画まるごとイセキンさんのモノになります」

「へー。思ったより簡単だな」

「そうですね。まあ、裏でギルドの審査が動いていますが。あ〜……と言っている間に受理されましたよ」

「早いな」

「はい。おそらく複数ギルドがこの事実をリアルタイムに確認していたのでしょう、そういった場合は審査が早く終わるのです。この世界アナムネには人間、魔族、その他エルフや獣人族などの多様など多様性に富んだギルドがたくさん存在しています。そこではお互いに不正がないように動画を監視しあっているんですよ」


「次は販売だ。イセキン、動画の下に『販売』ボタンが追加されて居るだろう、それを押して販売しよう」

 ツァラの言う通り、申告ボタンがあった場所に今度は販売ボタンが現れていた。

「販売はギルドに動画を売るボタンだ。ギルドが動画の価値を査定して、良い動画は良い値で買い取ってくれる」


「はい。そうなのです。ツァラさんの説明にもう少し補足を入れましょう。全ての動画には広告が入ります。人気動画であればあるほど広告が表示され、動画の持ち主はその表示回数に応じて広告主から報酬をもらう事ができます。動画の販売はその報酬をギルドに販売することとなるのです。

 動画の販売は投稿者にとって、手っ取り早くまとまったお金がほしい時に利用される機能です。ただし動画の著作権までを買い取ることはありません。なので勝手に動画が改変されたり、削除されたりといったことはありませんのでご安心ください」

 

「ふーん。ちょっと難しいけど、面白いシステムだな。でもライブ動画なんて、動画の鮮度が下がると再生数は低くなっていくだろう?そんなに高値がつかないような気がするが……」


「はい。大抵の動画はその通りです。如何に鮮度が高いうちに動画を売るか?が基本です。しかし中には、動画の価値をあとから見出され、ギルドが安く買い取った動画が爆発的に再生されることがあります。そうするとギルドは儲かるわけです」


「我々、冒険者の間ではそういった仕掛けを行うやつらを、炎上屋と呼ぶがな……大抵、再生数が爆上げするのはなにかの不祥事など炎上させるのが主流だ」

「そうか、だからオークのなんでもない猫つんつん動画が急に炎上したりしたのか。あれは炎上屋のし掛けなのか」


「んー、もしかしたらそうかも知れないな」

 

「さて、イセキンさんの動画に値がついたようですよ。20万(ゴールド)。まあまあですね」

「お、20万!?ツァラ、それって高いのか、安いのか……わからないんだが」

「20万Gだと、大体1ヶ月は暮らしていける額だな」

 ってことは、1Gは日本でいう1円ぐらいの価値かな。

「さあ、どうですか?20万Gで問題なければ、即金お渡ししますよ」

「ああ、問題ない。20万Gで手を打とう」


「ありがとうございます。それでは、こちら金貨20枚です」

 よっし!これで当面のお金が出来たぞ!ファイヤースターターを買うぞー!

 

 ◇◆◇◆

 

 しばらくして、「おーい、イセキンー!」と、声が聞こえた。ツァラだ。声の方をみると掲示板の前で手招きをしてる。

「あったあった!イセキンこれ!見てみろ!」

 と、ツァラが見せてくれたペラ1枚。


「ヒュードル山脈の頂上の魔物討伐依頼。報酬は聖剣エクスカリバー……いや、嘘くせーだろこれ」

「あ、やっぱり嘘だと思ったな?ドラゴンの件もしかり、確かにこの手の情報には嘘ばかりだ。報酬エクスカリバーとしておけば、とりあえず冒険者は集まるからな。だがそれ以外にエクスカリバーを探す手がかりが無いのもまた事実」


「そうか……これしか手がかりがないなら、今はこのクエストを受けるしか無いんじゃないか?」

「ありがとう。じゃあクエスト受注してくる」

 そういって、ツァラはこのクエスト受注受付をギルドカウンターで済ませた。

 

 魔王の言う通りであれば、このクエストもフェイク。エクスカリバーはこの世に存在しない。それでも真実をツァラに告げなかったのは魔王と『戦いを演じる』という約束があるからに他ならない。

 

 受付を終えたツァラが帰ってきた。

「魔物討伐の説明会が、依頼主の館であるようだ。もうすぐ始まるそうだから行ってみよう」

「あ、ちょっとその前に道具屋に寄りたい!ファイヤースターターがほしい!」

【次回予告】

クエストの発注主の名は、街でも有力の富豪、武器商人のホルドマンだ。彼は集まった冒険者に向けてクエストの詳細を説明する。そこにはギルドで実況をしていたネコ子の姿もあった。

次回、第20話:クエスト受注!鷲馬ヒポグリフを討伐せよ!

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