16― 収拾
今晩は。木曜日。
草木も眠る丑三つ時、で御座います。
さて! 春ですね!
昼間半端に暖かく! 夜はそこそこ冷える!
……貶してる?(笑)
生物には! 温度差が! 厳しいのさ!
源は襲ってきた黒ずくめ達を縛り上げた。
が、文句言いた気な悪童達が未だ其のままであった。
黒ずくめ達は動けなさそうではあるが殆どは意識が有る。
頭に攻撃したのは一人にだけ、だからだ。
黒ずくめの縛り方は。 先ず両手を後ろ手に縛り。
両足も縛り。 口には猿轡を咬ませた。
勿論黒ずくめ達は目の辺りだけ出して後は覆面で隠していたが。
源は倒して縛り上げた黒ずくめ達の覆面を剥いで口に布を咬ませたのだ。
道路に出て倒した黒ずくめ二人は。
縛った紐の部分を掴んで放って運び、一ヶ所に集めたのだが。
当然一度放って運べる距離はたかが知れていて。
一ヶ所に纏める迄何度でも放って地面に叩きつけて、を繰り返した。
一応死なない程度には気を付けたが。
其れ以上は考慮しない、という体であった。
其の間悪童達は行動を起こしてはいないが。
源がずっと睨みを利かせていたからだ。
黒ずくめ達を一ヶ所に纏め。
悪童達は特に拘束していないが黒ずくめ達の側に集めて。
源は口を開く。
「君達、何が言いたいのかな?」
黒ずくめ達には猿轡を咬ませてあるので、当然の事言った相手は悪童達だ。
「おまっお前の所為だっっ!!」
「お前が邪魔したからっっ!!!」
「仲間がっっ!! 仲間達がっっ………!! くっ……くぅっっっ!!!」
悪童達は数が減っていたが。
其れでも四捨五入すれば二十人にはなる位も居ると。 何人かが叫び出す。
其れぞれ別個に、なので。 真面には聞いていられないが。
源は唯々じっと立っていた。
悪童達が叫び止んでからやっと。 源は再び口を開く。
「今回の件のあらましは……」
「お前の所為だっ! ……っ?!」
野次を飛ばす悪童に源が目を向けると直ぐに黙る。
源が睨みを利かせると言っても。 目付き自体は瞼半開きで下向き加減で。
眉は全く力が入っていない状態で。
瞳が相手に向くだけなのだが。 其れも焦点が合っているのかいないのか。
虚ろな感じである。
目に力は感じないが。 気味が悪い、とは思われるかも知れない。
「今回の件のあらましは」
源は何事も無かったかの様に再開する。
「以前、君達が強盗して売っ払ったとやらいう品に。
悪い連中が目を付けたって事だね」
「誰がだよっっ!!!」
又も野次が飛ぶが。
「僕が知る訳無い」
顔にも声にも全く感情は籠っていないものの。
言葉ではばっさりと切り捨てる。
「誰だか悪い黒幕は。 刺客を送り込み、
奪えるだけのものを奪って鏖しようと。 してきた訳だね」
内容がどうであろうと。 源は唯々淡々と言う。
「誰がだって言ってんだろっっ!!」
悪童の一人が源を問い詰めるかの様に言うが。
最早源は口を開きすらしない。
激昂した悪童達が三人程掛かって行ったが!
「「「がおっっ?!!」」」
無造作に。 だが割と容赦なく源に倒される。
「頭悪いのかな?
其処に転がっている黒ずくめ達は誰が倒したと思っている?」
普通、荒事が有れば声も平静ではいられないものだが。
源は本当に何事も無かったかの様に淡々と言う。
「君達が今生きているのは。 此の家の者の目を引き付ける為の囮だね。
揃った所でみんな殺される筈だったと。 愚かだね」
「ぐっっ!!」
「くっくっっ……!!!」
悪童達は悔しそうだがもう源には掛かって行けない。
「刺客を幾ら倒した所で黒幕に辿り着く事は無いけれど。 どうしたものかね」
間違いなく悪童達に聞かせる為ではあるだろうが。
源の口調はもう独り言だった。 悪童達の言葉はもう受け付けないという
意思表示であろう。
どれだけ察しが良ければ通じるのか、という所だが。
「取り敢えず其処の黒ずくめ達は気が済むまで殴る蹴るして構わないよ。
成るべく死なない様に気を付けてくれたら有難いけど」
悪童達はギョッとだけして動き出せない。
「安心しなよ。 死んではいないけど。
全員、適切に治療しても完治には月単位掛かる負傷をしているから。
殴る蹴るしたって反撃は無いって事。
下手に動けると自害するだろうからね。 此ういう連中は」
やはり悪童達はギョッとだけして動かない。
が、本当に独り言の様に全く構わず源は続ける。
「気が済むまで殴る蹴るしたら
町の警備を呼んで黒ずくめ達を連行して貰ってくれるかな」
「何で俺達が!!!」
抵抗する悪童がいても源が目を向けるとやはり黙ってしまう。
其して。
結局源の要望通りに成った。
悪童達は黒ずくめ達を殴る蹴るしたが。
骨を折る以上の事は出来なかった。
以上、というのは其れを含む、という事だから。
折ってはいなかったという事だ。
誰かに暴力を振るうというのは。 気持ちの悪い感触を味わうものだ。
其れが平気だったり寧ろ味わいたいなんて者が居たら。 精神異常者だ。
悪童達も。 其処までは精神を病んでいなかった様だった。
世間ではコロナウィルスが
猛威を振るっている模様です。
防疫服? 病原体を防ぐ目的の服をも
突き抜けるだとか?
某拳法の国の陰謀説なども有ったり?
まあ碌な国ではないですね。
高校野球中止? ご愁傷様です。
皆様お気を付け下さい。




