表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lost12 優しき青年は、冷酷な魔の王になれるのか  作者: JHST
第八章 あの人と共にありたい
756/777

③無限の銀閃

「御覚悟!」

 コルティが自分の間合いの先端で着地すると、ふわりと膨らんだスカートが戻るよりも早く、いつの間にか振り上がっていた白銀の斧が大魔王の頭上へと向けて振り下ろされた。

 だが、その刃は、大魔王が上げていた右手に吸い込まれるように受け止められる。彼の足元が僅かに沈み、円形に亀裂を発生させた。

 さらに、コルティの背中を通して大魔王の死角から側面へと振られた二本目の白銀が、彼の左手で受け止められていた。


「どうした? 結界で音は外には漏れぬようにしてある。遠慮なく打ち込んでくるがいい」

 大魔王の表情は一向に揺るがない。

「では存分に………」「うむ」

 コルティの姿が空間の裂け目の中に消える。そして秒に満たない速度で、大魔王の背後の空間から現れるや、新たに二本の白銀の斧を取り出した。

 二本の斧がコルティの前ですれ違うかのように、左右から薙ぎ払われる。

 だが大魔王を切断しようとした一撃は、背中を見せたまま微動だにしない彼の両側面kら発生した黒い障壁によって阻まれ、同時に障壁から発せられた微細な振動が、左右の白銀の斧を塵へと帰した。


「どうした? もう終わりか?」

「ま、まだですっ!」

 大魔王の全周から空間が次々と割け、白銀の斧が同じ数だけ現れた。

 コルティは空間から空間へと跳躍し、姿を現す度に両手から白銀の斧を放ち続ける。だが、あらゆる角度、死角を突いた奇襲同然の攻撃は、全て大魔王の腕や障壁によって受け止められ、直後に武器が粉砕されていく。

「出し尽くすつもりで、放ってこい」

「くっ!」

 終始落ち着いた声に対して、コルティの表情は次第に焦りを見せ始めた。そして、ついに白銀の在庫を使い果たしたのか、彼女は両手に何も持たないまま腰を深く落とし、大魔王の体へと正拳を叩き込んだ。

 瞬間、大魔王の体を大量の魔力が貫き、背後へと通り過ぎる。

 腹部を中心とした大魔王の服は大きく裂け、背中のマントに穴が穿いた。

「………八頸」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ