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性転魔法使いのオブリージュ  作者: Kiruna
魔法高校編
40/45

全力全開戦『藍癒人魚姫』 『日長直猪』 対 『黒色聖母』 ①

私こと蓮野 春香は、闘技場に居た。


私の前には真白さんと紅天寺さんが立っている。


二人とも私を睨みつけるように見ている。


私、何かしたかな?


私達の周りには、学園長先生がつくった何重にもなっている透明な魔法壁を挟んで沢山の観客が居た。


魔法壁は魔力無効化の効果を持っており、それが何重にもなっており、多大な力で壊そうとしても時間が掛かる仕組みになっている。


とりあえず、よく分かりませんが変身をしておきますか。


【私は願う、過去、未来、そして今を築く。唯、自分の時間を過ごすために、この力を使う事を】


そして、私から光が生まれ輝きだし、学生服が消え、黒い魔法服が順々に私を着飾っていく。


そして、光が消えて私の変身は完了した。


私が変身したのに合わせて、真白さんも詠唱する。


【私は願う、過去、未来、そして今を築く。この力で沢山の命を救う事を!】


真白さんも光輝き、そして輝きがなくなると、そこには髪も淡い水色に染まり、服の色も淡い水色の魔法少女が立っていた。


(わたくし)は願う、過去、未来、そして今を築く。数多(あまた)の敵を倒す!この力で!】


次に紅天寺さんが詠唱して、特徴のあるロールの髪の毛は更に巻かれ、髪の色と服の色は真っ赤になりった。そんな赤の魔法少女になってこちらを睨みつけていた。


(わたくし)達の全てを出します」


紅天寺さんは私にそう言った。


私はその言葉に、なぜか嬉しくなった。


何故かは分からない。


「それでは、両者共に準備が出来たようなのでこれより対戦を開始します。数字の光が0になると共に始めてください」


学園長先生が通信魔器を使って、闘技場全体に届くようにそういった。


それと同時に、私と真白さん紅天寺さんのペアの真ん中の上に、魔法で作られた数字が10と表示された。


これからあのお二人と戦うんですよね。


なら、戦闘に対する礼儀として、真白さんは藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんと、紅天寺さんは日長直猪(サンストーン・ボア)さんと名前では無く異名(ネーム)で呼ぶ事にしましょう。


そんな事を考えていると数字は0になった。


【ウォーター・ス(水玉)プラッシュ】


【ファイアー・ボ(火玉)ール】


対戦が始まると同時に藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは水属性の初級魔法の『ウォーター・ス(水玉)プラッシュ』を、日長直猪(サンストーン・ボア)さんは火属性の初級魔法の『ファイアー・ボ(火玉)ール』を私に向けて発動して来ました。


「始めはここから始まりました。基礎の基礎、でもそれを春さんは基礎魔法の大切さを教えてくれました」


魔法を発動した後に藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんはそう言った。


春さんが教えたって、私の事?


私は教えた記憶無いのですけどなんなのでしょう、


【マジカル・バ(魔法盾)リア】


私はとりあえず、『マジカル・バ(魔法盾)リア』で防ぎます。


『マジカル・バ(魔法盾)リア』とお二人の魔法がぶつかり、お二人の魔法だけが消滅しました。


「その次に、魔力を練るという事を教わりましたわ」


お二人の魔法が消滅すると同時に、今度は日長直猪(サンストーン・ボア)さんがそう言いました。


(わたくし)に眠る魔の力よ。今、この時だけ、(しゅう)()をお与え下さいですわ!】


そのすぐ後に日長直猪(サンストーン・ボア)さんは詠唱して、再び輝き始めた。


【コンバージ・モ(集知変身)ード!】


そして、最後の詠唱と共に輝きが消えると、そこにはさっきよりもカールがかかり、服の色は守るべき所が黒く、他は赤い魔法服となりました。


ニード(煉固)


藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんも、次の魔法の魔力を圧縮させて攻撃力を高める魔法を使ったみたいです。


「初期の魔法も使い方次第で、いろいろと変化することを教わりました」


続けて藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは、そう言いました。


私はこの間に何をしているのかと言うと、何もしていません。


この対戦の前に、この二人の全てを受け止めろと信一さんに言われているのです。


準備ができていないのに、攻撃するような事は出来ないのです。


そう考えているとお二人は次の魔法を放って来ました。


【ウォーター・(水雨)レイン】


【アバンダント・フ(数多火玉)ァイアー】


藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは|ウォーター・スプラッシュ《水玉》を更に細かくしたような『ウォーター・(水雨)レイン』を、日長直猪(サンストーン・ボア)さんは『ファイアー・ボ(火玉)ール』を30個近く一度に発射してくる『アバンダント・フ(数多火玉)ァイアー』を発動して来ました。


【マジカル・バ(魔法盾)リア】


私は、先程の『マジカル・バ(魔法盾)リア』を解いて、今度は私の周囲を囲むように『マジカル・バ(魔法盾)リア』を展開しました。


これで、範囲攻撃にも対応できます。


そうして、『マジカル・バ(魔法盾)リア』にいくつもの火や水がぶつかるも、『マジカル・バ(魔法盾)リア』は健在でした。


『マジカル・バ(魔法盾)リア』には魔力無効化といったものは付いていません。


ただ単純に、魔法に使う魔力の量と圧縮度が圧倒的に違うからこの様な結果になっているのです。


(わたくし)(わたくし)のまま、ただがむしゃらに」


「私は私らしく、自分に出来ることを」


日長直猪(サンストーン・ボア)さんが言った後に続けて、藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは話を続けた。


「「すればいいと教えてくれました!」」


そして、同時に私に向けて叫んで来ます。


あれ?茜はともかく美雪にそんな事を言ったかな?


ってあれ?私は何を考えているのでしょう。


一瞬ですが、変な事を思ってしまいました。私はお二人にそんな事を言った記憶はないのに。


「私達は日々成長します。今では春さんの指導無しでも強くなれるかもしれません。ですが、それでも戻ってきて欲しいんです!【レイン・ク(雨雲)ラウド!】」


藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは、おそらく大会の前に暗い青い魔法少女さんと日長直猪(サンストーン・ボア)さんとの対戦を見て使いたいと思っていたのでしょう。以前には魔力量で使えなかった『レイン・ク(雨雲)ラウド』という、雨を常時発生させる魔法を発動しました。


だから、なんで私はこんな情報を知ってるのでしょう・・・


「美雪さんの水よ!(わたくし)と共に全てのものを!春さんの心を!貫き!風穴をあけましょう!【パイク・フ(炎鉾)レア!】」


続いて美雪さんが発動した魔法でフィールド全体の湿度が上がったり水浸しになったり、さらには雨が降り始めて火魔法の発動が困難になったこの状況で、逆にその水を利用して炎属性の魔法。それも先端に魔力無効化が掛かっている魔法を発動して来た。


「ですが、【マジカル・シ(魔法弾)ョット】」


私は、『マジカル・シ(魔法弾)ョット』を『マジカル・バ(魔法盾)リア』よりの上空に発動し、こちらに向かってくる『パイク・フ(炎鉾)レア』に向けて、『マジカル・シ(魔法弾)ョット』を『パイク・フ(炎鉾)レア』の上空に向かうように放ちました。


そして、『パイク・フ(炎鉾)レア』の上空になった瞬間に『マジカル・シ(魔法弾)ョット』は垂直に降下し、『パイク・フ(炎鉾)レア』の魔力無効化のある先端ではなく、中央の部分に当てました。


そして『パイク・フ(炎鉾)レア』は消滅し、『マジカル・シ(魔法弾)ョット』はそのまま地面にぶつかり消えました。


先端のみ魔力無効化があるのならば、それ以外の場所を狙えばいいのです。


そんな中で、藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは詠唱を唱えていました。


【生命の原初なる水よ。今、ひと時、その力をお貸しください】


それは、変身の魔法でした。


藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは青く輝きだした。


【マーメイド・モ(人魚変身)ード!】


そして輝きがとけると、そこには上半身に纏っているのは胸を守る水色の貝殻のみ、下半身は綺麗な魚の尾びれといったまさに人魚がいました。


これが藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスと呼ばれる所以ですね。


しかし、水中でも無いのにこの状況で『マーメイド・モ(人魚変身)ード』になっても良いのでしょうか。


【ウォーター・コント(水操作)ロール】


そう考えていると、藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんは『ウォーター・コント(水操作)ロール』を発動しました。


『レイン・ク(雨雲)ラウド』により雨が降っています。


つまり、その雨の水を操り藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんはそのまま宙に浮きました。


その姿はまるで、雨の中を泳ぐ人魚のようでした。


なるほど、そうやって機動力を補ったのか。


ってあれ?なんで私は男の口調になっているのでしょう。


よく分かりませんが、そんな事を気にしている時間はないようですね。


なにせ、これからが本番なのですから。


そうして、私と藍癒人魚姫アクアマリン・マーメイド・プリンセスさんと日長直猪(サンストーン・ボア)のペアとの戦いは続くのでした。

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