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死後生活―アフターデッド・ライフ―  作者: 黒肯倫理教団
第四章

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46話 戦況

今回はストーリーの進行はあまりないです。

 戦況は徐々にこちらが優勢になってきた。この調子なら、今回の戦闘は大きな被害を出すことなく勝利できるはずだ。

 サラディンは自分の能力――視界情報の共有を駆使して皆に指示を出す。

 しかし、魂解放という技が気になる。自らの力を高める能力はこれまで何度も目にしてきたが、あそこまで強力なものは初めて見た。ましてや、使用者の魂をエネルギーにするなど考えられなかった。

 あるとすれば、この世界に元から存在する技だろう。この世界において、死ぬ以外では唯一の脱出方法だ。消えたものがどうなるかは知らないが、成仏したと考えるのが妥当だろう。

 いずれにせよ、厄介な能力だ。たいした力を持たないものであろうと、上級戦闘員を凌ぐ力を手に入れられるのだ対策方法がない以上、優斗や京也に前線で頑張ってもらうしかない。

 「サラディン司令官。魂解放の波長の解析が完了しました」

 「結果はどうかな?」

 「はい。通常の能力使用と大きな差はありませんが、一部に特殊な波長があります」

 「わかった。本部に着いたら僕が解析しよう」

 部下が下がると、サラディンは再び指示を出し始めた。




 「困ったな……」

 優斗はそう呟きながら、辺りを見回す。敵全員が魂解放という厄介な技を使ってくるかもしれない、と念力で伝えられたのだ。

 出来ることはただ1つ。敵が魂解放を使う前に、発動が出来ないようにダメージを与えることだ。

 生け捕りにするように言われたが、敵にも強い奴はいるだろう。止めを刺さないように威力を調整して戦う余裕はあまりない。

 京也と合流するべきだろうと考え、ナビのレーダーで京也の位置を確認する。近くにはいないが、そこまで遠くはない。

 優斗は体に雷を宿すと、一気に戦場を駆け抜けた。

 京也が視界に入った。敵と交戦中だが、なにか様子が変だ。攻撃をしているように見えるが、明らかに手を抜いている。生け捕りにする以前に、相手に攻撃をするという意思が感じ取れない。

 優斗がたどり着く前に、敵幹部であろう少女が姿を消した。京也はそれを見届けると同時に膝をつく。

 「おい、大丈夫か?」

 「……大丈夫だ、気にするな」

 京也は力無く立ち上がると、辺りを見回す。

 「京也。今から二人で組んで行動する。敵に魂解放を使わせる隙を作らないように……」

 「ああ」

 遠くを見ながら、京也は呟く。さすがに心配になった優斗が原因を聞くが、京也は答えなかった。

 「本当に大丈夫か?」

 「大丈夫だ。行くぞ」

 京也は体に闇を纏い、駆け出す。それを追うように優斗も走り出した。




 『奏さん、聞こえる?』

 サラディンから通信が入り、奏は返事をする。

 『この辺りの安全は確保したから、奏さんには前線で頑張って欲しいんだ』

 「了解!」

 奏はゆっくりと深呼吸をする。優斗がいない間、自分だって努力をしてきたのだ。完全には扱いきれないものの、実戦で問題なく戦えるくらいにはなっている。

 「装甲変化!」

 銀色の金属質な装甲が外れ、赤く燃えるような装甲が体に装着された。

 コンバットスーツから力が供給されてくる。体中にに力が満ちて、溢れそうなくらいだ。

 焔が背中から噴き出して、翼を象る。奏は翼を大きく広げ、飛び立った。


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