10話 戦闘訓練
昨日投稿し忘れていていました。待っていた方には申し訳ないです。眠い目を擦って書いたので、いつも以上に拙い文章かも……
相変わらず戦闘描写は難しいですね。
敵の姿を確認する。光から現れた敵は人形のロボット一体。右手には警棒のような武器を持っている。
雷を宿したために身体能力は向上向上している。足を踏み込んで一気に間合いを積めると、敵は反応しきれていないようで少しの動きも見せない。力任せに拳を叩き込むと、障子を破ったような軽い感覚があった。
優斗は。ポリゴンとなって爆散したロボットを気にも止めずに次の獲物を待つ。光の中から現れたのは先ほどと同型のロボットだった。練習の時のように2体いるが、あのときとは武器が違う。
片方は細目の棒で、レイピアのように見える。もう片方は大きめの棒で、大剣のようだ。おそらくコンビネーションで攻めてくるだろうと予測した優斗は、練習の時と同じように片方を弾き飛ばしにかかる。しかし、敵はそれを察したようで迎え撃つように棒を振ってくる。レイピア持ちの方が棒を突き出すように攻撃してくると、優斗の脇腹を捉える。痛みによって体勢を崩した優斗は隙を作ってしまい、大剣持ちの大振りな横凪ぎを腹にくらってしまい、弾き飛ばされる。
「ぐっ、はぁ……」
肺の中の空気が一気に押し出され、苦しさに悶える。動きが視認されているということは厄介だ。雷の長所である素早さを活かしきれていないということになってしまう。他にも長所は多いが、優斗が雷を好きな一番の理由はこの素早さだろう。圧倒的な素早さに敵はついてこれず翻弄される。一撃叩き込めば電流が流れ込み動きを封じる。
――これだ。
意識を集中させる。視認されているために迂闊には動けない。しかし、相手は追い討ちをかけてこようとはせず、ただ立ち止まってこちらの様子を窺っている。おそらく、こいつらは反応速度に特化された個体だ。その代わりに、敵が動かない限りこちらも動けないといった制限でもかけられているのだろう。
ならば話は簡単だ。動かずに攻撃をすればいい話だ。拳に宿した雷は体内に収納される。体内ならばやつらには見ることが出来ない。手から腕へ、胴体へ、足へと伝わり、やがて地面にたどり着く。出来うる限り精密に操作をして、大量に雷を送り込んだ。
地中を進む雷は、気づかれること無く敵の下に潜り込んだ。
「消し飛べ!」
それを号令にするかのように地面から雷が現れる。雷はやがて地面から現れた雷は柱となって敵を数多の雷で貫いていく。それが静まる頃には、敵は跡形もなく消えていた。
「命名、この技はボルトピラーだ」
「これは、驚いたものだな……」
優斗の戦闘を眺めていたアリアは、あらためて優斗の成長速度の早さに驚く。敵を倒す度に技を産み出し、確実に敵の弱点を突いていく。近接格闘の方も成長が早く、最初は隙だらけの初心者の動きだったが、いつのまにか型になってきている。
「しかし、次の敵には勝てないだろうな」
なぜ彼女がそう言い切れるかというと、彼女自体このエンドレスな戦闘の経験者であり、ランキング2位を保持している。ちなみに、1位は剛力一馬だ。次に現れる敵は少し特殊で、今までの敵とは比べ物にならない強さだ。
「なにしろ、この世界に来て数年が経った私でさえ苦戦するのだ。さすがに勝てないだろうな」
「な、なんだあれ?」
優斗の目の前に現れたのは、予想外の生き物だった。透き通った青い体を持ち、中心にはコアと思われる物体がある。いわゆるスライムだ。
スライムは現れると同時に戦闘体勢に入った。体からは無数の触手が現れ、近づくに近づけない状況だ。何発か雷を手から放ってみたが、すべて触手が防いでしまう。
焦りが現れるが、止まってはいられない。なにしろ、これを倒せば1000体倒したことになるのだ。記録の見映えは大切だろう。
「うーん……」
スライムの攻撃をかわしつつ、全力で思考する。結果、すぐに答えは出てしまった。スライムから全力で距離を取り、なんとか間合いから抜け出すと優斗は右手をスライムに突き出した。
スライムが防御をするために触手を集めるが、おそらく無駄な足掻きだろう。どうやって倒すかって? 簡単なことだ。防御をしきれないほどの激しい攻撃をすればいいだけの話だ。
優斗は999体倒したこともあって、この世界のルールをだいぶ理解した。どうやら、生前に一度でも抱いた理想なら再現できるが、この世界に来てから考えた場合は意味がないらしい。しかし、優斗の場合は人生のほとんどを妄想に費やしたため、生前に望むことがなかった力を探すことの方が難しいだろう。それと、雷自体は体からひねり出されるもののようで、毎回うまく操作して回収すればいくらでも使い続けられるらしい。
突き出した右手には体中から集めた雷が宿る。バチバチを超えた轟音を上げながら、雷は獲物を待っている。イメージはこうだ。隙間無く放たれる雷は、太い一つの雷のように敵へ向かっていく。避けることが出来ないほど大きな雷にすれば、確実に仕留められるだろう。
集中力が最大に高まると同時に、放つ。決め技として何度も練習した故に再現できる破壊力。戦闘訓練場は結界を張ってあるから壊れる心配はないだろう。
スライムは無数の触手で迎え撃つが、突き出す度に触手の数を減らしていく。やがてスライムは消し飛び、ついに記録は1000体を達成した。満足感に浸りつつ、優斗は次の獲物が現れるのを待つのであった。
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