5 『過程』を奪う者たち
龍太さんは、スマホに流れる誹謗中傷のコメントを眺めながら、自嘲気味に笑った。
「見てみろ、カケル。ネットじゃ俺のことを『元・代議士の無職』『税金の無駄だった男』と囃し立てる奴らが大勢おる。
俺をその場所から引きずり下ろし、再就職の道まで裏で塞いだのが誰なのか……その『過程』は、彼らにとってはどうでもいいことながぜ」
僕は、自分の胸の奥がチリチリと焼けるような怒りを感じた。僕だってそうだ。学校で何があって、なぜ朝動けなくなったのか。その「三ヶ月間の地獄」を誰も見ようとせず、ただ「不登校」という結果だけで、甘えだの怠慢だのとラベルを貼られる。
「奴らの常套手段ぜよ。まず、ターゲットの足元を汚い手で掬って転ばせる。そして、泥だらけで倒れている姿だけを指さして、『自業自得だ』と高笑いする。
『なぜ転んだか』を見ようとしないのは、自分たちが足をかけた犯人だと知られたくないからながよ」
龍太さんはロシナンテ号のハンドルを強く握りしめた。
「だがな、カケル。俺たちはその『結果』というレッテルの中で腐るつもりはない。無職だろうが不登校だろうが、俺たちが今ここで呼吸をして、まともな感覚を持って立ち向かおうとしていること。その『過程』こそが、何よりも尊い真実ぜよ」
龍太さんの瞳には、自分を貶めようとするカルト的な組織の闇を見据え、それを笑い飛ばすような強さがあった。
「結果だけで人間を測る物差しなんて、俺がこの手でポッキリ折ってやるき。見ちょれよ、カケル。俺たちの逆襲は、そこから始まるがぜ!」
こうして、坂本龍太と中学生のカケルは、効率重視で結果しか見ない世の中で、過程も見よう!という新しい旋風を起こそうとしていた。
読んでいただきありがとうございます。
政治ものを何か書けないか?と思って書いたのが、プロローグでした。
それからAIの普及があり、こういう形で仕上げました。
政治のことはあまり詳しくないのでこの程度しか書けないです。
でも、政治小説のサクセスストーリーなんて中々無理ですよ。
現代でも、竜馬がゆくのようなオチになりがちです。
現実に忠実に描くと。
坂本龍太が坂本龍馬の子孫というのはフィクションです。
坂本龍馬に子どもはいなかったので、直系の子孫はいないです、でも、龍馬兄弟の長女千鶴の子孫が現代まで続いているようです。
この章の最後の3行は私が書きました。




