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AF―After Fantasy―  作者: 04号 専用機
Beyond belief
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プロローグ

厨二の妄想大爆発!って感じの作品になります。

読みたい人だけ読んでください

 この世界は腐っている。

 唐突にそう思った。

 目の前には冷たい切っ先。

「そうだな。例えば、お前が今ここで死んでしまうとしよう」

 この世界は腐っている。

 なぜこんなことになったのかわからないのだから。

「だけど恐れることはない。お前の魂が消えるわけではないからな」

 それは突然に、しかしさも当然のように現れた。

「……何、意味が分からない? それは当然と言う――何、そうじゃない? なるほどこの状況の……意味が分からないと」

 目の前の男は、悠然と、語る。

「面白いことを言う」

 僕はそいつの目を睨みつけた。

「まぁ、そう睨みつけるな。こっちはフードでわざわざ顔を隠してるというのに……的確に目を見るなよ」

 この世界は、腐っている。

「そうだな。この状況をお前の世界の言葉で表すなら――殺人現場、というのが相応しいだろうな」

 僕は、死ぬのか。

「お前の家族……お前を含め四人」

 誰も助けようと思わなかった。

 だから誰も助けてくれないのだろう。

「父、母、そして妹。みんな呆気なく死んだ」

 助からない。

「俺が殺した。無論一撃で」

 そいつは、当然のように言った。

 どうやって殺したのだろう。心臓を一突き? 体を真っ二つ?

「殺し方は、この際どうでもいいじゃないか。重要なのは――お前は一撃、俺の一撃をかわしたことにある。――だからこそ魂の話を持ち出した」

 なぜ今そんな話を。

「なぜ、か。それはもちろん、魂には優劣があるからだ。お前も追々知ることになるが……」

 ドクドクと、血が流れる胸元の傷が熱い。そろそろ危ないかもしれない。

 視界がぼやけていく。

「俺としてはお前の魂は優秀であってほしいんだよ」

 ああ、僕は死ぬのか。誰にも何もやり返せないまま。なんの評価も覆せないまま。

「だってそうだろ?」

 誰にも、想いを告げられないまま――


「探し物が粗悪品だったなんて、そんな結末酷すぎるじゃないか」


 僕は、死ぬのか――



 これはアフターファンタジー。終わった後の物語。

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