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脅威3

ブー!ブー!ブー!ブー!


関東人守り機関本部中が赤く点滅し耳をつんざくほどの警報が鳴り響く!!


谷村

「…っ…なんだ」


谷村達もこの事態に困惑しつつもロビーへ向かう。


谷村

「…っ!早川!門崎!」


先にロビーにいた早川や門崎に合流した。

ロビー内には電話が鳴り響きその対処に追われるものや現場担当が右往左往に駆け足で移動しそのスケールの大きさを物語らせていた。


谷村

「一体何がどうなってるんだ」

門崎

「さぁ、ただこの警報が作動すると言うことは異常事態なのは確かだ」


ここで館内に女性の声でアナウンスがかかる。


アナウンス

「緊急警報!緊急警報!

日本橋を中心に東京都全区域に人狩りが大量発生中!館内および他任務にあたっている人守りは直ちに対処を要請します!繰り返します…」

谷村

「なんだって」

早川

「ぜ、全区域に…」

門崎

「それに日本橋と言えば中央区…つまり東京都のど真ん中から人狩りが進行していることになる」



場面は移り渋谷、新宿、港、千代田等々様々な場所で一般市民が次々に虐殺されている。


一般人

「キャァ!!」

人狩り

「へへへへ!!」


ザク!グシャ!


そこはまるで地獄そのもの。

至る所で惨劇が生まれ始めていた。



場面は戻り関東人守り機関本部内へ。


アナウンス

「また、今回の騒動には神玉5英団の姿が確認されました」

門崎&早川

「…っ!?」


5英団の名が上がった途端、門崎や早川の表情が強張る。


それは神玉一族を支える貴族"最強"と謳われる

存在。


中央区を中心に4方向に異様な軍団が進行していた。


谷村

「ご、ごえ↑い↓だん?なにそれ」

門崎&早川

「ハァァ…」


無知すぎる谷村に呆れる二人。


早川

「神玉一族の5英団くらい授業で習ったでしょ!」

谷村

「なんだっけ、寝てたかもw」


後ろ頭を擦りながらニヤける谷村。


門崎

「こいつ…」

早川

「あのね、5英団って言うのは神玉一族に使える

5つの強力な軍団の事」


そんな3人の元へ怒号が飛んでくる。


???

「お前らそんなところでなに突っ立っている!」


ビクッと体が反応する3人。

その声に目を向けると一人の男が立っていた。

胸には階級が示された金バッチが貼られていた。


その階級の差に門崎と早川はいち早く気づく。


谷村

「誰あんた」

門崎&早川

「…っ!?」


門崎と早川は無礼すぎる谷村の頭を掴み強制的にお辞儀をさせる。


谷村

「おわ!なんだよ!」

門崎

「アホか!この人は関東人守り司令官の一人だ!」

谷村

「し、司令官って各現場に配置されてる一番上の人だよな」

早川

「そうよ」

谷村

「やべぇ…」


立場で言えばあの白石より上の存在ということになる。


司令官の一人

「敬意を払っている暇などない!

お前らは東全区域の現場に迎え!」

門崎&早川

「はい!」


姿勢を正し司令官に答える二人。


谷村

「あっは、はい!」


谷村も遅れて返事をする。


東区域行きの軍用車に乗り込む3人。

その中には他の人守り達の姿もあった。


スピードを出しているため車内は激しく揺れ動く。そんな中チラチラとこちらを見てくる人守りがいた。


人守り

「ね、ねぇ君達、もしかしてあのカイとやり合ったっていう3人かい?」

谷村

「あぁそうだけど」

人守り達

「あぁ!」「やっぱりそうだ」


ニコニコと嬉しそうに反応する。


人守り

「君達と同じ区域防衛なんて心強いよ」

谷村

「そうか」

人守り

「うん」

谷村

「そんな言われるとなぁ」


早川と門崎の肩に手を乗せて調子付く谷村。

それに反応するように門崎と早川は嫌そうな顔をする。


ドン!


谷村

「うっぐぅ」


早川の肘打ちが谷村の腹部へクリーンヒットした。すぐに両手を離し自身の腹部を押さえる谷村。


谷村

「ところでさぁ、5英団って知ってる?」


その問いに顔を見合わせる人守り達。

無知な谷村に門崎と早川は恥ずかしいと言わんばかりに顔を背けたり手で顔を隠す。


人守り

「もちろん、僕らの世界じゃカイ同様に知らない人はいないよ」

谷村

「神玉一族に仕えてるとんでもなくつえー奴らってのは知ってるんだけど、他に噂あったら聞きてーんだけど」

人守り

「良いよ、神玉一族の5英団って言うのはその名の通り5人の英雄と呼ばれた人達が従えてる軍団なんだ。かつては、神玉一族も人のため世のために日本を支えていた中心の存在で、その時に絶対的な力で護衛していたのがその5英団達だよ」

門崎

「その話は初耳だ」

早川

「あたしも」

谷村

「へぇ、じゃあ授業でも習わない事知ってるんだな」

人守り

「君達が習ったのはあくまで今の5英団だと思う」


門崎が谷村に手のひらを見せ親指から畳んでいくように説明する。


門崎

「甲(こう)・暴(ぼう)・陰(いん)・害(がい)そして殺(さつ)。合わせて5英団だ」

谷村

「なんか英雄の名前って感じではないな…」

人守り

「ご存知の通り神玉一族が人狩りに堕ちてからその在り方が変わったと言われている。それもより残虐な方向にね…だから5英団と言うのは過去の名残もあるんだよ」

谷村

「なーんか、ちょっと可哀想な連中だな」

人守り

「そうだね」

門崎

「敵は敵だ、同情するだけ無駄だと思え」

谷村

「つめてーやつ。なぁ、5英団の事は分かったけど現場までまだ距離あるし他になんか噂ねーの?」

門崎

「おい、これは遊びじゃないんだぞ」

谷村

「分かってるけど暇なんだよ」

人守り

「じゃあこれは!難攻不落と言われた天心一族の武器庫がたった一晩で姿を消した話!」

谷村

「なにそれ!?聞きてー!」


その話題に他の者達はまるで馬鹿げていると言わんばかりに失笑している。


人守り

「それはね、安土桃山時代を彷彿とさせるほどの立派なお城のような武器庫だったんだ。

中には当時最高クラスのエージェントが見張っていてまさに難攻不落!ただ、そのエージェント達がたった一つの弾丸で死んでいたりお城も跡形もなく吹っ飛んでいたりと謎の多い伝説なんだ」

谷村

「なんだよそれやべーじゃん!!」


興奮する谷村。


人守り達

「でしょでしょ」

「はいはい、ありもしない話しね」

「ったく、聞き飽きたぜそれ」

「なっ!でも実際あったって言われてるんだ」

「言われてるだけでしょ?確かな根拠はないはず」

門崎

「俺も噂でしか聞いたことがないが信憑性は皆無だぞ」

早川

「私もおとぎ話だと思ってる」

人守り達

「そんな…」

「第一そんなことできるやつこの世の中にいるのかよ」

「確かに、いくらなんでもそんなことはあの

白石さん…いや、希望の光にだって無理でしょうね。今できると言えば、白童一族のカイくらいでしょう。とはいえ、一族側の人間がやってなんのメリットもないので意味がない…あれ?

じゃあこれホラ話じゃん」

全員

「ハァァ…」


全員がため息をつく。


谷村

「なんだよ嘘かよ」


ピィー!!


突如車内の無線機が鳴る。


無線機

「こちら関東人守り機関総司令官近藤である」

人守り

「だ、第一指揮官!?そんな人まで駆り出されてるのか」

谷村

「司令官のトップって事だな」

門崎

「その通りだ」

無線機

「現場を見るだけでも予想以上の被害と人狩りの人数だ。これから持ち場に当たるものは気を引き締めるように…そして何があっても諦めるな。

この戦いは、関東人守り機関の存亡がかかっていると心得ろ!」


つまりそれは、この戦いに負ければ機関は崩壊すると言うことになる。


その言葉を理解した全員の身が引き締まる。


無線機

「各々の健闘を祈る!以上だ!」


バン!


車の扉が勢いよく開き人守り達が一斉に出てくる。そこには3人の姿もある。


そして目の前には一般人の死体と先に配置されていた人守りと人狩りの攻防の死体跡に戦闘の焼け跡などの光景が奥へ奥へと広がっていた。



        「脅威」 END

第9話が終了になります。

ここまで読んでくださった皆様ありがとうございます!

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