紅葉山会長の不安 6
「…ということなんだよ、梅ちゃん。」
さっき、女性陣から聞かされたことを、梅林と藤井の部屋の前で
相談していた。梅林を見ると、首を横に振っていた。
「いやいや、秀一も、姫たちも、心配し過ぎだよ。な~に、大丈夫
だって。」
「確かに、色気は相当あると思いますが、僕は、あまり趣味じゃな
いから大丈夫ですよ、会長。」
「そうだよな。心配し過ぎ、か。」
そこに、執事がやってきて、紅葉山に耳打ちした。
「ここにいらっしゃる方で、皆様、お揃いになります。」
「今、行きます。始めましょう。」
「かしこまりました。」
執事が下がって会場に向かった。僕達が席に着くとすぐに、卓上
コンロと土鍋と食材が運ばれてきた。予め温めてあったらしく、
鍋の蓋を取ると湯気と一緒に美味しそうな匂いが辺りを漂う。
「ふくちりでございます。野菜に火が通りましたらお食べ下さい。」
春菊やえのきだけなどの食材を投入してメイドさん達が下がって
いく。
「あ~、おいしそーう。早く煮えないかなー。」
そんなことを言ってるのは、サクラちゃんだ。
「もういいかな?」
「もう少し。」
「おなか、すーいーたー。」
「もうちょっと待ってて。」
山田くんが、生のまま食べようとするサクラちゃんを必死に止めてる。この2人、いいコンビになりそうだなと思った。




