表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隣の転校生は重度の中二病患者でした。  作者: 夏風陽向
「行き過ぎた反抗期」後半
13/222

行き過ぎた反抗期 part7

てっきり、投稿した小説の順番を変えられると思ってました……

能力を使って写真を撮り、鎌田を停学処分にさせた人を見つけると約束した翌日。


私と真悠は手掛かりを掴むために2人で話し合っていた。



「さて、どうしたもんかね?」


「うーん……もう一度、誰が写真を渡してきたのか聞きに行くのはどう?」


「聞いたところでどうせ答えてくれないわよ。それどころか、『これ以上関わるな』とか黒山みたいなことを言われかねないと思う」


「えー……じゃあ、鎌田君の友達に聞いてみるとか?」


「なるほどね! ……うん、まずはそうしてみましょ?」


「わかったー!!」



私と真悠の意見が一致すると、鎌田がペロペロキャンディをくれた日、鎌田と一緒にいた人たちと休み時間に話をしようと思った……のだが。


それは休み時間になってから気付いた。


顔は大体わかっていても、そもそも鎌田と一緒にいた男子達が何処のクラスに所属しているのかわからなかった事に。


同じクラスならともかく、他クラスの人となると、他クラスの人に聞くしかないので、まずは鎌田の事にある程度詳しい人物……下崎に2日連続で協力してもらおうと考え尋ねてみたが、高校に上がってからは鎌田とあまり接点がないようで「わからない」と言っていた。


その後、清村にも聞いてみることにした。


下崎以上に鎌田の関わりのない清村だから、知らないと思われるが一応。



「たくちゃん、たくちゃん! ちょっといーい?」


「えっと……なにかな?」



清村も真悠に惚れている男子の1人だ。こういう時は真悠に任せるのが1番情報を引き出せると思い、清村の相手は真悠にお願いして私は少し離れたところから会話を聞いていた。



「たくちゃんも、鎌田君と同じ中学の出身だったよね? 鎌田君が今は誰と仲が良いかってわかる?」


「うーん……僕にもそれはわからないなぁ、お役に立てなくてごめんね?」


「ううん、いいの! ありがとう!」


「うん」



真悠が清村と話を終えてこちらに戻ってこようとした瞬間、突然5人の男が真悠に近付き、その中の1人が乱暴な言葉で話しかけてきた。



「おい! てめぇが栗川か?」


「えっ、あ、はい……」


「てめぇの連れ……梶谷ってやつはどこだ? そいつに話がある」


「私はここよ!」



真悠は基本的に誰とでも仲良くなれる人間なので万が一のことは心配していないが、呼ばれた以上、出ないわけにはいかない。


……というか、よく見ればこの5人は鎌田と一緒にいた奴らではないか。


真悠に話しかけた別の男が私の前に立ち、普通に質問すればいいものをわざわざ怒鳴って聞いてきた。



「てめぇ、あん時いた女だよなぁ!? てめぇか? ありもしねぇことで鎌田を謹慎にさせたのはよぉ!?」


「違うわ、私じゃない」


「じゃあ、他に誰がいるってんだよ! てめぇしかありえねぇだろうがよ!?」



男の怒鳴り声で何事かと他の1年生が集まってきており、私と彼らは無言で睨み合っているが、周りはざわついている。


当然、次の授業を行う教室に向かってる先生が気付かないはずもなく、私と彼らを囲んでいる生徒の間を潜り抜けて介入してきた。


……針岡先生が。



「おい、おまえらー。授業始まるからさっさと教室入れー」



針岡先生の注意で周りに集まってきた生徒は皆、それぞれ教室に入っていくが、5人の男子は動こうとしない。


私は「ここで目を逸らして教室に入ったら負け」と思い、相手を睨んだまま立っている。


すると針岡先生が呆れたように溜息を吐き出し、二言目にはこう言った。



「おまえら……2度も注意させんなよ、めんどく……じゃなくて、教科担任の先生が困るから早く移動してくれ」



注意するのが「めんどくさい」と言いかけた針岡先生の言葉の効果だとは思いたくないが、私の目の前に立っていた男は「チッ!」と舌打ちすると、後ろを向いて歩き出した。


私と真悠も歩き出そうとすると、先ほど私の目の前に立っていた男がわざと大きな声で私に言った。



「昼休みにまた来るからな!? バックレるんじゃねぇぞ!?」


「はいはい」



私が素っ気ない態度で返事をすると、再び舌打ちをして去っていった。


今度こそ教室に移動するため歩き出すと、同じ方向に歩るきながら、針岡先生は「ほどほどにな?」と言って、階段を降りて行った。


--------------------


何事も無かったかのように始められた現代文も終わり、自分の席に座って次にある授業の準備をしていると真悠が目の前に現れ、いつになく真剣な顔をして話しかけてきた。



「しーちゃん、さっきの人達知り合い?」


「んー? あいつらはあの日、鎌田と一緒にいた奴らよ。真悠、覚えてないの?」


「私、茂みの外で見張ってたんだけど……」


「あっ、そっか! ごめんごめん! ……んで、あいつらがどうかしたの?」


「下崎君とたくちゃんに聞いてもわからないわけだよー……しーちゃん、あの人達。上級生だよ?」


「えっ、そうなの!?」



瑠璃ヶ丘高校の制服には、ぱっと見で学年が判別できるものが付いていない。

しかし、校舎内を歩くための上履きや、体育で使う体育館用と外用のシューズ。そして学校指定ジャージにそれぞれ学年に対応した色のラインが付いている。


ちなみに、今年の1年生は橙色。2年生は緑色。3年生は青色である。


この色はローテーションしており、今年の3年生が卒業すれば、来年入学する1年生が青色となる。


真悠の話によると彼らは緑色だったので2年生のようだ。


私にとっては学年が上であろうと、疑われている以上、無実を証明するため戦い続ける必要がある。……しかし、1つ気掛かりなことがあった。



「ところで真悠。なんで鎌田は1年生なのに2年生のあいつらとつるんでいるの?」


「うーん、これは噂なんだけど……」


「お、なになに?」


「実はね……」



キーンコーンカーンコーン


……というわけで、大事なところでチャイムが鳴った。どうやら気になる続きはCMの後らしく、語り手である真悠は自分の席に戻ってしまった。


私は「CM扱い」したことを特に気にせず、クラスの委員長として授業の挨拶をした。


--------------------


「んで、なんなの! なんなの?」



話の続きが気になって仕方なかった故に集中出来なかった授業が終わると私は、お弁当を持ってすぐに真悠の元へ駆け寄った。


5人組がくるまでに昼食を済まさなければならないので、食べながら聞く状態となったが。



「噂によるとね、鎌田君って入学当初からあんな感じだったでしょ?」


「んん? どうだったか思い出せないわね……」


「えっ!? ……まあ、そうだったんだけどね。やっぱり先輩方から目をつけられちゃったの」


「そりゃそうだわね。普通は入学直後くらいはおとなしくするもの」


「うん。それで、鎌田君はさっきの先輩方5人から呼び出しを受けちゃったんだけど、みんな返り討ちにして仲良くなったらしいんだよねー」


「本当に!? やっぱあいつ、強いのね……」


「元々、中身はすごく優しい人だから、すぐに仲良くなれたみたい。……って噂があったの」


「へぇ……」



「今時、こんなことあるのか?」というのが私の正直な感想だけど、すぐに「ああ、拳を交えた男同士の友情って熱いわね! 悪くない」という感想に変わった。


そんなことを考えていると、まだお弁当を食べている最中にも関わらず、奴らが現れた。



「おい、梶谷ぃ!! 話つけようじゃねぇか!?」


「上等だわ! ……でも先に、お昼食べてしまってもいい?」


「あぁ!? うるせぇ、さっさと食っちまえ!!」



意外と甘い5人組は、私が食べ終わるのを律儀に待ち、食べ終わると「(つら)貸せよ?」と言って、私と真悠を教室から廊下へと出させた。


--------------------


「もう一度聞く。てめぇがやったのか?」



先ほどの休み時間とは違う男子が私に聞いた。


そして私の答えは1つだけ。


「何度だって言うわ。私じゃない!!」


「じゃあ、誰がやるんだよ!?」


「そんなのわかるわけないでしょ」


「大体、てめぇは2年生相手に生意気なんだよ! なんだったら2人まとめて痛い目合わしたろうか、あぁ!?」



相手がそう言いながら睨んできたので、私も睨み返す。


一方、真悠は恐いのか、今にも泣き出しそうな顔になっていたので私は心の中で「ごめん」と呟いた。


どうしたものかと考えていると、後ろから彼らを嘲笑うような笑い声が聞こえてきた。



「あっははは! あはははは!!」


「んだ、てめぇは!?」



変な笑い方で近付いてきたのは、意外にも清村だった。


普段の清村とは別人のように感じられるほど、おかしかった。


もっとも、清村からすれば彼ら5人組に対しておかしかったようだが。



「僕は清村 卓也。いきなり笑ってしまってごめんなさい! あまりにあなた方の知能の低さが出ていたものですから……」


「なんだと!?」



そして、私と真悠にとっても彼ら5人にとっても探し求めていた答えを清村が口にする。



「ああ、ちなみに。鎌田の事を先生に言ったのは僕なんですよ?」



私と真悠は驚きのあまりに言葉を発せなかったが、どうやら先輩方は違ったようだ。



「てめぇかぁ! 鎌田を停学までに追いやったのはよぉ!?」


「覚悟は出来たんだろうな、あぁ!?」



私と真悠に相対していた5人はぞろぞろと清村を囲んだ。



「ここでは目立ちます。場所を変えましょう?」



先輩方に囲まれているに関わらず、清村は冷静にそう提案した。


5人にとって都合のいい提案だ。彼らがこの提案を拒むわけが無かった。



「清村……つったか? 俺たちについて来い」


「いいでしょう」


「野郎、なめやがって!!」



すぐにも殴りかかりそうな先輩方ではあったが、どうにか堪えて清村の腕を2人で拘束し、そのままどこかへと連れて行った。



読んで下さりありがとうございます! 夏風陽向です。


お盆に2日かけて番外編……というか、過去編? を投稿させていただいたわけですが、一方で本編を書く時間が無くなってしまっていました……。


次回の過去編……もしくは本当に番外編を書くのはまた次の長期休みが来たらにしようと思っています。


……社会人になると、長期休みと言えるほどの長期休みではありませんが(泣)


さて、ほかの2作の更新はしばらくお休みさせていただく予定になってしまいましたが、この作品は集中的に更新させていただきたいと思っています!


前回に引き続き、今回も短めになってしまいましたが、次回こそはもうちょっと長めにしたいです! お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ