輝くことを願った女剣士・上
「めーんっ!!!!」
竹刀が剣道防具の面を叩く音と力強い声が格技室に響いた。
判定は文句なしの面あり。
その試合を観ていた者は皆「おぉ……」と無意識に声をあげた。
2人は一礼をしてから試合場を離れる。
すると、敗北を喫した剣士が勝利を収めた剣士へと話しかけた。
「相変わらず奈月は強いなぁ。一向に勝てる気がしないよ」
「いえいえ、ボクなんてまだまだですよ! 良い試合をありがとうございました!」
本来、試合直後に選手同士が話すことは出来ないが、この試合は公式戦ではない。
というのも、紅ヶ原女子高等学校剣道部は、1週間後に他校の女子剣道部との練習試合を控えており、練習の一部として試合をしたのだ。
本来なら、1年生である天利 奈月は練習試合に出られないはずだが、この剣道部において剣の腕で奈月の右に出る者はいなかった。
奈月は、今回試合をした相手である2年生の小池 春美から離れようとするが、呼び止められてしまった。
「待って奈月。やっぱり、団体戦出てくれないかな?」
「すみません、団体戦はちょっと……」
高校生女子の大会はもちろん、中学生女子の個人戦において「天利」の名は有名だ。
剣の技術とセンスを最高に持ち合わせた奈月は、負け知らずの女剣士である。
しかし一方で、団体戦においては「天利」の名は無かった。
というのも、奈月は団体戦の出場は今まで一度もしたことがないし、誘われても必ず断ってきた。
その理由としてあげられるのは、周りとの関係だ。
団体戦に一度も出ていない奈月だが、それは公式のみでの話であって実は一度だけ、1年前に練習試合で参加した。
その試合では先鋒を務め、相手が春美の妹である小池 秋穂だったことも憶えている。
秋穂の剣は、大将もしくは副将でも良かったほどだったが、奈月には及ばなかった。
先鋒の試合で一歩リードしたが、続く次鋒から大将までこちらが負けてしまったのだ。
メンバーは次々と奈月に謝った。
「私たちが足を引っ張ってごめんね……」と。
それ以降、奈月はメンバーとのコミュニケーションが取りづらくなってしまい、結局最後の夏は個人戦のみで出場し、優勝したのだった。
そんなことを知るはずもない春美は「どうしても出て欲しい」と何度もお願いしてくるが、その都度断っている。
対処に困った奈月だが、高校では同じ学年で剣道部所属となった秋穂が会話に入って来た。
「お姉ちゃん。その役、私じゃ駄目なの?」
「秋穂……。名乗り出は嬉しいけれど、先生からは剣道部最強である奈月を説得して出すように言われているの」
「なら私が奈月より優っていると証明すればいいよね?」
秋穂は春美から奈月へ視線と体向きを変えて勝負を挑む。
「奈月、勝負よ! 私が勝ったら、その座を頂くわ!」
奈月にとって秋穂のイメージは好ましい方だった。
彼女は、いつでも勝負で決着をつけようとするし、負けた時のことを言わない。
それはつまり「本気で勝ちに来ている」という秋穂なりの意思表示だと奈月は解釈している。
奈月の答えは1つだった。
「いいよ秋穂! 手加減は一切しないからね!!」
「望むところよ! むしろ手加減なんてしたら許さない!」
2人とも防具をつけて、試合場を囲う線の内側で向かい合って立つ。
互いに礼をして、3歩前に進み、剣を構えながら蹲踞をする。
今回は、あくまで試合のポジションを決めるための試合なので、審判は部長が務めた。
「始め!」
2人は同時に立ち上がり、張りのある声を上げる。
「やああああああ!!!!!」
「めぇぇぇん!!」
秋穂が素早い面打ちを奈月へ仕掛ける。
しかし、奈月は驚く様子も見せずに剣を横にして面を受け止め、反撃として剣を払い除け、素早く引き胴打ちをし、1本取る。
続く2本目。
今度は奈月がどう出るかを見極めるつもりなのか、秋穂はすり足で移動するだけだった。
すると、奈月が動き出したので秋穂もそれに対応する。
奈月が選んだ技は、胴打ち……と見せかけて面打ちというフェイントだった。
しかし、これで勝負は決まらなかった。
秋穂は奈月がこの技を選んでくることを予感してたのだ。
きっちり面打ちを防御した結果、奈月と秋穂は鍔迫り合いとなる。
押し合う力は互角。膠着してしまったので、部長は2人を「分かれ」の一言で2人を離し「始め」の一言で試合を再開させた。
その後2人は、お互いに技の出し合いでなかなか決着がつかなかった。
誰もが時間切れで2本目が終わると思いきや、奈月の素早い剣技に対応が遅れてしまった秋穂は面打ちを食らってしまった。
この試合は3本勝負だが、奈月が2勝した時点で決着がついた。
2人は始めの位置で蹲踞をし、剣をしまって立ち上がり、下がって礼をしてから試合場から退場した。
「また負けた……」
かつて、秋穂も周りから「天才」だと言われた。
彼女の技は素早く、そして自前の反射神経で相手の技を何でも防御した。
「天才」と呼ばれても、彼女は日々修練に励んだ。「誰にも負けない為に」だ。
しかし彼女は負けてしまった。
練習試合の団体戦で、先鋒である自分だけが負けてしまったのだ。
秋穂も奈月と同様、その日のことをよく憶えていた。
その後は今までよりも修練に励み、「今度こそ勝つ」と意気込んでいた故、今回の敗北も秋穂の心に大きなショックを与えた。
奈月は勝敗に関わらず、秋穂を団体戦に入れてもらうようお願いをするつもりだった。
防具を外し、部長に今日はもう帰る旨を伝えると更衣室で着替えてから教務室へ向かった。
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「失礼します!」
元気一杯の大声で教務室へと入室すると、顧問の先生はいた。
顧問の先生の元へ行き、秋穂の件をお願いする。
「先生、お願いします! ボクは団体戦には絶対に出ないので、代わりに秋穂を入れてください!」
顧問の先生の名は大森 佳菜子。剣道の経験もある人だった。
少し厳しめで「苦手だ」という生徒もいるが、奈月は全く苦手と感じないので、自分の意見をそのまま言える相手だった。
しかし、大森は首を横に振った。
「奈月。お前の剣は自分だけの為に振るものなのか? チームの貢献ができると考えたことはないのか?」
「ボクが団体戦で剣を振ったところで、チームの貢献にはなりません! ……それに、他の2年生を差し置いて1年生であるボクを出すくらいなら、今後も団体戦に出てくれる秋穂を入れるべきだと思います!」
「仮にお前の代わりとして秋穂を出したとして、それを他の部員が納得出来ると思うか? 上級生だけじゃない。1年生の部員にもだ」
「そ、それは……」
奈月は秋穂の実力が、他の部員よりも高いことを認めている。
しかし、他の部員が秋穂の実力を認めているわけではない。
皮肉にも、奈月自身の実力が高すぎて秋穂の実力が埋もれてしまっているのだ。
剣道部顧問である大森や、部長のように個々の能力をしっかりと把握できる者ばかりならともかく、実際そうはいかない。
奈月は大森に指摘されて初めて気付いた。
だがそれでも、奈月は引き下がらなかった。
「どうにか、お願いします!!」
「……前向きに考えておいてやるが、1つ教えてくれ」
「なんでしょうか?」
「お前は、何故そんな姿勢で剣道をしている? 何のために剣を握るんだ?」
奈月にとってその問いは愚問だった。
「何のために剣を振るのか」なんて始めた時から変わっていない。
奈月は一言で答えた。
「強くなるためです」
「剣道で……って意味か?」
「いいえ、剣道とはあくまで『技を競う武道』です。でもボクは『相手を倒す』剣を振ることしか考えていません。なら、相手を確実に倒せるだけの力が欲しい。それだけです!」
「ふむ、そうか……」
大森は、自分の顎に手を当てると目を瞑って奈月に帰宅を促す。
「わかった。秋穂の件は考えておくから、お前はもう帰れ。……練習には顔を出したんだろう?」
「もちろんです。失礼しました!!」
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奈月が教務室を後にし、玄関で下履きに履き替えると、丁度たまたま地嶋 沙希に会った。
「あ、沙希ちゃん! 今帰り?」
「ええ。奈月も今帰り? なら一緒に帰りましょう?」
「うん!」
2人は普段から一緒にいるわけではなく、定例報告会か「重度の中二病患者」絡みの事件を解決・調査の時くらいしか一緒にいない。
そもそも、剣道部に所属している奈月に対し、沙希はどの部活にも所属していないので、帰りが一緒になることが滅多にないのだ。
幼き頃は、もう1人「男の子」と3人でよく遊んだのだが……。
奈月が「男の子」のことを考えていると、偶然にも沙希が丁度その「男の子」の話をした。
「そういえば奈月。瑠璃ヶ丘の新任が決まったそうよ」
「え、そうなの? ……でもきっと知らない人でしょ?」
「いいえ。私達がよく知る人よ」
「んー、誰だろ……」
「透夜よ」
「えっ! 本当に!?」
「ええ。もうこっちに来てるんじゃないかしら?」
「やったー!!!」
奈月と沙希にとって、透夜……黒山 透夜は自分を救ってくれた恩人であり、そして初恋の相手だった。
小学校の途中から転校してしまった透夜とは離れ離れになってしまい、その後の消息はわからなかった。
しかし今回、瑠璃ヶ丘高等学校の代表である雪消 涼が生徒会長に就任する為、代表としての活動が出来なくなることから、他校より「重度の中二病患者」を転入させて代表になってもらう話が出た。
前回の定例報告会であった針岡の話では「まだ未定」とのことだったのだが……。
沙希はいち早く情報を掴んでおり、2人にとって非常に魅力的な提案をする。
「どうやら咲苗姉さんのところでお世話になるみたいね。……どう、奈月? 明日、透夜に会いに行かない?」
「賛成ー! でもいいのかなぁ? 急にお邪魔しちゃったら迷惑じゃない?」
「大丈夫よ! すでにアポは取ってあるわ」
「さっすが、沙希ちゃん!!」
「それじゃあ、明日の10時頃に現地で会いましょう」
「うん!!」
丁度、2人の帰宅する道が分かれたので、そこで約束をし、帰宅する。
透夜とは実に5年振りの再開となるので、翌日のことを考えるだけで、奈月の表情は緩んでしまっていた。
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家に帰ると誰もいなかった。……といっても、奈月はアパートで一人暮らしなので誰もいなくて当然なのだが。
荷物を置いてから部屋着に着替え、夕飯の支度をする。
最初こそ、自炊するのは億劫だと感じたいた奈月だが、近頃はむしろ楽しくなっていた。
夕飯を食べ終わり、入浴を済ませて歯を磨くと、今日は早めに寝ようと思った。
いつもは近くにある道場で稽古をしてから夕飯にするので、時間はどうしても遅くなるのだが、今日は真っ直ぐ家に帰ったので時間に余裕がある。
しかし、奈月にとっても今日は疲れる1日だった。
たった小池姉妹2人との試合のみだったとはいえ、奈月にとっても2人は手強い相手だったので集中力を相当使ったからだ。
奈月は目を瞑り、透夜のことを考える。
そして、初めて会って恋をした時のことを思い出していた。
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それはまだ奈月が小学校に入る前のこと。
奈月は、実の母親と父親の顔を知らない。
父親は生まれた時には既にいなかったし、母親は奈月を自らの母に預けたままどこかへ行ってしまった。
だから、奈月が知っている家族は祖母のたった1人だった。
しかし、そんな祖母も奈月が小学校へ上がる直前に病気で亡くなってしまう。
祖母のお葬式には母の姿は無かったし、親戚は誰もが奈月を引き取ることを拒んだ。
理由は幼き頃の奈月でもなんとなくわかっていた。
奈月の実母は親戚中で大変嫌われていた。
性格は悪いし、挨拶はしないし、借りたお金を返さずに連絡は途絶える。
そんな女の娘など誰も引き取ってくれなかった。
そして奈月は仕方なく、施設に入れられることになる。
元々から明るい性格の持ち主だった奈月だが、友達が思うように出来なかった。
というのも、奈月は祖母と一緒に暮らしていたが為に、保育園や幼稚園などには行っていない。
つまり、友達の作り方を知らなかった。
理由はもう1つあった。
奈月はあまり「女の子らしい」服を持っていなかった。
新しい服を買うにはお金がないし、かといって女の子のお下がりも無かった。
与えられた服は「可愛い女の子」というよりは遥かに「ボーイッシュ」だった。
その服装と清楚とは程遠い性格……そして奈月の一人称である「ボク」がきっかけで、奈月は周りの児童から「男扱い」されてしまっていた。
小学校低学年のうちは、運動神経も男子より優っていて「男扱い」されても気にせず、むしろ優越感さえ感じていたほどだが、小学校3年生の終わり辺りから「男扱い」されるのが苦しく感じてきてしまう。
どんなに男子より運動神経が良くたって、性別は女。奈月だって「女の子」でありたかった。
そしてそのことを施設の先生である虹園に相談をした。
すると虹園は奈月にこう言った。
「ならば奈月ちゃんにこれをプレゼントしよう。君はこれから、この竹刀を振って誰よりも強くなるんだ。そして、君が誰よりも強くなる頃には、君を馬鹿にする人はいなくなる」
奈月は虹園に言われたことの意味がわからなかった。
だがそれでも、虹園に貰った竹刀を毎日毎日振り続けることとなる。
それから奈月は習い事として剣道を始めた。
最初は、正しい姿勢で剣を振るのが難しかった。
姿勢が崩れるほど何度もなんども剣道の先生に指摘をされた。
剣道を続け上達していくものの、施設にいるみんなから「男扱い」されるのは変わらなかった。
「男扱い」される度に落ち込むが笑顔でごまかし、剣道に集中して剣を振ることで気持ちを紛らわす日々が続いたそんなある日……。
小学校4年生の頃、施設に新しく仲間が増えた。
彼の名前は黒山 透夜。同い年で、彼も両親の顔をしらない子供だった。
しかし彼は奈月と違って、施設の男子から歓迎され、男子たちは透夜に施設の案内を楽しそうにしていた。
案内の中、1人の男子が奈月の方を指差して透夜に紹介をする。
「お、透夜! あいつは女のフリをした男だ。間違えるなよ?」
「……」
施設に新しく入ってきた透夜の案内中でさえ、奈月は「男扱い」されてしまった。
それに耐えられなかった奈月は、こっそり施設から出て行くと、いつも隠れて泣いていた場所で1人泣いていた。
すると、誰かの足音が聞こえてきた。奈月にとって、泣いているところを施設の誰かに見られそうになる経験は初めてだった。
「誰?」
「俺だ」
足音が聞こえた方を見て睨むと、そこには施設の新しい仲間となった透夜がいた。
「なんだ、新入りの人か……」
「俺の名前は黒山 透夜だ」
「ボクの名前は天利 奈月。……なんでここに来たの?」
「お前を追いかけて来た」
「透夜君もボクのこと、男だと思ってるんでしょ? こういう格好だし、一人称『ボク』だし。……なによりも、運動神経が男並みだし……」
「俺はお前が男だと思っていない。お前は女の子だ」
「そんなこと言っていると、他の男子から透夜君もいじめられちゃうかもよ?」
「他の奴がどう思おうと俺には関係ない」
「そっか。……もう戻ろ? 虹園先生に怒られちゃう」
「そうだな」
その日は、2人でそのまま施設の部屋へと戻った。
透夜は「お前は女の子だ」と言ってくれたが、きっと他の男子がそう言うところで便乗してくるだろうと思っていた。
……しかし、違った。
「おい奈月! 格闘ごっこしよーぜ?」
「奈月は俺たちと同じ男子なんだから余裕だよな?」
「透夜もそう思うだろ?」
目の前に男子が3人。その中に透夜がいた。
透夜以外の男子が奈月のことを馬鹿にし、透夜に同意を求めたが。
「いや、俺はそう思わない。あいつは女子だから格闘ごっこのような危ないことには誘わない方がいい」
「はぁ? お前、何言ってるんだよ?」
「良い子ぶってんじゃねーぞ、透夜!」
「……? 俺は普通のことを言っただけだか?」
「なら透夜! お前が代わりに敵役なー!」
「ちゃんと俺たち2人が相手でも戦えよ?」
「わかった」
奈月は止めようとした。止められなくても、最悪自分が加勢すればいいと思った。
なぜなら、今まで自分が敵役として戦わせられてきたが、男勝りの運動神経を持った奈月でも2人相手はかなり辛かったからだ。
男子2人が透夜と距離を取ったところで奈月は透夜に近付いて言った。
「透夜君やめた方がいいよ……2人相手じゃ怪我しちゃう……」
透夜は横に首を振る。
「なら、せめてボクが加勢するから! 2対2なら公平でしょ?」
透夜はこの提案も首を横に振ることで却下した。
「どうして? 怪我するかもしれないんだよ?」
「お前は女の子だろ? 怪我するかもしれないことなら尚更参加するな……それに」
「それに?」
透夜は2人の男子の方を見て言った。
「お前のことを『男扱い』する奴らが心底気に入らなかった……だからお前は、自分のことを女の子だと思うのなら黙って見てるんだ」
「う、うん……!」
奈月が透夜から離れて彼の背中を見ていると気のせいだろうか、ほんの少し「黒い煙」のようなものが出ているような気がした。
「行くぞ、透夜! はああああ!!」
「せいぜい楽しませろよっ!?」
男子2人が同時に殴りかかってくる。
透夜は最初に向かって右の男子に狙いを定めると、素早い動きで相手の腹部を殴った。
「うぐっ……けほっけほっ!」
「お、おい大丈夫か!? この野郎!!」
左の男子が蹴りを入れようとする。
しかし透夜は後ろに1歩下がって蹴りを避けると、下がった分の1歩のみで勢いをつけて飛び蹴りを当てる。
飛び蹴りで後ろへとバランスを崩した左の男子は頭から仰向けで転んでしまう。
「いってええ!!」
「けほっけほっ! ……うえっ!」
透夜は、1分も経たないうちにやられてしまった2人を見下して言った。
「次にこいつのことを『男扱い』してみろ、今度はこれだけじゃ済まさないからな。それと、格闘ごっこならいつでも俺が相手してやるから、女子を巻き込むような真似は2度とするな」
床に転がってる2人が聞いているのか聞いていないのかはわからなかった。
透夜は奈月のことをチラッと横目で見た後、自分の部屋に戻ろうとするが、透夜の目の前に虹園が現れた。
透夜は一瞬だけ「げっ!?」て顔をしたが、すぐ真顔に戻り、虹園の顔を見る。
「透夜君? 何があったのか説明してくれるかな?」
「はい……」
奈月を救い、2人の男子を瞬殺した透夜だが、結果として虹園に連行されてしまった。
奈月は「自分のせいで怒られてしまったのでは?」と考え、透夜が虹園の部屋から出てくるのを待った。
思ったより長くなってしまいました………




