友好の神と話し合ってもらいます
なんと言うか…うん、封印はした
但し、王子の中で眠っているという状況で
自分が神だと自覚してほしかったのと引き剥がすのに苦労したので、力的には私より強いし、起きようと思えば出来たのだが、友好の神自身あまり自分の存在自体に執着してなかったからだ
何故こんな茶番に付き合ったのかと問えばきっと存在するのが嫌になったとか、私と言う存在に消されたかったとか、出てくるだろう
だが、私は友好の神が力を押さえられなくなったからどうにかしてこの世界を残そうとした結果私を利用しようとして自分が消えようと思ったのではないかと思う
一部ではあるが、友好の神も世界創生に関わったのだ。純粋過ぎたし若すぎたのだ
自分の強い思いに正直だっただけ
きっとそれだけだと私は思いたい
だから今親神様に会いに行くのに王子とシルクスと怨霊の森に歩いている
術をひとつひとつ解きながらだから歩いていった方が効率が良いと提案したのは私
でも、実際は王子の中で見ている友好の神に世界は友好の神が思うほど友好の神を拒絶していないってこと
これから知っていけば良いとは思うけど親神様だって仲間だった友好の神を『封印』という形ではあるが『消滅』させろと言わなかったこと
親神様が何故こんな茶番を演じたのかは分からないけれど私が力の結晶ならば友好の神に対しての嫌悪感がない事がおかしい
だから、王子には生贄になってもらった
月夏より私への執着が無かったからだけど
後で、月夏だけでも向こうの世界に帰ってもらわないと私は元々コチラ側のボディだしなあ
シルクスを残しては帰れないしアスこっちの人間だもんな…うん、やっぱり月夏には帰ってもらおう。はっきり言って邪魔なんだもんなあ
おっと、考え込んでたら親神さまの石碑の前まで来ていた
「…親神様、どうぞ我が前に姿を現し下さい」
ゆっくりと人形になった二神が現れた
『…何故、友好の神が人の中に封印されている?』
『力はないが意思だけならば出てくることも可能だろう?友好の神よ』
王子の身体なのに違う形に見えるのは多分魂みたいなものの形そのものなんだろう
『私だとて、まさか人の中に封印されるとは思ってなかった…お前らの子に『消滅』させられるなら本望と思って居たのに…』
「私の持ってる『消滅』は物理的なもので魂とか形のないモノは『消滅』出来ないよ」
何とか思い止まって居るのだろうが暗に消滅したいと言ってるようなものだ
やはり疲れたのかもしれない存在する事そのものに
『友好の神よ、どうなりたいのだ?長い月日をその目にして考えるのはなんだ?』
長い溜め息を付いて友好の神は私達に目を向けた
ん?なんだ?
『私は勇者を迎えた…だが、神の力を分け与えてもあれは私の望みを叶えてはくれなんだ。私を消せるだけの力を貸し与えたというのに』
だからと言って私達を巻き込むのは止めていただきたい
それに、月夏はあくまでも『私』以外の望みなんて聞く奴じゃない。利用はしてもそれだけだ見返りを望んだってダメな人間だからなあ
「あのさ、月夏の力を友好の神が引き取る訳にはいかないの?」
「何言ってる楓、力が分散しているからお前でも人間に封印出来たんだし、元の力を取り戻したら王子の身体に尋常じゃない負荷がかかるのはお前が一番分かってる筈だろう」
「言ってる事は分かるけどさ、友好の神が私を狙ったのは封印し直しあわよくば友好の神が消え失せようと頑張って悪役やった結果だよ?まあ、色々とやり過ぎな点はあるけど神様だからそのへんは常識無いのは当たり前だよね
王子の身体に尋常じゃない負荷がかかるのはもう仕方ないよ
既にかかってるし寿命がいくら減るかは私の知ったことじゃない」
『…お前はやはりコチラ側の存在なのだな…』
何を今更?
私は私のことで精一杯。
シルクスと一緒に祓い師になっていつかアスを生む。
そうしたら私は心置きなく親神様の所に帰れる
何の未練もなく…
と、言うかそこまで早めに終わらせないと身体に尋常じゃない負荷かかってるし寿命短いのよね
それでなくてもこの体は器としてあまり長く持たないみたいだし
あ、これは友好の神を封印し直した時にわかった事なんだけど
私のボディは器として作られただけの力の結晶
加護者としては短命
神子は長命だからいくら一緒の力を持っていても私が先に逝くだろう
まあ、今はどうでも良いことなんだけど
『楓、良くやった。友好の神をこの世界の創生の一人だ相手にするのには難儀だったろう』
『優しい子に育ったな。』
シルクス、こいつのどこが?みたいな顔をしないでくれ
『しばらくは、自由に生きて構わないから人生を謳歌しなさい』
友好の神はどうするんだろうか
『私のことで気にする必要はない王子の中で、私は人の一生というものを謳歌しようと思う。近いうちに神のみの空間で合間見えよう…』
ああ、バレた
神の近いうちにってのはあまり人間と変わらない一生を、送るってことだけど…
友好の神の言葉は違う
王子の中に居座ってる…いや、封印されてる状態の月夏から力を取り戻したのであるなら短命って事だ
ほら、シルクスがスゴい顔で睨んでる
知らん顔で、通したけどもきっと後で、問い詰められるんだろうなあ
「月夏はおいてきたけど大丈夫なのか?」
「うん、邪魔だし立ち直れない位の舌戦だと思う」
「シルクスは行くとして俺たちはギルドで待ってるからな」
「まあ、それが良いかもね?モンドさんあとの処理はよろしく」
「待て!押し付ける気か!?」
「そいじゃまあ、よろしく。私達には友好の神を戦神と癒し神に会わせにいかなきゃならんから」
「勇者放置で構わないんだよな」
「うん、放置でよろ」
「分かったじゃあそれ以外は何とかしよう」
神殿に残されたのは月夏と王女だけだった筈
頭がめでたいやつらなら大丈夫だろう




