座学と実践は命がけです
…座学とは鬼教官から鉄扇とハリセンが飛んでくるものでした
なんでも秋までに私が覚えなきゃならんのはこの世界の成り立ちと歴史に文字と私の持ってる力についてだそうです
何故に秋?
そう考えたのは一瞬でした
「いまの話聞いてたか?」
ここで答えなきゃハリセンが飛んできます
「三人の神様の三角関係だよね」
…あれ、固まったんだけど
「一応正解。お前は物覚えは良いが噛み砕きすぎだ信仰の強いこの国で生きてくのには睨まれかねない言い方に注意しろ」
「はい、シルクス教官」
…
「で、力の強さは容姿に現れていてあなたは間違いなく神よ。二神が育んだ心を持った力の結晶。その二人は癒し神と戦神でしょうね、ついでにいっとくと私が先代の戦神の神子今はギルマスやってるけどシルクスが受け継いでくれたからね…」
「…」
「で、力というのは個人個人違っていて私は戦闘能力を判別出来る目で最大限引き出した能力値を視ることが出来るけどカエデ、貴女は未知数よこのあとシルクスと対戦するんだから頭に力の使い方叩き込みなさい先ずは…」
とまあこんな感じで、ちゃんと聞いていれば鉄扇とか鉄扇とか飛んでこないんだけど…一回目に難しくてボーッとしたことがあってその時に鉄扇とか鉄扇とか飛んできたんだよ無意識にシルクスから消滅を使うだけの魔力を引き出したらしい
ガッツリ絞られた
最近はそんなことはない
シルクスが睨んでるしシルクスの能力の最大値が不明になったことにもよるとカイルさん…あ、ギルマスね…が言っていた
何故だと聞けば多分だが使い魔契約のおかげだろうとのこと
だけど、それもあって私の実践コントロール相手はシルクスだけだった…
あ、怨霊の群れに放り込まれて対多数の訓練と称した祓い師の仕事もさせられた…
それでも私は中間ランクなんだよね…一人じゃまだ完全に力を全てコントロール出来ないからって
因みにシルクスはコントロールが日に日に上手くなってる
コツを聞いたトコロ
「実践あるのみ。特にカエデは力のコントロールに甘さがある
まあ戦えば戦った分だけ能力値上がっていくからな。その恐怖を取れれば…と言うか取るからな、あと二季節まで徹底的に使い方を叩き込むからな」
「…頑張ります」
下敷きくんのくせに偉そうとは感じなかった
だって強いんだもん
勝てないんだもの
能力値だけなら私が勝ってるのに…
まあ、自分でもわかってる
今までこんな力を持ったことがないから怖い
シルクスが言ってるのは多分私がシルクスの枷をいつか取らないといけないが今は取る気がないって事なんだと思う
怨霊なら遠慮はしないけど対人だったりする場合コントロール誤ると相手をそれこそ消滅(物理)しそうで
その力もコントロールしてるんだけどやっぱり難しい
私固有の能力だから
そんなこんなで二季節みっちり地獄の特訓を受けた私は、全能力を完璧とはいかないまでもコントロールに成功してる
その頃には私の能力を置き換えてシルクスは使っていたけど…
うん、二枚も三枚も上手だね
悔しいけど流石に能力を最初から持ってるだけのことはある
そして何故に秋なのか夏も終わりごろに言われた
「学院?」
「そう、ガウルシアは義務教育を行っていて祓い師は国の宝だと言われて通わなければならないのよね、それにカエデも通うのよ」
へ?
「…新学年がシルクスと同じだからクラスも一緒ね」
同じ学年…
「能力別で、Sランクは倒せるからSクラスだと思うわ」
「シルクスってもしかして16歳?」
「言ってなかったかしら?」
聞いてませんよ
私より上だと思っていたのになあ…
まあ周りの男がアレじゃあ大人っぽく見えるか…