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神様ですが払い師になれますか?  作者: 久遠みおな
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思えば遠くに来たものです

黒龍のギルドに到着したのは約半月過ぎてから

うん、学院が休みで良かったよ

学院から一ヶ月以上の休みを私たちは貰っていた

働き過ぎだから休めと無理矢理とらされた休みなんだけど…

結局働いてるし…


まあ無事に黒龍のギルドにたどり着いて良かったよ


なんか嫌な予感がするのでとりあえず私が先にギルドのドアに手をかけた


すると僅かだけれど隙間が空いてることに気づく


…間違いなくガキのイタズラだ

そこで、こちらからよりあちらから開けてもらうことにした


「すいませーん。光龍のギルドから依頼を受けてきたものですが…どなたかいらっしゃいませんか?」


「…」


光龍のギルドをなめてかかってるのか気配はあれど出てくる様子はない


じゃ、仕方ないよね


「『誰も』居ないみたいだし今回の依頼どうする?このままじゃ帰れないよ?」


「仕方ないさ『誰も』居ないんだから一応マッピングして帰ろう」


「だね、居ないんだもの仕事にならないものね」


私も地図に黒龍のギルドをマッピングして転移陣を展開する


すると慌ててギルドから人が出てきた黒龍のギルマスだろうか

いきなりスライディング土下座されてしまった


「申し訳ございません!預かりものが仕掛けたイタズラを外すのに手間取りまして…」


嘘つけ、動いてる気配なんかなかったぞ


「まあ、そうしましょうか。で?依頼のモノは?」


「部屋から出てきませんで…」


ふーん、まあ、分からないでもないけどねぇ

そりゃ馬で半月掛かるくらい遠くに行きたくはないからなあ

いくら隣の国でもこの国から出たら王族として扱ってもらえないのはガキでもわかるだろうし

でも、最初のしつけはしっかりと


「じゃ、行きますか」


「部屋までに行くには色々なトラップが仕掛けられていまして…」


「あー気にしない気にしない。そういうの避けるの得意だから」


正確には得意にならざるを得なかっただけど


「かかさま…どうして迎えに来てくれないの…良い子してれば迎えに来てくれるって言ったのに…」


「…カカさまってあんたの親代わり?」


トラップをすべて避けてノックも無しに部屋に入れば誰だって驚くだろうけど


私が気にしたのはそこじゃなくて…

「あんたの親はどっちか神様か?」


そう、目が黒かったのだ


私との違いは髪の毛がシルクスと同じプラチナブロンド

こりゃ怨霊や魔獣に食われてくださいって言ってるようなものだ


「生みの神がそうらしいけど…」


嫌々答えたのは私が真っ黒で勝てないと判断したからだろう

うん、頭は悪くないな


「王族に手を出す時点で頭いたいわなんなのリナテンブルク国の神様は」


「多分、王族は死の神が産み出した一族なんだろう。」


「この子は先祖還りかなにか?」


「多分王族の親がそうなんだろうな」


「ってことは私の他にも親が神って居るの?」


「異端だろうな。お前ら二人は」


神子とは違い加護を受けてる上に能力面では向かうところ敵無しな私に…いや、光龍のギルドに黒龍のギルドが依頼したのはわかるかも


「私はわかるけどこの子も?」


「…ああ、なんたって親が神って普通いないぞ」


あ、成程。

あれ?ってことは…


「力の使い方教えるのもしかして私?」


「だな。神の子だし一応俺より適してると思うぞ」


「…えー、面倒くさい」


「とりあえず、お前の名前は?」


無視ですかい


「…アス」


「アス、お前の今のままでは良い子どころか人にも自分にも危ない事は分かるな」


「…そのためのトラップだし」


「私に悠々と回避されて?」


「だって、そうでもしなきゃ食べられちゃうってマスター言ってたし!!」


このトラップは黒龍のギルマスの入れ知恵か

だけど、黒龍のギルドにいるのにそんなこと起こるのか?


「…なんで、トラップ効かないの」


うーむ、魔除けの結界は張ってあるしそうそうギルドに侵入できない筈なんだけど


「え?…んーと、トラップが効かないのはもっと酷いトラップを毎日避けてるから」


そう、変態俺様とヘタレ勇者モドキが居るからだ


変態俺様は物理トラップも使うし魔法トラップも使う


ヘタレ勇者モドキは魔法トラップを覚えたらしく気を付けないと引っ掛かればやつらの餌食だ


今のところシルクスも一緒にトラップを外してくれるが一人の時だと危ないのでシルクスと一緒にしか歩けない現状…


「二人は恋人?」


「…表向きは」


「表向きはってことは本来は違うの?」


「…そうでもないさ、あいつらに奪われる位なら…」


「…え?聞こえなかった。なんか言った?」


「お兄さんは苦労性だね…」


「傍に居られる…必要とされてるんだ幸せだと思ってなきゃな」


二人でこそこそ話してる

私は除け者か?


「…お姉さん、僕に力の使い方を教えて

そうすればかかさまの言ってた良い子に近づく気がするから」


我が儘だって誰が言った?

きちんとした考えを持ってる5、6歳の頭の良い子じゃないか


「僕も一緒にガウルシアに行く。此処では僕は腐っていくだけだから。力があって、人を救えてついでに身を守れるなら遠くても一緒に行く」


「…まあ、最初からそのつもりだから、構わないけどね、わたしは」


「座学は今から始めた方がいいな…俺が教えるか。親父には任せられない気がする」


「私もそう思う」


二人の意見は一致

つうことで弟子ができました

弟弟子でもあるけどね


なら馬に揺られて帰るかいきなりカイルさんに会うと衝撃が凄いだろうし


「アス、あんた幾つ?」


「年齢?確か5歳だけど」


大人びすぎだわ

自分を守るために精神年齢を高くする必要があったのか…

その『かかさま』とやらの教えが大人びてしまったのか…

子供らしさが足りなくて寂しい

少しずつ子供らしさを増やしていけば良いよ光龍のギルドに預けるよりは仙人に面倒見てもらった方がいい気がする


少し子供らしくないと仙人も嫌がるだろうし


「とりあえず馬に乗ってサクサク行こうか」


「アスはシルクスと乗ってね。私だと馬に慣れてないからうまく扱えないと思うからさ」


「分かった」


さて、帰りますか懐かしの我がギルドに

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