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最狂最悪の魔王の孫に転生しました。  作者: 一般凡人T
一章 迷宮編
7/52

その7 ポイ捨て、だめだと思います

 「うーん。」

 

 伸びをしてから起き上がる。

 その動作はいつも通り。

 だけど、起き上がったときに見たものは、いつもと違っていた。


 「は?どこここ?」


 思わず声が出た。

 見慣れた部屋はそこには無く、その代わりに暗い岩場があった。

 洞窟っぽいかな?

 イヤ、なんで?

 幻覚でも見てるのかな?

 それなら分析でわかるはず。

 やってみよう。


 分析!


 種族:魔族 マデル族 

 名前:ミリル マデリミア(矢島優樹)

 年齢:2歳

 レベル:1

 経験値:0/20

 満腹度:23/100

 ステータス

 HP:639/639 MP:500/500 SP:576/576

 攻撃能力:1375 防御能力:543

 魔法能力:500 速度能力:503

 スキル

 {HP回復自動化Lv5}{SP回復高速化Lv3}{神の声Lv10}{分析Lv9}{言語理解Lv10}{気配感知Lv3}{打撃攻撃Lv8}{闇攻撃Lv6}{呪い攻撃Lv1}{闇強化Lv4} {計算Lv5}{視力増強Lv9}{聴力増強Lv8}{闇耐性Lv4}{睡眠耐性Lv1}{生命力増強Lv9}{技力増強Lv7}{攻撃能力大増強Lv6}{防御能力増強Lv3}

 魔法

 なし

 闘法

 {命闘法Lv6}{技闘法Lv4}{体術Lv1}

 修練結晶:0


 別に異常はないかな?

 いや、見慣れないスキルがあるな。

 睡眠耐性。こんなスキルなかったはず。

 眠らされていた?

 たまたまの可能性もあるけどそんなこと考えてたら始まらない。

 とりあえず眠らされていたと考えて、何のために?

 決まってる。騒がれないようにするためだ。



 え?やけに冷静だなって?

 そりゃそうだろ。

 気づいたら転生してて、それからも色んなことがあったし。

 もうたいていのことでは取り乱さんよ。

 もうこの話はいいよな?

 じゃあ話を戻そう。

 で、結局のところ俺はなんでこんなとこにいるんだ?

 まあ、捨てられたってことだろうけど、別に貧乏な訳でもなさそうだったのに、なんで捨てられたんだ?

 政治的な理由の可能性もあるけど、それだったら捨てたって言って殺せばいいよなぁ。

 殺せない理由があったのかな。

 事実として捨てられたんだし、いなかったことになってるはず。

 なら生き残って自由に生きてやる!



 で、だ。

 なんか気配感知が反応してるんだけど、これ危なくない?

 なんでかって?

 こんなThe・大自然で?幼児が?野生動物に襲われる?

 死ねるよね?

 てことで、逃げ、ん?

 待って。

 よく見たら、ここ行き止まりじゃね?

 どうしようどうしよう。

 痛いのは嫌だなー。

 食べられるんだったら美味しく食べて欲しいなー。

 ・・・現実逃避してる場合じゃねえ!

 あーやばいやばい!

 もうすぐ来る!



 やってきたのは、デカいムカデだった。

 いや、キショイ。

 めちゃキショイ。

 

 「ガグジュ、ククク!!」


 うわ!

 巻き付かれた!

 痛い。痛い!

 締め付けられてる!

 

 「クッソ!」


 何とか右腕だけ振りほどいて、打撃攻撃と闇攻撃、あと呪い攻撃をONにしてぶん殴ってみた。

 

 殴った部分が爆散した。


 いや、は?

 はぁぁぁぁ!?

 こんなことある?

 俺殴っただけなんだけど。

 ・・・とりあえずトドメ刺すか。

 ふんっ!

 

 「ガ......」

 

 [マデル族 ミリル マデリミア(矢島優樹)のレベルが上がりました。]

 [レベルアップ後のレベルは、2です。]

 [HP、MP、SPが回復しました。]

 [各種ステータスが上昇しました。]

 [修練結晶を獲得しました。]

 お?

 レベル上がった。

 なんか出た。

 これが修練結晶かな?

 食っとこ。

 レベル上がる前にえげつない衝撃があったせいで全然驚かねー。

 で、まじでなんで爆散した?

 ムカデが弱かった説もあるけど、それでも爆散するか?

 弱かったにしては締め付けられた時に大分痛かったし。

 ムカデの防御が低かったのか?

 例えば、俺だと攻撃だけめちゃくちゃ高いし。

 ん?それどっちもじゃね?

 ムカデの防御が低くて、俺の攻撃が高すぎた。

それに打撃攻撃とかが加わって爆散したと。

 多分、これが正解だろ。

 混乱してたからわからなかっただけで簡単なことだったわ。


 

 よし、じゃあムカデも殺したことだし、ここ脱出するぞー!

 おー!

 

 「ふへっ。」


 何か間抜けな声が出た。

 まぁでも理由はわかってる。


 腹が減ったからだ。

 

 何言ってんだ、って?

 人間、腹が減ったら何もできないんだよ。

 起きた時点でだいぶ腹減ってたのに、ムカデとの戦闘(?)で空腹度がやばいことになってきた。

 なんも食べないと多分あと1時間位で死ぬ。

 でも、食えるものと言ったらムカデの死骸だけ。

 さぁ、どうする?

 詰みだよこんちくしょう!

 さすがに、このグロいの食うわけには、んー。

 とりあえず、1口。


 ガブ。


 苦っ。めっちゃ苦い。不味い。

 ちょっとでも油断したら吐く。

 てかちょっと吐いた。

 でも意外と耐えられる。

 俺の味覚おかしくなったんか?

 こんなん食べて即全部吐かないなんて。

 この先ここ出るまでこういうのを食べなきゃならないとなると、味覚狂ってたほうがいいか。

 また食べます。

 苦い。

 またまた食べます。

 苦いけど、さっきよりマシ。

 またまたまた食べます。

 さらにマシになる。

 食べる。食べる。食べ・・・食、あれ、もうない。

 無心で食ってた。

 ステータスを見ると、空腹度が回復してる。

 腹は満たされたけど、何か大切なものを失った気がする。

 クソデカいムカデ食うって人としてどうよ。

 自由に生きるために、ある程度我慢しないといけないってことか。

 まぁ、慣れるかなー。



 腹も満たされた。

 気を取り直して、脱出だー!

 おー!

 ・・・やっぱ吐きそう。

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