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前世に飽きた魔王の孫、世界に首を突っ込む 〜退屈だから全部かき回す〜  作者: 暇凡人T
一章 迷宮編

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その29 初めての敗北、リベンジ

 翔とのやりとりも終わり、大蛇と相対する。

 大蛇の尾に剣は刺さったみたい。

 それでしばらくダウンしてるっぽいな。

 てか、鏡鱗を無視して刺さった?

 やっぱり火力高い!

 一旦ちょっと距離取ろう。

 ・・・大蛇と翔の間に入るようにな。

 よし、移動完了。

 行こうか。

 戦闘開始だ。



 

 「すぅ、はぁ。」


 手加減なんかしないし、できない。

 最初っからフルスロットルで行くぞ。

 

 「リミットブレイク!」


 超重領域、および超重砲!

 身につけている服や武器の重さが跳ね上がり、不可視の攻撃が大蛇に襲いかかる。

 

 ゴォン!


 んなっ!?

 超重砲が弾かれた!?

 ・・・いや、落ち着け。

 なにもおかしいことじゃない。

 大蛇は磁力耐性が高いし、重力磁場まで持ってる。

 相殺されてもおかしくはない。

 でも、今まで無敗だった「リミットブレイク」が今、明確に破れた気がした。

 ・・・いや!考えるな!

 攻撃の手を休めるな!

 相手に行動させるな!

 魔人化!

 魔人化の発動と同時に走り出す。

 あの瞬嵐龍を破った、鱗落としを使うために。

 大蛇の後ろに周りこみ、剣を振り下ろす。

 

 ガガガガガガガン!


 鱗を、落とした。

 だが一つ、俺は見落としていた。

 大蛇の動きは止まっていなかったことを。

 

 ドガガァン!

 

 「っぐ!?」


 吹っ飛ばされた!?

 体を振ったのかなんなのかわからないけど、ぶん殴られたっぽい。

 てかあいつ、超重領域の影響下で動けるのか。

 それも磁場耐性に含まれてるのかな?

 まあいい。

 早く戻って倒さないと。

 そこまで飛ばされたわけじゃないからすぐ戻れる。

 見えない距離じゃないしね。

 20mぐらいか?

 そう考えると、俺も成長したなぁ。

 あのときはもっともっと飛ばされてたから。

 すぐ走って戻ろう。



 全力で走り、剣を大上段に構える。

 そして、到達の瞬間に振り下ろす。

 この間僅か0.5秒。

 対応も出来ずに、大蛇は斬撃を受け入れる。

 

 ズガガン!


 胴体を切断、できてない!?

 嘘だろ!?

 魔人化と超重領域の合わせ技だぞ!?

 どうなってんだこいつの防御力は!?

 大蛇の目がこちらに向く。 

 

 「ッ!?ぐあっ!?」


 ドゴォン!


 重力の方向が変わり、受け身も取れず壁に叩きつけられる。

 これが、重力磁場を使われる側の感覚か。

 この重力のままだと翔を守れない。

 仕方ない。

 超重領域、解除。

 体が軽くなる。

 そして、大蛇の変化させた重力を相殺する向きに重力を発生させる。

 

 ズリズリ、、、


 よし、重力を正常にした。

 で、こっからでも当たるだろ。

 抜刀!と同時に波動!

 

 ズオオオオ───


 ドゴォン!

 

 斬撃が標的へ飛んでいき、命中する。

 ダメージは期待してない。

 アイツの意識を、こっちから外れないように発動した。

 技が終わり、すぐに走り出す。

 大蛇の近くに到着、そして跳躍する。

 ただ剣を振り下ろしてダメなら!

 重力磁場をフルにかけた状況で!

 落下エネルギーをプラスして斬る!

 うおおおおお!

 重力磁場、最大!

 体が軋む、けど、ここでやめるわけにはいかない!

 天落斬!

 

 「はああああっ!!」


 ズッッガァァァン!!!




 「はぁ、はぁ。」


 斬れたか、、、?


 ドガァン!ドガァン!

 

 大蛇の体がのたうち回る。

 その体は、明らかに短くなっていた。

 一瞬遅れて、切断面から勢いよく血が吹き出す。

 俺はすぐに大蛇のステータスを見る。

 ・・・まだHP残ってるのか!?

 生命力強すぎない!?

 いや、ここは冷静に、追い打ちをかけよう。

 さすがにもう一撃食らえば死ぬ、、、はず。

 でも鏡鱗を剥がさないことには、、、

 あ。 

 断面に攻撃すればいいのか。

 それなら、行けるか。

 よし。

 超重領域!

 大蛇の動きがかなり鈍る。

 [警告]

 [重力磁場の制御補助時間、残り五分。]

 オーバーヒートの警告が聞こえる。

 もう時間がない。

 やるなら、今しかない!

 ダッシュで速度をつけて、抜刀を繰り出す!

 それに、波動を乗せる!

 

 ズッッッッバァン!!!


 大蛇の体が、上下に切り離される。

 こんどこそ、やっただろう。

 鑑定結果も、、、ボロダスピスの死骸に変わった。

 ほっと一息をつく。

 因縁の大蛇を倒して、いつもより疲れてるみたいだ。

 いや、大蛇、強かったなぁ。 

 リミットブレイクも耐えられたしな。

 でも、結局は超重領域のせいで負けてる。

 そう考えると、もうあの大蛇も敵じゃないのかも?

 やっぱり重力磁場はオーバースペックだと思うん、だ!?

 物体感知に動物の気配が!

 上の方向、俺が降りて来た大穴の辺りか?

 しかも、こっちに向かって来てる!?

 まずい。

 もうオーバーヒートが、、、って、ん?

 こっちじゃ、ない?

 ちょっと方向が違うような、、、

 あっちの方向には、、、

 ・・・っは!

 急がないと!

 

 

 気配の向かっているであろう場所に着いた。

 そこには、予想通りの光景が広がっていた。

 

 「翔!!!」


 そう、気配は翔を狙っていた。

 気配の正体、大蛇、、、か?

 さらに上位種族にも見える。

 巨大蛇とでも呼ぼうか。

 そう、ただただ、デカい。

 さっきの蛇の二倍はあるだろう。

 ステータスもそれ相応だろう。

 そんな怪物が、瀕死の翔を完全にロックオンしている。

 なんとか意識をこっちに引きつけないと。

 その後に対応を考えよう。

 ・・・勝てるのか?

 



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 ボロダスピス:ボルグニル種の進化種。土属性や磁力属性に強い適性がある。同じ種や、「さらに上位の種」と二匹でペアを組み生活する習性がある。

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