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 俺の実力はあんまりひけらかすものじゃないしな。

 変に目立って目をつけられてもまともな異世界生活が送れなくなる。

 俺はゆっくりと順調に異世界生活を送りたいのだ。


「別に俺なんか雑魚だよ。やめといたほうがいいよ」


 よって断る方向性に調整することにした。


「何よそれ。あれでしょ? 一応牛乳牛を単独で狩ってきたってことでしょ? それなりに実力は保証されてるんじゃない?」


「たまたまって感じだからな。それに予定が入ってるのは本当なんだ。肉を売りにいかなきゃいけない」


「肉を売るだけで時間が潰れるの?」


「うーん、かなり掛かると思うな。半年は見といてくれ」


「そんなに掛かるわけないでしょ! 逆立ちして歩くの? はぁ。じゃあまぁいいけど、いつかどこかで予定は空けといてね」


「えー」


「言っておくけど私にこんなに誘われてるあなたって結構ラッキーなんだからね? これでも私結構パーティーに誘われたりすることだってあるんだから」


「自画自賛ほど寒いものはないからなー」


「ムカつくわね……っ! まぁいいわ。じゃあ一応昼すぎくらいにまたここに来るから、もしその予定とやらが済んだら待っておいてね」


 そう言ってユイセは去っていった。


 マジでなんなんだよ……さっきはああは思ったがもうお金返して縁切った方がいいのかな? 言うてもう俺にはリーリルたんという素晴らしい助っ人がいるしな。異世界の大体の知識はあの子だって持ってるだろうし、分からないことがあれば彼女に聞けば良い。もうあの子と俺だけで世界は完結してるまであるくないか? あー、リーリルたん君にまた会いたいよ。まぁまた十分後くらいに会えるけど。


「おい、お前」


 物思いにふけっていると、前に並んでいた男に話しかけられた。

 若くて素朴な感じの男だった


「え、なんでしょう」


「お前ユイセちゃんと仲良いのか?」


 そんなことを聞いてきた。

 え……なんかこいつもそっち系?


「いや、そこまででもないぞ」


「嘘つけ、思いっきり聞こえてたけどめちゃくちゃ仲良く喋ってたじゃないか。いや、別に嫉妬してるとかじゃないんだけどな」


「ユイセってそんなに人気なのか?」


 前々から思っていた疑問をこの人に聞いてみる。


「そりゃ当たり前だろ。この街の最強格の冒険者だ。Bランク冒険者なんてこの街に三人しかいないんだぞ」


「へー、ユイセってBランクだったのか」


 確かCランク以上がプロ冒険者らしいから、相当凄いんじゃないかひょっとして。


「そうさ、強さと性格の良さと何と言ってもあの美貌。皆の憧れの存在だぜ。しかも男と喋ってる場面もめったに見かけないし、お前相当目立ってたぞ」


「マジか……自覚なかった」


 まさかそこまでの人だったとは。


「ユイセちゃんに何かしたのか?」


「そういう訳でもないんだけど……でもありがとう。今後はちょっと気をつけるよ。あと俺は別にユイセを狙ってるとかじゃないから安心してくれ」


 その辺はちゃんと伝えておいてあげよう。


「そうかい、そりゃ一安心だ。まぁ別に俺が狙ってるとかじゃないけどな。因みに俺はカイト。『鋼の手袋』で斥候兼リーダーをしているEランク冒険者だ、よろしくな」


「次の方ー横の列にどうぞー」


 そんなことを話している内に、俺の順番が回ってきた。


「俺はピース。Fランクの駆け出し冒険者だ、よろぴくりん」


 すぐに呼ばれた受付の前に移動した。


「おはようございます。ご要件の方は?」


 俺の相手をしてくれた受付嬢は、初めて見る顔の人だった。

 ちょっと見渡してみるが、ヴィヴィはどうやらいないっぽい。

 お姉さんって感じの受付嬢だ。

 顔もそれなりに整ってる。やっぱりギルドの顔ってことで、多少顔採用されてたりするのかな?


「依頼を達成したんで、その報告に来ました」


 俺は冒険者カードとアイテムボックスから取り出した角を取り出した。右の角だけでいいということなので、右の角を六個分だ。


「え、今どこから……」


 角は結構な大きさがあるので、急に出現したかのように見えたかもしれない。これはやらかしマングルースか? 一応懐から出してる感出したんだけどな……こうなるとマントが欲しいな。


「まぁ手品ですよ。それよりも勘定の方をお願いします」


「あ、はい。それはもちろん……えーと、ピースさんですね。はい、確かに昨日牛乳牛二頭の討伐を受注されておりますね。そちらの達成報告ですね」


「そうです。因みに四匹分余分に討伐しちゃったんですけど、この場合はどうなるんでしょう」


「あ、その場合ですと追加報酬が出ます。依頼とは別に魔物ごとの討伐報酬が用意されてまして、討伐証明することでそれに応じた報酬が出るんですよ」


「なるほど……つまり別に依頼を受けていなくても、討伐証明すれば報酬が貰えると」


「そういうことになりますね。ただ依頼に比べるとどうしても報酬額は下がってしまいますので、せっかくでしたら依頼をお受けになった方が効率的にはいいですね」


「……まぁそうなりますよね」


 まぁ適当にその辺の魔物を狩るだけでも報酬が貰えると分かったことは収穫か。


「まぁあとは依頼によってはサブ報酬が儲けられているものがありまして、余分に討伐した分の上乗せをしてくれる依頼なんかもございますよ。まぁ今回の依頼に関しましては残念ながら違いますけどね」


 なるほどなぁ。まぁ結論魔物を倒す分には無駄にはならないってことか。


「はい。牛乳牛六体分の討伐を確認いたしました」


 裏で角を鑑定していた受付嬢が戻ってくる。

 さて、報酬はいかほどになるのかな。


「ということで、依頼達成報酬が6000ドリア。牛乳牛四体分の討伐報酬が6000ドリアで、計1万2000ドリアの報酬となります。お疲れ様でした、お受け取りください」


 そう言われカウンターに金貨が一枚と、銀貨が二枚置かれる。


 報酬ゲットだぜッ!


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