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夜天幻時録  作者: 影光
第1章 春桜開花編
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第3話 邂逅の開花

 何時からだっただろうか?凄く残酷な夢を見た気がする。

 しかし、その内容がどんなものだったのか、未だに思い出せない。

 ワタシは布団から出て、ジャージに着替えて部屋を出た。

 階段を降りて、運動用のシューズを履き、外に出て日課のランニングに出掛けた。

 先日歩いた場所を見直すように走り、曖昧な部分を修復するように土地勘を脳に記憶させていく。

 そうしていく内に、およそ二時間程が経ち、ワタシは帰宅した。

 自室に戻り、練習用の細長い棒を取り出し、中庭に出る。

 その途中、台所で作業をしていた修哉さんを見かけたが、あまり気にせず中庭で日課の素振りを始めた。

 それから小一時間が経ち、軽く冷水を浴びて汗を流し、身を引き締める。

「あ、いいニオイ……………」

 素振りをしていた辺りで、微かなニオイはしていたが、今はそれがはっきりと分かる程のニオイを漂わせていた。

「ん~~、兄さん、おはよぉ~~」

 そのニオイに釣られてか、最中さんが居間に現れた。

「ぶっ!」

 しかも、下着姿で…………。

「あら?柚希、早いんだね」

 その後に続くように、風音さんも居間に現れた。コチラは既に仕事着に着替えている。

 今日は登校一日目。昨日の転校とは状況が違う。

 最中さんが居間に戻ったことで、風音さんと共に並べられた朝食を摂る。

 その最中、ワタシは少し気になった事を口にした。

「あの、修哉さんは今回も食事をされないんですね?」

 昨日の夕食の際も、修哉さんは一緒に食卓を囲んでいない。

 別に食べているのか。あるいは、その日はたまたま抜いていただけなのか。今のワタシにはそれを決め付けるだけの要因が無い。

「兄さんは、食事なんかしないよ」

 最中さんが、ワタシの問いに淡々と答える。

 ……………食べない? それって、どういう…………。

 その言葉の答えを見出だすよりも早く、風音さんは立ち上がり、居間を出た。

 その後、一番最後まで食べていたワタシは、食べ終えた後、自室に戻って制服に着替えて玄関に向かった。

 その途中、一人で後片付けをしていた修哉さんの姿が気に掛かったが、既に登校してしまった最中さんの後を追うように、家を出た。

 早朝、ランニングで道を見直しただけあってか、道に迷うことなく登校することができた。

 登校初日くらいは付き添いが欲しかったが、今はそんなことを考えてもしょうがない。

 下駄箱に到着したワタシは、上履きに履き替え、教室へ向かった。

 途中、何度か方向を見失いかけたが、何とか到着した。

 後ろ側の扉から教室に入り、窓際の席に向かう。 その途中、生徒達の視線が異様に気になったが、気にせず、既に席に座っていた最中さんの隣の席に座った。

 最中さんに何の気にもされることなく、その日の朝礼を終えた。

 此処、神代学園の授業は、全て移動教室である為、授業を受ける生徒は各々の教室に移動することになる。

 何人かの生徒から誘いを受けたが、ワタシはそれらを全て断り、とある施設の場所を問い、その場所に向かった。



 十八ある建物に囲まれるようにして建てられたその巨大な建造物は、天高く聳え建っていた。

 ワタシはその建物の三十四階、高さにして約数百メートルに達する場所に、息を切らしながらやってきた。

 此処は、昨日行った食堂の真上。その建物内にある資料室。

 此処から上が資料室となっているらしいが、現状から、上に登る気には更々なれない。

 ひとまず、設置してあった長椅子に腰を下ろし、息を整える。

 その途中、辺りを見渡して室内の状況を確認する。

 現在、人の気配は一才無く、見渡す限りでは大量の書物のみが目に付くだけだ。

 十分程休憩したところで、改めてその階層の中を歩き始めた。

 三メートル近くある本棚に並べられた沢山の書記。その中は真新しいものから、もの凄く古そうなものまで、ほぼ乱雑に並べられている。

 おそらく、人の手が届かない領域なのだろう。

 この中から目的の品を探すとなると、相当骨が折れそうだ。

 間に昼休みが挟まり、初日は三階層までしか探索出来なかった。その内、収穫は当然の如く、ゼロ。

 神樹に関してもそうだが、此処の資料室には伝記のような書物が存在していなかった。そこが、ワタシにとって、予想外な収穫だった。



 その後、二日続いた登校日。

 どちらも、丸一日掛けて資料室を徘徊したが、やはり、収穫はゼロだった。

 後日、週に一度の休校日。

 ワタシは意を決して、風音さんにとある事を質問した。

「《神桜樹》に関する資料、学園の資料室に無いみたい何ですが?」

 ワタシの問いに、風音さんは不敵な笑みをした。

「あるわけ無いよ」

「へ?」

「桜に関してもそうだけど、この《世界》に関する情報は誰も解明してないし、されてないからね」

「へぇ……………」

 情報は一才無し。

 開示されてないのでは無く、誰も解明していないとは…………。

「で。解決策は見出だせた?」

「いえ、全然です。それ以前に、まだ《神桜樹》の実物を見ていませんので、何とも出来ません」

「そっか~~」

 若干、残念がる風音さん。

 そこで、ワタシはとある提案をした。

「あの。それで、その《神桜樹》の実物を見てみたいんですが………」

「ん?見てくれば?」

 半、予想外な返答をされた。

「いえ、行こうにも場所が分かりません」

「そっか~。じゃ、最中」

「何?」

 風音さんは、縁側で寝転がって本を読んでいる最中さんに話し掛けた。

「今日、暇でしょ?」

「依頼が無いなら暇かな?」

「そう。じゃ、今から柚希を桜公園に連れてってあげて」

「桜公園?」

「《神桜樹》の実物が見たいんだって」

「…………………。分かった」

 しばし間を置き、最中さんは風音さんの提案を了承した。



 一時間後。

 ワタシは外着に着替えて、先に玄関外で待つ最中さんの元に向かった。

「よしっ。じゃあ、行くか!」

「あ、はい。今日は、その。あ、ありがとうございます!」

「いいよいいよ。暇してたし」

 最中さんの厚意を受け、ワタシは最中さんの後に付いて目的予想地、桜公園を目指して歩き出した。



 家を出て二時間程。ワタシと最中さんは二つ隣の街、大宮町に到着した。

 見た感じ、此処大宮町には商店街が、まるで迷路のように張り巡らされている。

 こんな場所に一人で来ていたら、絶対に迷子になっていただろう。

 その点に関しては、それを提案した風音さんと、それに賛同してくれた最中さんに感謝だ。

 しかし───、

「ひゃぁあぁぁぁぁぁ~~」

「きゃ~~、カワイイ~~~」

「何、この娘~~」

「嬢ちゃん。これ食うか?」

 ワタシは商店街のオジチャンオバチャンに囲まれ、四方八方から揉みくちゃにされていた。

 髪をぐしゃぐしゃにされ、服をしわしわにされながら、最中さんに助けを求めた。

「あ、あの、最中さん」

「ん~?頑張ってね~~?」

 しかし、その要求が通ることはなく、しかも、最中さんは暢気に串を頬張っていた。

 風音さんも然り、こういった対応が多いことが、大きな難点だ。

 その後、三十分程弄ばれたワタシの髪はボサボサになり、服ははだけてしまっていた。

 身嗜みを整えながら、最中さんの元に近付く。

「大変だったねぇ~?」

 他人事みたいに言う最中さん。

 未だ、両手の指の間全てに、何かの肉の塊のようなものが刺さった串が握られている。

 文句を言う気が失せ、最中さんに訊ねた。

「何を食べているんですか?」

「ん? 串」

 いや、見れば分かるよ。

「いえ、何のお肉か、ということです」

「………ああ。あれ」

 最中さんは身の無くなった串で、横を指した。

 視線を向けると、【焼鳥屋 浜】という看板が目に付いた。

「鴨、肉…………?」

 地方や国によって食べる『肉』に違いがあるが、鴨の肉料理は初めて見た。

 ワタシの知る鴨は、狩猟か水辺の掃除くらいの用途という程度の認識しかない。

「おっ。何か食うか?」

 開放された調理場の前に立つと、ワタシの存在に気付いた店の人が、声を掛けてきた。

「えと………」

 調理場の隣に立て掛けられた看板に目をやる。

 どの料理も五十から八十銭の金額。どれも低価格…………だよね?

 東方の金銭には、今だ慣れない。

 ひとまず、手持ちに見合った料理を厳選する。

 店の人から料理を受け取り、最中さんの隣に座って料理を口に運んだ。

「おいしぃ…………」

 二口程口に運ぶと、自然とそんな言葉が漏れた。

 その後、ワタシと最中さんは一言も喋ること無く、食事に夢中になっていた。

 串焼を食べ終えた頃には、時刻は昼過ぎになっていた。

 ワタシは、目的を忘れていた最中さんを急かし、《神桜樹》があるという桜公園を目指して歩き始めた。



 歩き始めて二時間半。

 今度は、人里離れた土地にやって来た。

 その地を進むにつれ、薄れる人の気配。それと同様に、濃くなる嫌な気配。

 それは、今まで一度も感じたことのない感覚。その感覚に全身が逆立つのが分かる。

 動植物の気配とは全く違う気配。まるで『瘴気』と呼ぶのが相応しいかのようだ。

 枯れ果てた木々が両側に立ち並ぶ並木道を一時間近く歩くと、大きく開けた草原に出た。

 瞬間、一陣の風が身体を押し返すように吹いた。

「……………ッ」

 倒れそうになるのを寸前で堪え、靡いた香りに気付き改めて前を見た。

 草原の中央に佇む大きな枯木。

 その枯木に近付いて気付いた。

 先程の『瘴気』はこの枯木から来ていたのだ。

 枯木の前に立ち、上を見上げた。

 枯木の枝は完全に腐り果て、ボロボロと落ちる小枝や幹の皮等がその足元に落ちる。

 地面に落ちたそれらの影響か、枯木の足元はまるでヘドロのような沼の状態になっている。

「これが《神桜樹》」

 最中さんが背後で、ポツリと呟いた。

 これが……………。

 そんな気配などまるでしない。

 とりあえずの疑問を最中さんに問う。

「これ、何時からこの状態なのですか?」

「ん~、さぁ…………」

「ふぇ?」

 予想外の解答に、頭が麻痺する。

「私が来た時からこんなだったけど、風音や町民の話じゃ、十年前くらいからこんな状態らしいよ?」

「十年前………………」

 それは、ワタシが生まれたのと同じ年。

 そんな前からこの状態で、誰もこの状況を打破出来ていない。

 その時、ワタシの中で新たな疑問が生まれた。

 十年間、ずっとこの状態……………。

 今にも粉々になってしまいそうな程の危険な状態。それどころか、この《神桜樹()》の鼓動は既に止まっている。

 枯れ潰れてしまうのも時間の問題であろうが、この状態が十年も続いているという現実が、妙な違和感を感じさせる。

 その原因が何なのか、全く予想が出来ない。

 それに、ワタシは植物に関しての知識に疎い。なので、こういう状況も何も、対応のしようが無い。

「………………」

 さて、どうしよう……………。

 ワタシはゆっくりと《神桜樹》に近付き、そっとその枯れ果てた幹に触れた。

 その瞬間─────、

「……………ッ!!!」

 辺りは桜色の光に包まれ、瞬く間に世界に『色』が生まれた。

 その光は暖かく、その『色』は鮮やかさを彩る。

 ほんの三秒程の出来事に、ワタシも最中さんも驚き、瞳を大きく見開いていた。

「な、何………?」

「ビックリした~…………」

 突然の出来事に驚いたが、その直後の光景は、ワタシの顔を真っ青にさせる程の有り様だった。

「こ、これって……………」

「へぇ~、こんな事ってあるもんなんだね~?」

 最中さんは興味深そうに、その光景を見ている。

 その表情は、何処か不可思議なものを見ているような表情にも見える。

「えと……………」

 改めて、目の前の《神桜樹》に視線を戻した。

 微かな微風に揺られる小さな花びら。

 満開で彩られた桜公園。

 その中央で、先程の状況では考えられないような状態で咲いている《神桜樹》。

 ヘドロのようだった足元は緑を取り戻し、《神桜樹》はその息吹を感じさせている。

 現状、風音さんからの依頼は達せられたと思われる。

 現状を再確認しようと手を伸ばすと────、

 バシュッ!!

 という音と共に、《神桜樹》から桜色の閃光が天高く射ち上がった。

 射ち上げられた閃光は、遥か高く上空で気泡となって虚空へと消えた。

 ワタシは、その光景を唖然として見上げたまま、その場に立ち尽くしていた。

「………………………。 ?」

 微かに感じる獣のような気配。

 隣の最中さんを見ると、最中さんは数十メートル先の桜の雑木林のその先を見つめていた。その瞳には、警戒の色が窺える。

 どうやら、最中さんはその気配の正体を『敵』と認識しているようだ。

 ワタシは最中さんに習い、所持していた剣を鞘から抜いた。

 “minis(ミーニス) vurn(ブルン) ”!!

 剣を構えると共に、《ark(アーケ) follche(フォルチャ)》の『根』に“回路(ヒドゥン)”を接続する。

 利き目である左目を代償とした『全知の瞳』。

 その代償によって支払われる対価は、『全てを見通す神の叡知』────“対戦術予知視眼(ミーニス・ブルン)”。

 その能力によって、右目に集中し映し出されるものは、この世の『事象』『概念』『法則』の三つ。

 それらを利用し、『敵』の正体を探る。

 品種は犬狼型。中でも、その姿形は狼型の方に近く、色合いは一般的な灰や黒ではなく、辺りの木々の花と同じ桜色。

 それが『異常』であることはすぐに理解したが、その要因は不明だ。

 ワタシは、試しにその『異常』について最中さんに訊ねた。

「えと、《(コチラ)》の狼はあのような色合いをしているのでしょうか?」

「いや、そんな筈は………ない、と思うけど」

 その曖昧な解答に、ワタシは不安を覚えた。

 その不安を取り除く為、《ark(アーケ) follche(フォルチャ)》のもう一つの『根』に“回路(ヒドゥン)”を接続する。

 “dmita(ドミトア) glud(ガルド)

 唱えられたその能力によって、ワタシの『思考』は常人の『回転速度(ソレ)』を遥かに凌駕する程に回転する。

 しかし、この能力にもリスクが有り、その超高速(ハイパー・ハイスピード)の世界は自身の脳に多大なダメージを与える。

 故に、この速度を長く保たせることは出来ない。

 なので、脳が超禍現象(オーバーヒート)を起こす前に、その『不安』を解消しなければならない。

 『思考』の超回転に伴い、“対戦術予知視眼(ミーニス・ブルン)”に映し出された『情報』を、三原理(トリニティ・レズン)に照らし合わせて『問』を『解』に導かせる。

 同時に展開した二つの『根』。その発動によって生じるリスクは、ワタシの予想を遥かに超えていく。

 『思考』を走らせ続けることによって、ワタシの視界に小さな雑影(ノイズ)が入る。

「………………ッ!!」

 頭が割れそうな程の激痛も走り始めたが、ワタシは自身の極限まで、二つの『根』に神経(ローゲ)を流し込む。

 にじり寄る桜色の狼。その数は、およそ二十。

 決して多くはない数ではあるものの、“dmita(ドミトア) glud(ガルド)”で導き出した『(コタエ)』は、半、強引な『手』であった。

「最中さん……………」

「考え、纏まった?」

 ワタシの思考を呼んでいるのか、最中さんはワタシの言葉に耳を傾けている。

「え?あ、はい」

 小さな間を置き、その『手』を口にした。

「強行打破、です!」

「…………(ニッ)!」

 まるで、「待っていました」と言わんばかりの表情で、最中さんは剣を構えた。

「グルルルルルゥゥゥ……………」

 響く唸り声。その声の主は、警戒するようにワタシと最中さんを取り囲む。

 最初の一匹が地を蹴った瞬間、最中さんも地を蹴り、狼の群れの中に突っ込む。

「ハアァアァァァァ…………!」

 予想通り、その戦力の差は歴然であった。

 正面から飛び掛かるしか脳の無い、獣。

 その攻撃を交わすことは容易で、身体を僅かに動かし、急所となる位置に剣を向ける。

 すると、流れるような必然で、獣の身体は真っ二つに斬り裂かれる。

「………!?」

 その時、不可思議な現象が視界で起こった。

 斬り裂かれた獣の身体は、先程の閃光と同じく、気泡となって虚空へと消えたのだ。

 突然の現象に驚くが、最中さんは何の気にすることなく、十一、十二、十三………と、獣を斬り伏せ、その数を減らしていく。

 ワタシは、改めて“対戦術予知視眼(ミーニス・ブルン)”を展開し、再び『情報』を引き出す。

 引き出された『情報』に、先程の現象は載っていない。

 ならば、いったいどんな原理なのだろう?

 “dmita(ドミトア) glud(ガルド)“に頼らず、自身の『思考』で答えを探す。

「柚希?」

 答えを導き出す間もなく、最中さんは全ての『敵』を倒していた。

 先程の現象が何だったのか解らぬまま、ワタシは踵を返した。

「あの…………」

 突然、背後から声を掛けられた。

「………ッ!!」

 ワタシと最中さんは、慌てて振り向いた。

 其所には、シンプルな着物を着た、桜色の長髪の少女が立っていた。

 今さっきまで其所にいなかった筈の少女の姿。

 その背丈と風貌から、歳はおよそ十三、四くらい。

「先程、《魔桜獣(オムニア)》を倒した方々…………ですよね?」

 桜髪の少女が、ワタシ達に問う。

「オムニア…………?」

 ポツリと呟くように、問い返してしまった。

 おそらく、先程の狼型の獣のことだろう。

「えと、貴女は…………?」

「え?ワタシ?…………。……う~ん。え~と。ワタシは…………」

 まるで、記憶喪失のような対応を取る、桜髪の少女。

 ワタシは、その存在に不思議な違和感を覚えながら、少女の次の言葉を待った。

「そう!」

 ポンッと手を叩き、

「ワタシの名前は、サクラ、百瀬咲良」

 その名を口にした。

 しかし、そのあからさまな名に、ワタシは不信感を抱いた。

「へぇ~。サクラっていうんだぁ~~」

 隣の最中さんは、すんなりとその名で納得していた。

 まぁ、ワタシも他人(ヒト)の事は言えないので、この不信感は捨て置いとこう。


 そして、そく分からぬまま、ワタシと最中さん、それに、咲良さんを加えた三人で、帰路を歩く。

 どんな結果にせよ、上司への報告は一応しておくべきであろう。

 曖昧な結果のまま、ワタシは不思議な不信感と違和感を残し、帰宅した。


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