エピローグ
本日三話目の投稿です
アイリス・ラーナ・アルメリアは中興の祖として後の世まで語り継がれることとなる。
銀行の設立、学園の無償化と義務教育、税制の改正と医療の発展の保護、そして道路やインフラの整備。
それらは百年後に徐々に他国にも取り入れられていくことになるのだが……どこよりも早くそれらの重要性・有用性に着目し導入した彼女は後の世を以ってしても、鬼才と称されている。
そしてタスメリア王国もまた、アルメリア公爵家の発展の恩恵を受け、目覚ましい成長を遂げた。
また、彼女はこの時代にしては珍しく身分の違う者との恋愛結婚をしたことでも有名である。
謎に包まれた、彼女の夫。
彼女を影ながら支え、その才はアイリスに勝るとも劣らないモノだったと伝わっている。
専門家の間では、不思議とアルメリア公爵家より反対の声が上がっていないことから、昔よりアルメリア公爵家に仕えていた者ではないかという説が有力だ。
いずれにせよ謎に包まれた彼女と彼女の夫の身分を越えた恋愛結婚は、それ故に様々な憶測を呼び、多数の恋愛小説の題材になっている。
そして今尚、それを読み無数の若い女性が胸をときめかせていた。
様々な逸話や伝承が残る、アイリス・ラーナ・アルメリア。
民を思い、民に愛された公爵令嬢……その名は今も深く領民たちの心に刻み続けられている。
お読みいただき、誠にありがとうございました。
スピンオフ武家の嗜みを書いておりますので、もしよろしければそちらもよろしくお願い致します。




