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これまた短いです、はい。・・・すいません。
その日はゴロゴロしていたらいつの間にか眠ってしまっていた。目が覚めた時は既に外は暗かったから思わず膝をついて嘆きました・・・。
「ご飯・・・!」
そう、昼食を屋台で食べようと思っていたのだ。勿論私の所持金では全部制覇は出来ないだろうけど! けどぉ!!
キュルキュルなっているお腹を押さえながら悶えていると、トントンと扉をノックする音が聞こえた。
「チホ。起きているかい?」
「あ、ハイ。起きてマス・・・」
ショックが大きいのでしばらく機能しませんが・・・。
部屋に入ってきたジャックさんは項垂れている私を見て首を傾げたが、手に持っている物を机に置いて言った。
「昼食を食べていないからお腹が空いただろう。夕食の時間も過ぎてしまったから、持って来たよ」
なんでも扉の外から声をかけたけど返事がなかったから、心配になってハンネさん(この宿の従業員)に様子を見てもらうように頼んだら私は眠っていた、という事だそうです。何でそこで起こしてくれない! などと怒っても意味はありませんですね、ハイ。悪いのは私です、はあ。
「ありがとうございます・・・」
とっても助かりますですよ。口から魂が出そうなほど溜息吐いてすみません。
「買い物も済ませたからゆっくり休んでいいよ。初めての旅で疲れたんだろう」
優しく笑うジャックさんに感動のあまり涙が出そう。頭を撫でるその手が憎いけど。
子供扱いするな、と目線を鋭くするとそれに気付いたジャックさんが慌てて手を退けた。
「じゃ、じゃあ食事がすんだらハンネに言うと良い。風呂の用意をしてくれるから」
「はい」
屋台の楽しみは王都で、と心の中で呟きながら食事に手を伸ばす。ジャックさんは私の様子を見て苦笑を浮かべながら部屋を出ていった。なんかもう親子みたいな?
(パパ~、とか呼んだらどうかな?)
ついでに抱き付いてみたり? ・・・ありえないわー。
頭を横に振って、美味しい食事を堪能するべく箸を動かした(・・・異世界にお箸・・・リョウタよ、どこまで日本文化を伝えたのか)。
私を娘のように思っているジャックさんがパパと呼ばれたがっている事など私には知る由もないのである。だって言われてないもん。
プロローグの前書きにも書きましたが、他の頭の中にあった話もぼちぼち書いていく予定ですので、ますます更新が遅くなります。
最初から最後までのあらすじは出来てますので本編の完結までは頑張りますよ~。