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準魔法少女  作者: ザキ・S・レッドフィールド
第3章・とびっきりの最低VS準魔法少女
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準魔法少女と凄まじき少女・3

「命令?」

「ああ。エアヴィアと契約してすぐ、俺はエアヴィアが俺の命令に絶対服従と聞いても信じていなかったから試しに『毎日美味い飯作ってくれ』って『命令』として言ってしまったんだ・・・」

「ソレが理由で毎日エアヴィアさんは黒須君に?」

「エアヴィアは嬉しそうにその命令を聞いてしまった。幸い、命令内容に『誰に』という指定が無かったから俺以外の人間でもOKだからエアヴィアが戦場に行っていても現地の人間に作れば命令無視にならない・・・」

「リュウ、不満そうだな」

「ああ。その命令のせいでエアヴィアの自由を少なからず奪った事になったからな。後だしの命令で「もうやらなくていい」と言えば済むんだが、そう言おうとするとエアヴィアは寂しそうに「それが『命令ですか?』と言ってくる・・・。理由を聞くとむしろ自身が戦場に拘束されない理由になるのと元々家事全般が好きだからだそうだ。ソレを聞いてしまって『命令』としてやらなくていいと言えない・・・・・・」

「超聖人ね。てか黒須君の命令に絶対服従ならエロい命令もし放題なんじゃない?」

「ちょ、エイリアちゃん⁉」


 エイリアちゃんの言葉を聞いて黒須君が凄く不機嫌な表情・・・というか憎悪とも言える表情です・・・・・・怖い。


「おい、命令したのはその飯作ってくれと言った時だけだ。そもそもそんな事する訳ないだろ。俺だって限度ってのはあるぞ。人をおちょくるのもいい加減にしろ」


 そういえばエイリアちゃんはわたしの身体使って黒須君にいやらしい事をしようとした前科がありましたね・・・。


「あら怖~い。そんな顔だとエアヴィアちゃんに嫌われちゃうわよ~?」

「お前等マ・ペットにとやかく言われる筋合いは無い」

「あああ、あの! お2人共喧嘩は・・・」


 とりあえず仲裁に入らないと・・・。

 黒須君、まるで親の敵を目撃したと言っていいくらい怖い顔になっています・・・。


「ああ。俺だってせっかくエアヴィアが作った料理を下らない喧嘩で不味くしたくないからな。その代わりお前も飼い主としてマ・ペット共の躾を頼むぞ」


 そう言ってかぶの塩もみを食べる黒須君。

 食べた瞬間にかなり強張っていた表情が和らいだ・・・気がします。


「食べ終わっちゃったのです・・・。デザートが待ち遠しいのです」


 黒須君とエイリアちゃんが口論している内にアイリスちゃんは食べ終わったみたいです。

 エイリアちゃんは大きいカマキリと言っても全長1m、4~5才くらいの子供くらいなのにわたしより食べるって不思議だなって今更思ってしまいます。


「ちょっとデザートの完成具合を見てくるのです!」

「アイリスちゃん?」


 止めようと思ったけどもう台所に行ってしまいました・・・。


「まあ、エアヴィアはラウジーと同じ人型の7宝具だからマ・ペットに寄生される心配は無いし強いから大丈夫だろう」

「強い? そういえばこの前、異世界のファエストでエアヴィアさんにテロリストを捕らえてもらったって聞きましたが?」

「エアヴィアさんはレナ様の治める国に侵入したテロリストを人害や建物の被害を一切出さずに捕らえて下さったのですわ」

「ああ。エアヴィアのおかげでファエストの兵や民に怪我人が一切出なかった」

「エアヴィアさん、強いのですね」

「人型の7宝具だからな」

「人型だから?」

「ラウジーもそうだが、人型7宝具は私達が使う装備型7宝具を遥かに上回る力があるのだ」

「確かに以前、春日部警察署でわたしが使っている7宝具とプロトタイプを装備した警官の人達が暴走した時にラウジーさんは難なくその人達を制圧していました」

「恐らく私やハル、サクリとリュウの4人で7宝具を装備してラウジーに挑んでも勝てないだろうな」

「ラウジーさんご自身が重力を操れると言っていましたので、それだけでもわたし達が敵いそうにないと思います」

「腕力もああ見えてすごいからな」

「レナちゃんと黒須君の模擬戦で、レナちゃんのパンチを片手で軽々と受け止めていました」


 しかもいつもと変わらない表情、恐らく本気どころか朝飯前なのでしょう。


「でも同じ7宝具でもわたし達が使う装備型とラウジーさんとこんなに差があるのですか?」

「私が聞いた話だと元々はそんなに力の差は無かったそうだ。だが7宝具製作者は数人いて、ラウジー達人型7宝具の制作者は今後の脅威などを考えて常に自身の力を進化や成長する能力を付けたらしい。一方装備型7宝具製作者は使用する人間がどんどん進化すると考えていたから装備型7宝具自体に進化や成長の機能は付けなかったそうだ。だが人間自体そこまで身体能力の進化が出来なかったから同じ7宝具でも人型と装備型で天と地ほどの差ができてしまったそうだ」

「人間が進化できなかったというより人間を買いかぶりすぎじゃない? まさか技術や知能が成長する事があっても身体能力自体が今のラウジーとか見ててもそこまで人間が進化するなんて夢見過ぎよ」


 エイリアちゃんの言う通りな所もあると思います。

オリンピックの記録、例えば陸上でタイムが更新される事はあるけど更新されるのがコンマ数秒の世界ですし、数秒更新なんて極端な事はほぼ無いのを考えると極端に人間は進化できないのかも知れません。


「7宝具が未だに最強の兵器と呼ばれるのはラウジー達人型の7宝具の存在が大きいな。もちろん、私達が使っている装備型もロックギアはおろかファエストやラクーンでも恐るべき存在だがな」

「わたしみたいな中学生が戦場に行くのを許されるくらいですからね」

「話を戻すが、エアヴィアは人型の7宝具として多くの事件を解決している」

「ラウジーさんは本来ラクーンの王族と契約する予定だったらしいですが、エアヴィアさんもラウジーさんと同じ理由で黒須君と契約を?」


 ケビン王子はトラブルで7宝具がわたし達の世界に渡ってしまったと言っていましたが。


「その通りだ。ラウジー達人型の7宝具にはそれぞれ契約の道具があってそれぞれが特定の場所で管理されていたのだが・・・色々なトラブルで盗まれてこの世界(ロックギア)に渡ってしまったのだ。しかも盗んだ輩がこの世界(ロックギア)を拠点に7宝具を使って悪事を働こうとしたのだが・・・人型の7宝具はまだ契約者が生きていてすぐに使えずこの世界(ロックギア)に保管していたのだが・・・なんとこの世界(ロックギア)の泥棒に盗まれてしまったのだ」

「盗品がさらに盗難被害にあったんですか?」

「最初に盗んだ輩がズボラな性格だった。この世界(ロックギア)の潜入技術を見くびっていて単調な管理しかしていなかった。契約の道具は見た目がこの世界(ロックギア)の骨董品と大差ないからな」

「でもソレが何故直美さんや黒須君の元へ?」

「異世界とこの世界(ロックギア)を繋ぐ扉がこの日本の埼玉県にあった。最初に盗んだ輩はその埼玉県の空き家に隠し、ソレを盗んだ窃盗犯が価値も分からずに骨董品屋や酔っぱらっている通行人に売ったのだ」

「・・・あの、酔っぱらっている通行人ってまさか・・・」

「黒場の予想通り、直美班長だ」


 レナちゃんが気まずそうな表所を見ると本当みたいです・・・。

 直美さん、以前ラウジーさんと契約したらお酒の量減らされたと言っていましたが、もしかしたらそういう理由でラウジーさんからお酒の量減らされたのかも。


「でも黒須君はどういう経緯でエアヴィアさんと?」


 黒須君は骨董品屋に行ったりお酒飲んで泥酔なんて事は無さそうですが?


「俺の場合、近所に俺を実の孫のように可愛がってくれたばあちゃんがいて、その人から契約の道具を受け取ったんだ。俺と違って骨董品に興味があってソレで安い骨董品屋で売られていた7宝具・・・エアヴィアの契約の道具を買ったんだ」

「な、なんだか急に語るのが辛そうに見えますが・・・何かあったんですか?」

「受け取った経緯は病気持ちで自身の命がもう長くないと悟って俺にエアヴィアの契約の道具をわたしてくれたんだ。・・・実際、貰った翌日にそのばあちゃんは亡くなった・・・」

「大好きなおばあちゃんだったんですね・・・」


 わたしも実のおばあちゃんが亡くなった時はとても哀しくて辛かったのを今でも覚えています・・・。


「ああ・・・。本来は王族に返すべきだった。その頃は既にラウジーとエアヴィアは連絡が取れていたらしい。だが、そのばあちゃんが俺を可愛がるあまり私情で俺に渡してしまったんだ。エアヴィアも承知の上だったみたいだが」

「そんな経緯が。でもラウジーさんもそうですが、異世界に行って言葉も覚える必要もあるので契約者もエアヴィアさんも大変だったと思います」

「言語? ああ、ハルは知らないのだったな」

「ハルさん、人型7宝具は契約したと同時に契約者さんの記憶を全て知る事になるそうですわ」

「契約時に契約者さんの記憶を?」

「それなら言葉を覚える必要ないし便利~!」

「でもソレってエロ事した過去とかそれまでに見たエロい物も人型7宝具側に知られるって事?」

「ちょッ⁉ エイリアちゃん⁉」

「・・・・・・」


 エイリアちゃんに言われた途端、黒須君はちょうど食べ終わってパスタが乗っていたお皿にスプーンとフォークを置いて辛そうに頭を抱えて・・・?


「・・・・・・ソレ知った時、俺はどうやって死ぬ必要があるか本気で考えてしまった・・・・・・」


 く、黒須君の躰が小刻みに震えて・・・無理もないですね・・・。

 誰にだって恥ずかしい過去とかはあるでしょうし。

 それまでの記憶って事は実質トイレを含めたそれまでの人生をずっと監視されていたのと大差ないですから裸見られるとかの次元では無いです・・・。


「大丈夫だリュウ。エアヴィアは今まで多くの人間と契約をしている。お前1人くらいで気にする者ではないぞ」

「そうですわクロスさん。ちんちんが小さいのも知られているでしょうけどエアヴィアさんは受け入れてくれますわ」

「ちょ、サクリさん・・・ソレは逆に・・・」

「いや、今ので絶望感から怒りの感情が沸いたからマシになった。戦場にスカート穿いて戦う馬鹿に言われると余計にな・・・」


 わわわ、また喧嘩に⁉

 と、止めないと・・・!


「ハルちゃん、もうすぐデザートが来るのです!」


 アイリスちゃん?


「アイスクリームなのです!」

「お、来たようだな」


 ちょうどエアヴィアさんがガラスのお皿が乗っているトレーを持って部屋に入ってきました。

バイオのベロニカリメイクとレクイエムのDLCの追加情報来ないなあ・・・。

トルネコの不思議なダンジョン:リマスターで今月は乗り越えられそうだが来月くらいは何で遊ぼうかな。


ラウジー「陸上防衛隊か。ここに居る怠け者がそちらの徒歩行進訓練に参加したいそうだ」


 あ、あの・・・アレって100kmの距離を重い荷物背負いながらほとんど寝ないで進む訓練では?

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