臼井 幸臣25歳泣く
あらすじ
社長にアンデッド課のみんなの鈍くなった心を取り戻す事をお願いされた光明は課長の話を聞き、あまりの過去の辛さに涙を枯らしたのであった、、、
pixivでも投稿しております。キャラクターイラストも上げているので是非覗いてみてください
【酔いの話】
「おはよう!不詩君。早いね〜」
「臼井君、、、おはよう、、、」ズーン
「顔色悪!?大丈夫?不詩君、、、」
「だいじょぶ、、、ちょっと昨日課長と飯行っただけ、、、」
「そんなにお酒飲んだの?」
「それが覚えてなくて、、、気付いたらここにいたんだ、、、」
「お酒にも酔いやすいんだね、、、」
「そうなんだよ、、、うぷ」
だからお酒は飲まないようにしていたのに、、、何やってんだ昨日の俺、、、
「おはー!不詩君、臼井君!元気そうだね〜」
「元気に見えますか、、、」
「見えない!」ニッ
「なんかその笑顔腹立つ、、、」
「ボク上司!?」
「それより課長」
「それより!?一体何だい臼井君!」
「昨日不詩君、お酒飲んでました?」
「うん!ボクの事永遠と同情しながらゴクゴクとね」
「やっぱり、、、うぷ」
「同情?課長を?」
「そう。ボクの話したんだよ昨日、片付け手伝ってもらった後に!」
「あぁ。なるほど!不詩君感情豊かで共感力あるもんね〜」
「なんか恥ずいな、、、」
「照れんなってー!ボク昨日、不詩君に救われたんだからー」
「へへ、、、」カァァァ
「ふふ。不詩君真っ赤だね」
「うるせー」
「はは!2人本当にに仲良しだな。そういや臼井君死んだ時の話したの?」
「そういえばまだ、、、」
「話しちゃったら良いんじゃない?不詩君に話すとスッキリするよ!」
「でも、、、不詩君今日調子悪そうですし、、、」
「自分だけが知らない話のがある方が嫌だよ。俺は」
「不詩君、、、」
「それに臼井君とは何でも話し合えるようになりたい」
「、、、分かったよ不詩君!俺の死因と昔話、、、聞いてくれる?」
「もちろん!」
「わぁー!」
「課長は聞かなくても良いですよ。知ってるし」
「やだやだ!ボクも一緒に!」
「、、、」
「黙んないで!?」
「じゃあ話すよ」
【幸臣の話】
俺の家族は母親以外みんな病弱な一家だった
父は俺が生まれてすぐに死に、兄2人も俺が幼い頃に死んだんだ。そして例外なく俺も病弱だったよ
そして母は最後に残った家族である俺を死なせない為にあらゆる手を尽くした。
その結果俺は箱入りの子供時代を過ごしたんだ。
食事は全て母の見守る中で流動食だった。
硬い食べ物やジャンクフードなんかはこの会社に来るまで知らなかったよ
9歳の頃。もちろん箱入りだから家の外を知らなくて、毎日外で遊ぶ同じ歳くらいの子達が羨ましくなった。だから一緒に遊んでみたいって一度母に伝えてみたこともあった。けどその時本気で泣かれちゃったんだよね。それ以来外へ行きたいなんて口にできなくなったよ
でもそんな生活じゃ人間はダメになっちゃうんだ
だんだんと体と心が壊れていく感じ、、、今でも思い出してしまう。
その結果、11歳の頃俺は重病で倒れて病院に運ばれてね、1ヶ月間生死の境を彷徨ったんだ。
奇跡的に目が覚めた時1番最初に見えたのは見違えるほどやつれた痩せ細った母だった。
俺は幼いながら後悔したよ。何で大事なお母さんをこんなに苦しめたんだ!ってね
だから目が覚めた後は母にこれ以上心配かけまいと毎日面白おかしく笑って見せた!リハビリも全力で頑張ってとにかく元の母に戻って欲しかった。
そんなある日いつも通りに振る舞おうとする俺に母は泣くのを堪えながらこう言った。
「幸は絶対に死なないでね」と
俺は涙を堪えきれなかった。それを見た母もつられて泣いた。背中をさすってくれている母を見て、俺は誓った。絶対に生き延びてやる、、、と
でも神様は残酷だった。その一月後俺の病気は再発した、、、約束を守る為、、、毎日襲う苦しみに耐えた、、、でも
俺は死んだ。11歳の頃病気で、、、
だけどみんな知ってる通り俺はアンデッドウィルスを持っていた。
目が覚めるとそこには泣き崩れる母とやりきれない様子の医者が居た。
「僕生きてるよ!お母さん」
とっさに大きな声で叫んだ!いつぶりだろうか大きな声を出せたのは、、、お母さんきっと褒めてくれる!また俺の背中をさすってくれる、、、
俺の声を聞いた母は目を白黒させながら何かをブツブツと言っていた
その後恐る恐る近寄ってきた医者にこう告げられる
「君はもう死んだんだよ。」
俺は意味が分からなかった
そして母の方へ駆け出そうとした時、、、俺は母の呟く声を聞いてしまった
「バケモノ、、、」
何で?僕死ななかったよ、、、褒めてよお母さん、、、
僕はただお母さんを救いたかっただけだった
【もらい泣きの話】
「その後俺はアンデッド養護施設に入居したんだ。そして最近の話、市野社長と出会いアンデッド課の事を知って今ここに俺はいる」
「臼井、、、」
「え!?不詩君泣いてる!?なんで、、、」
「だって、、、苦労してきたんだな、、、俺と同い年なのに、、、」
「はは!不詩君すぐ泣くんだからー」
「だって辛い顔している臼井を見ると余計、、、無理に聞いてごめんな、、、」
「俺、、、辛そうだった?」
「おう、、、なんて言うか、、、見ていて胸が締め付けられるような、、、」
「そう、、、なんだ」
「!」
「あれ、、、なんか俺も涙が出て、、、」
「臼井君がもらい泣きした、、、!?」
「何泣いてんだよ臼井君、、、」
「不詩君が泣かせたんでしょ、、、!」
「ほら見たでしょ課長!!!」
「わぁ!急に振るじゃん」
「アンデッドだって泣くんです、、、心だってあります!」
「そうみたいだね。」
「いつか貴方も俺たちの前で泣き顔晒すんですからね!覚悟してて下さい!」
「何の覚悟!?、、、まぁ期待しておくよ」
「不詩君。俺の話聞いてくれて、、、一緒に泣いてくれて、ありがとう」
「おう!友達としてトーゼンだよ」
「友達、、、」
「あぁ!俺と臼井はもう友達だ!って勝手に呼び捨てしたけど、、、」
「良いよ呼び捨て!初めてだから嬉しいよ、、、!」
「あらためて、、、これからも仲良くしようぜ!臼井」
「うん!不詩君!」
大人になって初めて出来た友達。臼井って言ってすごく良いやつなんだ!
母さん、俺まだまだここで頑張るから!見守っててね
光明
母さんはきっと見ていてくれているよ。遠い場所で




