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夫婦でほのぼの開拓VRMMO  作者: 島 恵奈華
2年目、春と夏の間

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キ:一方、パズル担当は絶好調


 はい、暴れ始めた『滅び』を【封印魔法】で殴ってます。魔法陣の上のキーナです。


 卵型の大きな結晶の中でグネグネと暴れるようになった『滅び』のひと欠片。

 なんだか周りも大変みたいだけど、僕の担当はこっち。優先順位を間違えちゃいけない。


『滅び』が結晶から滲み出ようとすると、【解析】を使った視界にはその部分に何かしらの属性の色が濃くなって見える。


 外側の結晶というよりは……内側の『滅び』に色がついたように見えたから、だからそこに、反対属性の輝石と属性を叩き込んでやった。


「【ダブルクリエイト】!」


 青い色に対して叩き込んだ属性は【火】

 ぶん殴られた『滅び』はビクリと伸ばした部分を引っ込める。


 気分は完全にモグラ叩き。

 ただ問題は、僕が混合出来る属性がそう多くない事。


 僕の魔法で20を超えているのは【死霊魔法】【草魔法】【木魔法】【火魔法】【鏡魔法】【召喚魔法】、と【封印魔法】。

 つまり【水魔法】【氷魔法】【風魔法】【土魔法】【夢魔法】の五つは合成に使えない。


「【封印魔法】担当! 【水】系と【風】系と【土】系で封印出来る!?」


「うおっ!? あー、俺は【風】なら!」

「……【水】でやらせてくれ」

「レベル低めですが、【土】いけます」


「じゃあよろしく!」


 良かった、足りた。


 さて、状況としてはあんまりよろしくないんたろうけど、幸いにも、今日の僕は絶好調だったらしい。


 目の周りがギュウッと絞られるような感覚。

 即座に入り込んだ集中モード。

 それに加えて、思考が目の前の処理に専念する部分と、事態を俯瞰しているような部分との並列になった。


 かなり調子の良い日じゃないと、この感覚は来ないんだよねー。

 この状態になると慌てないから好都合。冷静に、処理をしよう。


 まずはUI。


 やっぱり結晶の反対側は見えにくい。

 きっと皆も見えにくい。


「ネモ」


 2回目だからイメージも楽なもの。

 4人全員に、結晶の反対側に担当属性が来たら教えてもらう。


「ちょっ、はぁあ!?」

「あ、なるほど反対側ですか」

「この死霊、こんな使い方するのか……」


 僕が自分で分かるようにしただけだから、見えにくかったらごめん。慣れて。


 次。今唱えてるこの詠唱。


「【ダブルクリエイト】!」


 ……文言が長くて効率が悪い。


「【ダブルクリエイト】!


 頭にイメージを置いて唱えながら、右手でシステムウィンドウを操作。

 魔法登録。

 今使っている【封印魔法】と【火魔法】の混合魔法は複数回使用済により登録可能表示。

 名前を入力。

 名前、急ぎだからなんでもいい。

『ひなぐり』、決定。


「【ダブルクリエイト】!」


 インベントリから適当な板を出して、そこに【刻印】のスタンプ機能で、今登録した『ひなぐり』を無詠唱として書き込み、杖の中のコダマ爺ちゃんに持っててもらう。

 これでよし。

 発動条件は『刻印を叩く事』だから、杖を持つのと逆の手でトントンと板を叩けば、それで発動する。


 なんか他3人が『ええー?』って顔してる気がするけど、今は構っていられない。


 詠唱とイメージがいらなくなったから、次。


 転がってる輝石が探しにくいのをどうにかしよう。

 皆もキョロキョロして石を探してる。これはよくない。見つからなくなったらそこで詰む。


 無詠唱の封印で『滅び』を殴りながら、口で別の魔法を詠唱。


「【サモンネクロマンス:ポルターガイスト】」


 キャハハ

 ケラケラ


 楽しそうなオバケが周囲の輝石を浮かび上がらせる。


 遠くの輝石を近くへ投げて、足りない色を補充して。

 そのままプカプカ浮かせてくれれば、地面の段差で隠れて見つけられないなんて事も無い。


「MPが! 石が浮かんだらMPの消費が増えた!」

「誰かポーション追加プリーズ!!」

「今回のMPタンク、マジで人権ねぇぞ!?」

「フェアリーだぁ!」


 まだ思考に余裕あるから何か出来そうだなぁ〜……そうだ!


【鏡魔法】!

 鏡って、跳ね返す他に、コピーするって概念にもよく使われるよね。

 僕の【鏡魔法】は20を超えてるから混合も出来る。

 思いついたらやってみよう。

 MPは……うん、大丈夫。

 ダメならポヒるだけだしね。


「【ダブルクリエイト】」


 念のため、【封印魔法】と【鏡魔法】の混合。

 他の3人の内……じゃあカステラさんが使っている【風】の【封印魔法】をコピー。


 コピー後は近くで浮かべて待機するイメージで使えば、その通り僕のすぐ前に【風】の色の球体が【鏡】みたいな銀盤の上に浮かんだ。

 威力はどうかな……カステラさんが撃ってるのより気持ち小さめに見えなくもない。やっぱり劣化はする仕様? それとも僕の【鏡魔法】のレベルの問題?

 分かんないけど、使えるならいいや。


 これも登録。無詠唱化。

 コダマ爺ちゃんに持ってもらって、他3人が属性の【封印魔法】を撃つたびに発動。

 周囲に浮かぶ魔法は、叩けば発動して『滅び』をぶん殴る。


 よーし、いい感じになってきたぞー。


【火属性】の【封印魔法】を撃ちながら、皆の属性をコピーしつつ、『滅び』に合わせてそれを使い分ける。

 これなら早々抜かれる心配は無いと思う。

 慣れたらもっと処理速度は上がるしね。


「ヤバいよ、ほぼ全部ひとりでやってるこのヒト」

「無詠唱とはいえ、いくつ並行して処理している……?」

「これが森女さんの本気かぁ……」


 あー、忙しいパズルは楽しいね!

 MP管理お任せでいいって素晴らしい!


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― 新着の感想 ―
この土壇場であっという間にゲーム筐体を設計して組み立てやがった…
さすが大魔女お姉様w
これは大魔女
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