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夫婦でほのぼの開拓VRMMO  作者: 島 恵奈華
2年目、春のアニバーサリーイベント

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ユ:騎士団長との面談


 変装して森夫婦の姿になり、俺達はピリオノートに転移した。

 春イベントが終わったピリオノートは、桜の花がかなり散って葉桜になっている。


 今回はネビュラやベロニカは留守番だ。俺とキーナの2人で、石版NPCの館へ向かう。


 特に待ち合わせをしているわけじゃないから、論丼ブリッジさんはいなかった。

 ただ、屋敷の執事NPCが、論丼ブリッジさんとパピルスさんのリアル都合がつく日時を伝言として預かってくれていた。

 その中から、俺達の都合のいい日を選んで執事NPCに伝えておく。


(これで待ち合わせの約束ができました、って事だね)

(そうだね)


 面倒くさいが、俺達が匿名希望でメッセージでの連絡が出来ないから仕方ない。

 パピルスさんとはやり取りはできるが、それを明かすと芋づる式に『パピルスさんは森夫婦と連絡が取れる』って事が検証勢に知れて、それはそれでパピルスさんが大変になるだろうからしないでいる。

 まぁ、つまり面倒なのは俺達のせいだ。むしろNPC経由で予定を合わせてくれるだけありがたい。


 というわけで、用事その1はまた次回だ。


 次は用事その2。

 騎士団長に、以前キーナが見た夢のNPCの心当たりを聞きに行く。


 のんびり歩いて城へ向かい、門で小勲章と手紙を見せて、中へ。

 個室に案内されてしばらく待つと、騎士団長がやってきた。


「お疲れ様です。防衛戦での活躍は報告を受けています。ありがとうございました」

「お疲れ様でーす」

「……どうも」


 赤毛の爽やか好青年な騎士団長は、俺達の向かいに座ると人好きのする笑みを浮かべた。


「さて、お急ぎではないとの事でしたが……どういった御要件で?」



 * * *



「……なるほど。使徒の怪しい誘いと、その一方で見た夢ですか……」


 話す内容は少し迷ったが、結局、俺が『力が欲しいか?』された件も含めて騎士団長に報告した。

 変に隠して、後で変な疑いフラグになっても嫌だしな。


 ひと通りの流れを聞くと、騎士団長は気づかわしげな表情を俺に向けた。


「まず、拠点に入り込まれていたのは少々心配ですね……かなり気まぐれな相手のようなので、すぐに何かあるわけでは無さそうですが……もしもまた同じような事があったら言ってください。こちらでも対策がないか探しておきますので」

「……あ、はい」


 なんか心配された。

 ……まぁ敵のトップが自宅に乗り込んでたわけだから、危ないは危ないんだよな。


「そして夢の内容……暗い緑の髪色をしたローブ姿の若い男性と、銀髪の『レイラ』ですか……」

「騎士団長さんの姿も夢に出たので、もしかして知り合いかなーと思ったんですけど……」


 キーナの言葉に、騎士団長は少しの間考え込み……やがて首を横に振った。


「……いえ、それらしい心当たりはありませんね」


 うん? 無いのか。

 何かクエストのフラグかと思ってたが、違ったのか?


「『レイラ』さんにも、心当たりは無いですか?」

「うーん……王国ではよくある名前なんですよね……実際、銀髪ではありませんけど、『レイラ』という知り合いは6人ほどいますので……」

「「多っ」」


 思わずハモった俺達に、騎士団長は苦笑いした。


「ええ、それくらいよくある名前なんですよ。ただ、今のお話に該当する方はいないですね」

「そっかー……じゃあ騎士団長さんとはあんまり関係ない夢だったんですかね」


 それだけハッキリ姿が見えていて関係ないっていうのも違和感があるけどな。

 とはいえ、ここがハズレだとこれ以上探しようもない。


(クエストじゃなくて……何かの伏線とかなのかな?)

(かもしれないな)


 つまり現状は、覚えておくことしか出来ないわけだ。


「なんかすいません、時間とらせちゃって……」

「いえいえ、今の開拓地では何が何にどう関係するかわかりませんから、構いませんよ」


 騎士団長はついでに、新聞社から燕尾服関係の報告を受けた事を教えてくれた。


「貴方も現場に居合わせたと聞きましたので」


 現状、パニックを防ぐために、正体が人形でしかも爆発したことは伏せられている。


 ……というのも、どうやらあの燕尾服野郎、単体ではなかったらしい。


「押収した手紙や捕らえた敵対組織の者への聞き込みからして……どうも連絡役を請け負っている燕尾服の男は複数いるようなのです」

「うわ〜、それが全部自爆する人形かもしれないのかぁ〜……」

「……それは、情報流した途端、一斉に爆発されたりすると危ないですね」

「そういう事です」


 テロ組織じゃねーか。……いや、最初からテロ組織だったな。


「こういう状況なので……くれぐれも気を付けてください。何かあれば城へ報告を。……お二人はその辺りの判断が的確なので、問題ないとは思いますが」

「はーい」

「……わかりました」


 話を終えて、俺達は城を出た。


(……確か、パピルスさんは『変身看破の手鏡』で全裸人形をチラ見してたんだよね?)

(確かそのはず)

(僕らもそれぞれ持っておこうか、手鏡)

(その方がいいかもね)


 とはいえ、正体を暴くことで自爆のスイッチか入ると困るんだよな……燕尾服人形は、かなり厄介な相手のようだ。


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― 新着の感想 ―
やはりここは外道照身霊波光線を憶えるしか………
まさか王様の若いころの過去話?騎士団長にそっくりで昔は冒険者してあちこち回ってたらしいし
占いレベル上がってるなら予知夢とか出来るようになってたりしないかなー お城メイドの人達身だしなみ強化を名目として鏡持ち歩いてそう
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