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第1話 EP1-1 魔狩

自分が読みたい物語を、趣味で書いてます。

オリジナル小説のみです。

 この世界せかいとなりには、『狭間はざま』とばれる世界せかいがある。

 狭間はざまには、『狭魔きょうま』とばれるモンスターがる。

 狭魔きょうまたおす、『魔狩まかり』とばれる人間にんげんがいる。


   ◇


 世界せかいには、二種類(しゅるい)人間にんげんがいる。


 かたや、流行はやりのファッションで着飾きかざる。コンビニでお菓子かしって、スマホ片手かたてともだちと他愛たあいないおしゃべりにきょうじる。こしには、廉価品れんかひんけんをさげる。

 一般人いっぱんじんばれる。


 かたや、うごきやすい薄着うすぎか、金属きんぞくよろいかためる。武器ぶき防具ぼうぐかよって、同業者どうぎょうしゃ物騒ぶっそう情報じょうほうばかりをやりりする。大半たいはんが、オーダーメイドの大型おおがた武器ぶき愛用あいようする。

 魔狩まかりばれる。

 狭魔きょうま狭間はざまへといざなわれる、強者きょうしゃである。


   ◇


 絢染あやそめ 桃花ももか魔狩まかりである。十四(さい)中学生ちゅうがくせいで、桃色ももいろながかみで、華奢きゃしゃで、むねちいさい。

 うごきやすいノースリーブにミニスカートにスニーカーをこのむ。金属きんぞくよろいは、おもいしカワイくないしできじゃない。

 武器ぶきは、自身じしんどうサイズの両刃りょうば大剣たいけんである。茶色ちゃいろおおきな革鞘かわざやこしにさげ、先端せんたんでアスファルトをちながらあるさまは、否応いやおうなく注目ちゅうもくされる。


「アタシ、ランクががるかもれないわ」

 繁華街はんかがい雑踏ざっとうあるきながら、桃花ももか自慢じまんげにはなった。

桃花ももかのランクって、Aだろ? そのうえって、ランクSって、もう『魔狩まかり通信つうしん』にひとらだろ?」

 オレはビックリして、かえした。


 オレは、遠見とおみ 勇斗ゆうと。十四(さい)中学生ちゅうがくせいで、えないメガネ男子だんしで、桃花ももか幼馴染おさななじみである。一応いちおうしの魔狩まかりである。

 装備そうびこだわるほどつよくない。なつだし、(ティー)シャツジーパンスニーカーでいいか、といつもなる。武器ぶきは、まだ廉価品れんかひん長剣ロングソード使つかってる。


「ふふっ。そりゃ、まぁ、そうなるわよねぇ」

 桃花ももかがニヤけがおで、調子ちょうしって鼻高々(はなたかだか)と、アイスキャンディをかじる。

いまのうちに、サインとかしい? こんな美少女びしょうじょ幼馴染おさななじみで有名人ゆうめいじんって、勇斗ゆうとしあわものよ」

本人ほんにんっちゃうと、有難ありがたみも半減はんげんだよな」

 オレは、いつもの調子ちょうしわらいながらこたえた。ずっと一緒いっしょにいるからか、とく感慨かんがいもなかった。


   ◇


「っ?!」

 前触まえぶれもなく、空気くうきわった。

来た(ふぃふぁ)っ!」

 真顔まがおになった桃花ももかが、くわえていたアイスキャンディーを空高そらたかくへとほうげた。周囲しゅうい数人すうにんづいて、って青空あおぞらあげた。

 桃花ももかえる。直前ちょくぜんまでいた場所ばしょに、もういない。

 この世界せかいから、狭間はざまばれる世界にまれたのだ。そこは、くろしろ灰色はいいろの世界だ。狭魔きょうまおそれられるモンスターと、引き込まれた人間にんげんとの、命懸いのちがけのたたかいのだ。


 普通ふつうは、この世界せかいから狭間はざまえない。オレは、そういう能力のうりょくちの魔狩まかりだから見える。

 しろそらしたくろ岩場いわばにポツンとひらけた、灰色はいいろ広場ひろばだ。

 そこにいる狭魔きょうまは、単眼たんがんの、あおくていわみたいなはだをした、三階さんかいてのいえくらいのおおきさの巨人きょじんだ。

 猫背ねこぜで、不格好ぶかっこうふとながうでにぎった、トラックサイズの棍棒こんぼうりあげた。

上等じょうとうよ!」

 桃花ももか口元くちもとりあげわらって、こし革鞘かわざや剣留けんと金具かなぐはずす。大剣たいけん片手かたてにぎり、こしかがめて、きながら、一気いっきりあげる。

 なぐりかかった棍棒こんぼうりあげた大剣たいけんがぶつかった。ギィィィンッッッ!、とはがね甲高かんだかった。巨人きょじん棍棒こんぼうが、ぷたつにれた。


   ◇


 桃花ももかふたたび、繁華街はんかがい雑踏ざっとうにいる。ドヤがおで、ちてきた小石こいしをキャッチする。

 狭魔きょうまたおすと、えて小石こいしわる。その小石を魔狩まかりギルドにむと、賞金しょうきん実績じっせき評価ひょうかえてくれるのである。

 おなじくちてきたアイスキャンディーは、そのまま地面じめん衝突しょうとつした。あついアスファルトに、グシャッとくだけた。っていた数人すうにんが、無表情むひょうじょうおろした。

「あーーーっ?! アタシのアイスぅーーーっ!」

 くやしげにさけ桃花ももかだった。



マカリなのでハザマでキョウマとタタカわされます

第1話 EP1-1 魔狩まかり/END

読んでいただき、ありがとうございます。

楽しんでくれる人がいると、書く励みになります。

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