修行編ⅩⅢ
「テメェ、よくも俺の子供をやってくれたなあ!」
そう叫ぶと、リーダー格の教師の魔力が刺々しいものへと変化した。
「はあ?何言ってんだクソヤロー。霧島氷雨と霧島樹雨の親だと?二人とも世界最強レベルの魔力持ってんだぜ?だったらお前も魔力を膨大に......!」
なんかの封印が解けたかのように、魔力が出てきた。しかし、氷雨や樹雨を凌駕するような魔力ではない。いや、競えるほどの魔力もなくそれは一流剣士と同じほどの魔力だった。
「なんだ?喋れないのか?」
しかし、その魔力は膨大な神器を持った教師の魔力を吹き飛ばし、訓練場を自分の空間へと変えていた。
「俺が喋れねーだと?舐めてんじゃねーぞホラ吹き野郎!」
教師は怒鳴り、奇声をあげ魔力を増殖させるがリーダー格の教師の魔力を吹き飛ばすことはできなかった。
「魔力が軽いんじゃないか?もっと全力を出せよ。そうでもしないとそろそろあいつが回復するぜ?」
神器を持った教師は、ハッと気づき氷雨を見る。
(ありゃねーだろ〜。なんなんだあの回復力は)
氷雨を見ると、体に一本大きく入っていた傷が怪我をする前のような状態になっているではないか。
「こんなん魔法で一発に決まってんだろ?」
だるそうな教師は、剣を氷雨の方へ振り下ろした。剣に微小な魔力を注ぎ、傷が付いているところの奥を狙った。しかし、氷雨に傷がつくことはなかった。
「おーおー、動けなかったお前らまで動けるようになったのか」
リーダー格の教師の魔力は、相手の魔力を吹き飛ばすどころか、殺気すらも吹き飛ばしていたのだ。
そのため、動けていなかったアレクシアやその他の仲間たちがここに到着していた。
「あちゃー、こうなったら結構まずいけど体壊せば倒せるからやっちゃおうかなぁ」
だるそうな教師はすでに怒りを忘れいつものような状態になっていた。しかし、その教師の脳に直接語る者がいた。
〈はいはーい!猫っだよーん!上の方が作ってくれた人形なんだから壊さないようにねー!〉
と、猫が語りかけてきたのだ。
〈チッ、めんどくせーがここは俺らは退散すんぞ〉
教師は、多少悔しがりながら返答した。
〈はいはーい!〉
この脳内メッセージを最後に、猫と教師は一気に動く。
「〈黒域〉」
教師が技を発動した瞬間、黒い煙が訓練場を覆った。
しかし、その煙が充満する前にリーダー格の教師がその煙を一刀両断した。
「チッ」
だか、時はすでに遅かった。だるそうな教師と猫はその場から消えていた。
「こっから面倒になるな」
リーダー格の教師は、一言ポツリと独り言を放った。
修行編終了です!なんか、しっくりこない終わり方ですみません!しかし、一夜どこいった...次回からは話が急展開になります。お楽しみに!
あと、報告です。
皆さんのお陰で20000PVを達成することができました!ありがとうございます!これからも霧島アヤトをよろしくお願いします!
では、また次回に!