時雨救出編Ⅻ
(待ってろ!!!!)
氷雨がついた時には、違和感がありすぎた。なぜか、何も起こっていないのだ。アレクシアも、時雨も、滅も刀を持って、戦闘態勢になっていただけ。いつ、始まってもいいような状態。しかし、殺気と魔力が全く感じられない。
「ど...う...した?」
恐る恐る、アレクシアに話しかける。
しかし、何も起こらない。もしかしたら、最悪の状態かもしれない。滅の魔法は、精神を揺るがす魔法だ。いま、ここにいる人たちは全て、一つの精神へ飛んでいるのかもしれない。
「おお、氷雨か。久しぶり。」
急に話しかけてきたのは、滅だった。
「久しぶりだな。この二人はどうした?」
「聞きたいか?」
「ああ」
「教えてあげなーい」
「お前は昔からぁ!」
怒りを隠せない氷雨。
「ア"ア"ア"ア"ア"」
「忘れちゃいけないよ。俺は、精神を操れる。君の体にいる怪獣を君と戦わせることもできる。俺は手を出さなくても、君は死ぬかもね?」
嫌に笑う滅。
「どうすればいい?」
ここは素直になって、滅の話を聞く。
「俺の精神へ来い。」
滅の精神へ行けば、彼のホームコートになる。しかし、ここにいても精神を揺るがされて終わりだ。ここは、滅の言うことを聞こう。
「分かった。飛ばしてくれ。」
「りょーかい」
軽く返事をした滅は、氷雨を自分のフィールドへ飛ばす。
「やぁ。ここが、僕の世界だよ。」
氷雨や樹雨の精神内とは違って、京都の伏見稲荷のような鳥居が、多く並んでいた。さらには、薄暗い階段なども。石の灯篭などの昔ながらの雰囲気が、ただよっていた。
「分かってきたと思うが、ここでの強さは精神の強さだ。弱い奴は、あいつに飲み込まれちまう。」
滅からの忠告が入る。
「分かってるさ。」
「それより、時雨とアレクシアはどこだ?」
「ああ、ここに今から出すよ。」
(今までどこに居たんだよ)
心の中でツッコミを入れる氷雨。
「「!?」」
二人が、精神の世界へやってきた。
「ここはどこっ!?」
アレクシアが、第一声を放つ。
「お兄様!?」
「へっ!?」
(ここに初めてきた時の俺みたいだ。)
暖かい目で見守る。だが、今はそんな言葉をかけている場合じゃない。
「滅。お前を倒して、妹を返してもらう。」
「分かったよ。僕に勝てたならいいよ。」
「私たちももちろん氷雨の仲間よ。」
「ええ!」
「「「「ソウルロック、解!」」」」
激しい旋風が巻き起こり、その瞬間に滅に向かって飛び込む。
「お前も救いたいんだ。」
今日は、昨日の夜に溜めてたのがあったから少し早い時間帯に投稿です!
では、また次回!




