時雨救出編Ⅹ
(最悪だ。)
氷雨は頭をフル回転させてこの後の行動を考える。時雨を救出するには、黒樹雨を倒さなければならない。頑張れば、水の中を移動し黒樹雨を躱せるかもしれないが、もう一度融合するため隙が大きい。もしかしたら、一発で殺されるかもしれない。やはり、闘いは避けれないのか。アレクシアに連絡する手段もないし。だが、アレクシアなら近くにあるはずだ。多分さっきからなっている轟音に近づけばいるはずだ!
そうすると氷雨は、融合を解いた。
「諦めるの?」
黒樹雨が、質問してくる。
「そんなわけないだろ。じゃあな!!」
全速力で走る氷雨。
「だから、あなたのスピードには、、、」
今までの瞬間移動みたいな移動でも、追いつかないほどのスピードで、氷雨は移動していた。
(違う!氷雨が早いんじゃない!私が遅いんだ!)
理由は分からないが、黒樹雨はとても遅くなっていた。魔力をセーブせずに、ずっと戦闘態勢だったのだ。いくら魔力があるとしても、フルで使っている時間はあまりない。黒樹雨のドジがここで地雨達にとっての痛恨なミスとなった。
(どうして追ってこないんだ?)
疑問が湧く。黒樹雨は瞬間移動の魔法を使ったのではなく、単純に速いだけ。瞬間移動も距離が離れればそれだけ追いかけるのが大変になる。あえてついてこないのか、ついてこれないのか。
ついてこれないのならアレクシアのもとへ行くより、時雨の方に直接行けばいいのか。
疑問が疑問を呼ぶ。
(アレクシアは消えた剣帝と、時雨はマジックハンターのリーダーと、二人とも危険だ。まずは、アレクシアから助けよう!!)
この判断が良かったのかは、まだ氷雨達は知らない。
〈クライヴ・スラスト〉を切って、少し相手から隠れていた。
「出てこいよ!俺の攻撃ができないじゃないか!」
地雨が、こっちの番だな。と言ったとき、光速で移動し、見えないように隠れたのだ。
「出て来てやったよ!!」
全速力で走っていた、氷雨が地雨に攻撃する。
「霧島抜刀術4の型!〈篠突く雨〉」
しかし、それを地雨は回避し氷雨の首を掴んだ。
「ありがとうな。アレクシア。お前の光速のお蔭で、こいつがすごく遅く感じたよ。」
(!?)
このスピードに反応するなんて。氷雨は疑問に取り憑かれる。
「じゃあ、本当に殺すか。」
「ソウルロック・バースト」
なんか気づいたらかけてたー!まあ、休んでいたので、少し投稿遅れています。今日はもう一つ出せるかギリギリです。すいません。
では、また次回!