時雨救出編Ⅲ
(何だ!この魔法はっ!)
「えっ!!」
アレクシアは、最強だと思っていた黒氷雨が負けて驚きを隠せなかった。
「意識を失わせただけよ。」
状況が理解できないアレクシア。
「あと、この子ももういいわ」
時雨を宙に浮かせて、アレクシアの膝元へ運んだ。
「何をしたっていうの!?」
アレクシアはとっさに叫ぶ。
「おじさんが、こいつは殺したくないからと。リタイアしたら返す。だそうよ。時間的にはもう大丈夫でしょう。」
(良かった。何もされてないのね)
安心したアレクシアは、氷雨を抱えて逃げようとした。
しかし、アレクシアの背中に矢が刺さる。
(だまされたっ!?)
状況を素早く理解し、最後にアレクシアが思ったことは、この場所にいる全員を気絶してしまったことと、自分の情けなさだ。
「ここは、どこ?」
一番最初に目を開けたのは時雨だった。
(お腹空いた...)
時雨は状況が理解できていない。
「!?」
周りを見ると驚きを隠せなかった。
「お兄様!アレクシア!」
その場にいた3人は、壁に鎖で足が繋がれていた。薄暗い洞窟みたいなところだった。そこには3人以外誰もいない。
次に、アレクシアが起きた。
「!?」
驚いた後に急にアレクシアが
「ごめんなさい。」
謝り始めた。そして、泣き始めた。あそこで樹雨の言葉を信用したことの後悔だろう。
泣いていると、氷雨が起きた。
「ここはどこだ!?」
「分かんないわ。」
アレクシアは泣き止んで返答する。
「じゃあ、今は大会何日目だ!?」
「「!?」」
今が何日かわからないことに気づく。
「いまは、大会4日目だよ。」
おじさんが、そういう。
「あなたは誰!?」
この場で唯一おじさんを知らないアレクシア。
「俺たちのおじさんだよ。」
「!?」
(こいつが!)
「まあまあ、落ち着いてくれ。殺気を隠しなよ。」
(!?)
アレクシアは驚いている。それは、知らないからだ。彼が、〈消えた剣帝〉ということを。
「交渉をしないだろうか?氷雨。答えなければ...そんぐらいわかるだろう。」
「わかりました。」
そうすると、鎖を外し氷雨を連れてかれた。
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