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一流魔法師妹と三流剣士兄  作者: 霧島 アヤト
大会編
31/64

時雨救出編Ⅲ


(何だ!この魔法はっ!)


「えっ!!」


アレクシアは、最強だと思っていた黒氷雨が負けて驚きを隠せなかった。


「意識を失わせただけよ。」


状況が理解できないアレクシア。


「あと、この子ももういいわ」


時雨を宙に浮かせて、アレクシアの膝元へ運んだ。


「何をしたっていうの!?」


アレクシアはとっさに叫ぶ。


「おじさんが、こいつは殺したくないからと。リタイアしたら返す。だそうよ。時間的にはもう大丈夫でしょう。」


(良かった。何もされてないのね)


安心したアレクシアは、氷雨を抱えて逃げようとした。

しかし、アレクシアの背中に矢が刺さる。


(だまされたっ!?)


状況を素早く理解し、最後にアレクシアが思ったことは、この場所にいる全員を気絶してしまったことと、自分の情けなさだ。


「ここは、どこ?」


一番最初に目を開けたのは時雨だった。


(お腹空いた...)


時雨は状況が理解できていない。


「!?」


周りを見ると驚きを隠せなかった。


「お兄様!アレクシア!」


その場にいた3人は、壁に鎖で足が繋がれていた。薄暗い洞窟みたいなところだった。そこには3人以外誰もいない。

次に、アレクシアが起きた。


「!?」


驚いた後に急にアレクシアが


「ごめんなさい。」


謝り始めた。そして、泣き始めた。あそこで樹雨の言葉を信用したことの後悔だろう。

泣いていると、氷雨が起きた。


「ここはどこだ!?」


「分かんないわ。」


アレクシアは泣き止んで返答する。


「じゃあ、今は大会何日目だ!?」


「「!?」」


今が何日かわからないことに気づく。


「いまは、大会4日目だよ。」


おじさんが、そういう。


「あなたは誰!?」


この場で唯一おじさんを知らないアレクシア。


「俺たちのおじさんだよ。」


「!?」


(こいつが!)


「まあまあ、落ち着いてくれ。殺気を隠しなよ。」


(!?)


アレクシアは驚いている。それは、知らないからだ。彼が、〈消えた剣帝〉ということを。


「交渉をしないだろうか?氷雨。答えなければ...そんぐらいわかるだろう。」


「わかりました。」


そうすると、鎖を外し氷雨を連れてかれた。



祝!5000アクセス突破!!

皆様のおかげです!これからもこの小説を楽しんでください!

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