第18話 『ホーム』
「ふぅ……助かったぞ」
「思ったより元気そうね?」
私は死神撃破後、すぐにリーダーを解放した。他の信者は怯えきって、無害だから問題なし。
リーダーも多少衰弱していたが、私が手当てするとすぐに動けるようになった。
「リアよ、主のことはミアから聞いておる。危険を顧みず、助けてくれて感謝する」
「私は自分のすべき事をしたまでよ。それに貴方には、訊きたい事もあるしね」
リーダーの名は『オズワルド』 褐色の屈強な肉体を持ち、左手は改造して厳つい金属が露出していた。オズは地域の住民を人質に取られ、敢えて女神一派の軍門に下ったようだ。
「オズ、私は女神一派について知りたい。連中は『昔』から、この辺で幅を利かせていたのね?」
「ウム。『30年前』のパンデミック発生以降、突如として現れ急速に勢力を伸ばしてきた」
ちょっと待って。今オズは然り気なく、聞き捨てならない事を言った。私とミアが父の研究所に避難して、今日まで30年経過していた⁉
「……その話、本当なの?」
「人口が激減する中、世界を『救済』すると謳ったのが女神一派だ。ワクチンの開発や各地の混乱に乗じた略奪行為を鎮圧し、急速に『信者』を増やしていった。ワシが若い頃、目の当たりにしたから間違いない」
となると、私とミアは『冷凍睡眠』状態だった? 父が私たちを、混乱が収まる時期まで生かす為の処置だった?
「……女神一派は、過激な思想を持っていてのぅ。救済の為なら、あらゆる犠牲を厭わぬつもりじゃ。ワシを拉○したのも、資源が豊富な地域の明け渡しを迫ってきた」
女神一派は今後、間違いなく最大の障害だ。
「女神一派の勢力は、日に日に増してきている。うぬの力、貸してくれると有り難い」
「勿論そのつもりよ。やっと『帰るべき場所』が見つかったもの。これからは、オズの地域を『拠点』として活動していくわ」
それに『個人』として戦っていくには、これから厳しいしね。さて、ミアの元へ帰る前に頭上のハエでも片付けますか。
――バリバリバリバリッッ‼
巻いていたヘリが、私たちを発見した。まぁ発見させる為、天井に穴を空けたんだけどね。私はグローブからワイヤーを伸ばしヘリを拘束、そのまま引っ張られるように距離を詰めた!
ヘリが搭載ミサイルを発射しようとする! 私は直前にワイヤーを解除、後方から放たれたオズのロケットランチャーが直撃して墜落した。
流石は地域のリーダー、私の動きだけで察してくれるとは。ヘリもオズの存在は、完全に意識の外だった。
「女神製のヘリは墜ちやすいから、ご乗車注意ってね」
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