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3-7

 「はぁ、疲れました」

 「はは。天と織姫のお守りは大変だったわね」

 「お姉さまこそ、美雷さんは大丈夫でしたか?」


 夜、私はお姉さまと墨ちゃんの3人でホテルの部屋でくつろいでいました。ちなみに美雷さんと織姫さまの2人は別室です。


 「ちょっと暴走気味なところを除けば特に何も問題なかったわ」


 さすがお姉さま、懐が深いです。


 「でも、手がかりもつかめなかったわ。一足遅かったかしら」


 彦星さまらしき人物が宿泊していた旅館は発見できたものの、その後の足取りについては結局手掛かりがつかめなかったのです。その人物はそこを数日前にチェックアウトしていたので、彦星さまはもう熱海にはいないのかもしれません。


 「まだでも後2日あるわ。明日は足を伸ばして三嶋大社に行けば何か手がかりがつかめたりしないかしら」

 「三嶋大社って事代主の? でも、あの子、引きこもりだから行っても誰もいないんじゃないかな」


 お姉さまの提案に珍しく天さまが真面目に返事をなさいました。これは事件です。


 「事代主さまが地上に顔を出すのは100年に1回もない」

 「そういえば、前にすせり姫も500年間顔を見てないって言ってたわね」


 墨ちゃんが事代主さまの最近の消息を補足するとお姉さまも昔聞いた話を述べられました。どうも三嶋大社に行っても事代主さまには会えなさそうだし、会えたとしても彦星さまたちのことを知っている可能性は低そうです。


 「だとしても、神域に隠れているって可能性がないわけじゃないわ。このまま熱海にいても望みが薄いなら行ってみてもいいんじゃないかしら」


 ということで、次の日は伊豆半島を横断して三嶋大社に行き、さらにその次の日には伊豆箱根鉄道で修善寺まで足を伸ばしましたが、結局有力な手掛かりはつかめずに終わったのでした。

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