囲まれましたわ!
なんか気づいたらブクマ増えてて嬉しす!
でも更新頻度あげるとかおいねぇよ…………がんばるけどもさ
・-・-・-露天商のおっちゃんA・-・-・-・-・-・-・-・
おいおい、なんか往来で騒いでるのがいると思えば、可愛い嬢ちゃんが冒険者に絡まれてんじゃねぇか。見た感じ嬢ちゃんの方も旅装束だが、ずいぶん若いな。その割には冒険者2人に絡まれてる割には怯えてねぇ……。
まぁ大事にはならんだろうし、放っておいても問題ないかもな。さすがに冒険者の方も往来で手を出すとは思えねぇし、関わるのも面倒の元だろ。
つうか嬢ちゃんの方も明らかに面倒くせぇって顔してんな。誰か助け舟でも出してやれよ……。もちろん俺は嫌だがな。絶対にロクなことが事が起きるわけがないし、変なのに目をつけられて商売の邪魔されちゃたまらん。
「くどいですわ。貴方達がどのように騒ごうが事実は事実。ギルドに泥を塗るだけですわ。あまりしつこいようですとこの世から消し去りますわよ。それが嫌ならすぐに立ち去りなさい」
おっ、言うねぇ。しかも口調からしていいとこのお嬢様なんじゃないか?言ってることは威勢いいが世間知らずの可能性もあるかもな。関わんなくて正解だったかな?
「なんだとてめぇ!やるっつうならかかってこいや!」
こりゃ完全に頭に血が上ってやがる。さすがに暴力沙汰になりゃ誰かしら止めに入るだろうし、このまま傍観してるかな。近くにいる冒険者っぽいのはヒソヒソと話してるが、俺みたいな露天商たちは完全に興味ない振りしてるから、止めるとしても冒険者だろう。
「おっさん、これ2つくれや」
「おっいらっしゃい、2つで銅貨3枚な。…………まいどあり」
「しっかしそこの冒険者どもは何やってんだか……こんな往来じゃ衛兵が来てこっ酷く怒られるって分からないのかねぇ」
「逆に裏路地に連れ込まれても困るんd「ッグギャァ!!」
客の言葉に答えて視線を戻した途端、冒険者の片割れの片目が爆発しやがった。いったいどうなってんだよ。
嬢ちゃん、なんで動じないんだ?……っておいおい、あの嬢ちゃん笑ってやがる。あの娘がやったってのかよ……。しかもよく見りゃ真正面に立ってるのに血が付いてないじゃないか。まるで嬢ちゃんを避けてるみてぇだ……。
・-・-・-結衣・-・-・-・-・-・-・-・
さて、目の前でのた打ち回っている救いようのない馬鹿ですが、もう放っておいて出発しましょう。もう片方には慈悲で何もしませんよ。見せしめは1人いれば十分ですからね。
あぁ、気分がいいです。こういった救いようのない馬鹿を懲らしめる事ほど気持ちいいこともなかなかありませんから。
「それでは、私はこの辺で失礼させてもらいますわ」
言ったところで、周りは馬鹿に気を取られて私のことなど見ておりませんから、聞こえていないでしょう。その方が引き止められたりしないので好都合。さっさと立ち去りましょう。
踵を返し1歩踏み出して、硬い何かに額をぶつけました。痛いです。
「すまないがお嬢さん、逃がす訳にはいかないよ」
優しげな、それでいて有無を言わせないような若い声に顔を上げれば、騎士っぽい感じのイケメンが立ち塞がっています。
「あら、私に何か?」
どうせ後ろの馬鹿の件でしょうけれど、違う要件かもしれませんし、念の為聞いておきましょうか。
「後ろの彼、君がやったんだよね?どうやったかは知らないけど無罪じゃすまないし、詰所まで来てもらおうか」
残念!馬鹿の件でした!
しかもよく見れば―――水分で後ろを確認すれば―――囲まれています。シレっと振り返ってみましたが、騎士っぽい面々が剣を抜いて囲んでいました。イケメン騎士も手はしっかり腰の剣へ伸びています。
「いくらなんでも、少女1人に対して10人は随分と多すぎるんではなくて?」
逃げようと思えば逃げられそうではありますが、これは確実に顔を覚えられているでしょうし、素直に動向しておきましょうかね……。
「君のために全員出向いた訳ではないんだけれどねぇ。どちらかと言えばこの街の支部に向かっている途中で騒ぎに出くわしたような感じかな。で、どうする?」
「なるほど。逃げ出すことそのものは簡単ですけれど、顔を覚えられて一生御尋ね者人生はごめんですわ。ただ、拘束は好みませんの。」
「おや、簡単なのか。衛兵から選ばれた者だけしかなれないんだけどね、騎士って」
どうやら騎士で間違いなかったようです。しかもエリート集団だったようですね。それでも上に逃げてしまえば逃走可能でしょう。この世界の魔法で何ができるかにもよりますがね。
「それは失礼いたしましたわ。ところでお名前を伺わせていただいてもよろしくて?私はユイと申しますの、姓はナイショですわ」
「これはどうも、ご丁寧に。俺はロッソ。ロッソ・クラッコだよ」




