次にどこでライブするか選手権
SNS側:次第に始まる「どこでライブするか選手権」
知多新線終点ライブの動画がバズったあと、
コメント欄にはこんなのが並び始める。
《次はどこでやるんですか!?》
《路線図見ながら“ここで歌いそう”って家族会議してますw》
《ローカル駅アカペラ、次の候補:
・中部国際空港駅コンコース
・武豊線のどっか
・豊橋の路面電車の終点
…と見た!》
《#次どこで遭遇 ってタグ作りたい》
《#ローカル駅アカペラ予想選手権 開幕》
でも――
当の本人たちは、まったく決めていない。
光子
「ねえ、みんな予想しよるけどさ」
優子
「うちらも“どこで歌うか未定”なんよね」
翼
「現場で空気吸ってから決めるタイプなんで」
拓実
「“ダイヤと天気とノリ次第”やからな」
祥子
「ガチで、“朝のテンション+子どもたちの元気具合”で決まっとるもんなぁ」
隼
「“計画されたゲリラライブ”って矛盾してますもんね」
そんな感じで、
視聴者は真剣に予想してるのに、
当人たちはわりとその場のノリで決めている、
というギャップが生まれてきていた。
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24日目 ― 知多半島の先から空へ、そして東へ
終点の街 → 中部国際空港
「陸の端」から「空の玄関」へ
朝、知多新線の終点の街を出発。
名鉄で線路を戻りながら、中部国際空港を目指す。
陽翔「きのうは“線路のはじっこ”やったけど、
今日は“空に飛ぶとこ”に行く〜」
燈真「“日本のはじっこツアー”から、“空への入口ツアー”やね」
悠翔「空港飯、また食べれる?」
結音
「“空港のごはん”は、なんか全部“旅の味”〜」
灯乃
「きょうの“空港おやつ”なにかな〜」
彩羽
「今日は練習も試合もないオフやけん、
“糖質は正義”の日にします」
セントレア駅に着くと、
吹き抜けのターミナルと展望デッキ、
飛行機の並ぶ景色が広がる。
光子
「九州の空港とも、関西空港ともまた違う“空”やね」
優子
「空港って、“世界への待合室”って感じがあるんよね〜」
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空港飯ふたたび
フードコートで、
好きなメニューを選んでいく12人。
陽翔「からあげ〜!」
燈真「味噌カツ〜!」
悠翔「ラーメン〜!」
結音
「わたしは“空港パフェ”〜」
灯乃「“空港うどん”〜」
彩羽
「カツも食べたいし、ラーメンも食べたいし、
パフェも食べたい…(真剣に悩むアスリート)」
翼
「今日は“カロリーは思い出”ってことでええやろ」
拓実
「明日からまた動きまくるしな」
祥子
「マラソンやってて思うけど、
“よく食べる日は、よく動ける日”やねん」
隼
「名言いただきました」
食べ終わったあと、
展望デッキでしばし飛行機ウォッチング。
陽翔「どこに飛ぶとかな〜」
燈真「“北のほう行きそうな飛行機”とか“南のほう行きそうな飛行機”とか、勝手に決めよる」
悠翔「いつか、自分の試合で乗る飛行機を見送る日が来るかも」
結音
「“世界の真ん中”って、飛行機の中にもある〜」
灯乃「窓の外、雲ばっかりでも“真ん中”〜」
彩羽
「“世界大会へのフライト”とか、
本気で目指すなら、こういう景色ちゃんと覚えときたいな」
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セントレア → 名古屋 → 武豊線往復
ミツカンの町を歩いて、武豊で一服
空港を後にして、
名鉄で名古屋方面へ戻り、
そこから今度はJR武豊線へ。
列車で半田方面へ向かい、
ミツカンの工場周辺を散策。
陽翔「お酢のにおいする?」
燈真「なんか“す〜”っとした匂いがする気がする!」
悠翔「ここから“お寿司の味”も出とるんかな?」
結音
「“世界のお酢”って、ここからも出ていく〜?」
灯乃「サラダドレッシングのふるさと〜?」
彩羽
「ここで作られたものが、
スポーツ選手のごはんにも使われとるかもね」
光子
「“日常の味”が生まれよる場所って、なんか尊いね」
優子
「旅先の観光地もいいけど、
こういう“生活の工場地帯”歩くの、わたし結構好きやわ」
そのあと列車で武豊まで行って、
駅近くで一服タイム。
翼
「海も見えるし、工場地帯も見えるし、“働いてる街”って感じするな」
拓実
「“観光地”じゃない街ほど、心に残ったりするんよね」
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名鉄三河線 → 蒲郡線 → 豊橋
「線路で海岸線つなぎまくる日」
再び名古屋方面へ戻り、今度は名鉄ルートへ。
* 名鉄三河線に乗って、三河地方を“線路で横断”
* 接続を経て蒲郡線へ乗り継ぎ、海を横目に移動
* 最終的に豊橋へ入る
陽翔「きょう、“線路で海の横ずっと走っとる日”やね」
燈真「地図で見たら、ぜったい線びっしりやね」
悠翔「地図にあとで線引きたい!」
結音
「いろんな電車のイスに座った〜」
灯乃「いろんな窓の形で海を見た〜」
彩羽
「三河って、のんびりしとるのに、
“ちゃんと人の暮らしが息してる”って感じする」
光子
「旅の途中で、こういう“素通りするかもしれん場所”にちゃんと降り立てるの、ありがたいね」
優子
「線路がなかったら、たぶん一生来んかったかもしれんもんね」
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豊橋 → 路面電車全線 → 浜松 → 静岡
豊橋に到着した一行は、
豊橋鉄道の路面電車(市電)に乗車。
陽翔「道路の上走る電車だ〜!」
燈真「車と一緒に信号待ちしよる〜!」
悠翔「なんか、電車なのに“まちの住人”って感じ」
結音
「トコトコ走る音がかわいい〜」
灯乃「“街の心臓”みたいな線路〜」
彩羽
「路面電車って、
“街のスピードを速くしすぎないための存在”って感じするな」
全線を乗り通してから、
JRで豊橋 → 浜松 → 静岡へ。
浜松のあたりでは、
「楽器の街だよ〜」なんて話をしつつ、
今日はあえてあまり寄り道せずに進む。
夕方〜夜、静岡に到着。
ホテルにチェックインして、ひと風呂浴びる。
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夜:静岡から爆笑通信
「予想は予想、ノリはノリ」
今日の爆笑通信タイトルは:
「セントレア飯から武豊・三河・豊橋・静岡へ
〜そして“次どこでライブするか、うちらも知らん”問題〜」
光子
「みんなこんばんは〜! 今日は静岡からでーす!」
優子
「中部国際空港でごはん食べて、
武豊線でミツカンの工場あたり歩いて、
名鉄三河線と蒲郡線乗り継いで豊橋行って、
路面電車乗りつぶして、浜松通って、静岡まで来ました!」
コメント欄
《移動の密度おかしい》《線路で地図ぬりつぶしてる》《また空港飯w》
光子
「でね、最近さ…コメント欄見てると」
優子
「“次ここでライブするんじゃ?”予想がめちゃくちゃ増えとるとよ」
コメント欄
《はいそれは我々です》《#次どこで遭遇 勢》《本気で路線図見てます》
翼
「“関係者でもないのにダイヤ調べて予想してます”っていう報告も来とるw」
拓実
「ありがたいけど、ひとつ言わせて」
祥子
「うちらも決めてません!!」
隼
「ガチでその場で決まってます!!」
コメント欄
《知ってたw》《やっぱりそうかw》《ノリか〜!》
《でもたまに予想当たってる時あるよね?》
光子
「そう、その話なんよ。
たま〜に、“次あそこ来そう”って書いてあった場所に、
ほんとに行くことがあるんよね」
優子
「で、こっちはコメント読んでから決めたわけじゃなくて、
“行程とノリで決めたら、たまたま被っとった”っていう」
翼
「つまり、“波長の合う変人が全国に多数”」
拓実
「同じタイミングで、“その駅前で歌わせたい”って考えとる人がおるってことよね」
コメント欄
《変人呼ばわり光栄です》《同志が全国に》《ローカル駅アカペラ脳》
光子
「でもさ、こういうの、ちょっといいなって思うと」
優子
「こっちはこっちで、“真面目にダイヤと体力と子どもの機嫌”を考えつつ、
ふと“ここで歌いたいな”って思う場所があって」
光子
「画面の向こうでも、
“ここで歌っとったら似合うやろな〜”って考えとる人がおる」
優子
「その“場所へのラブレター”みたいなんが、
たまたま重なった時に、ライブが生まれとる気がする」
コメント欄
《場所へのラブレター、いい》《行ったことない駅まで愛おしくなる》
彩羽
「今日のルートも、
空港→武豊→三河→蒲郡→豊橋→静岡って、
文字だけ見ると“なんのこっちゃ”って感じやけど…」
翼
「それぞれの場所に、
“働いとる人の空気”とか“暮らしの匂い”がちゃんとあったよね」
拓実
「それを線路でつないでいく旅って、
なんか“人の生活をなぞる”みたいで好きやわ」
光子
「だから、今のところルールはこれにしとこっか」
優子
「『ライブ会場は、ダイヤとノリと、その場所の空気が決める』」
コメント欄
《名言いただきました》《予想はやめないけどねw》《ハズレても楽しいw》
光子
「というわけで、
明日どこで歌うか、今の時点でうちらも知りません!」
優子
「でもひとつだけ決まっとることがあります」
全員+コメント欄
「ごはんとお風呂と笑いがあれば、
空港でも、工場の町でも、路面電車の街でも、
ここが世界の真ん中やけーん!!」
コメント欄
《888888》《今日もありがとう》《明日の“ノリ任せ会場”楽しみにしてます》
静岡の夜の空気は、
新幹線の走る音と、
遠くの車の気配と、
それからスマホの光る画面に詰まった
“予想とノリと笑い声”を、
やさしく包んでいた。




