第3話 猛アタック
そうして僕は、次の日から木紗月悠斗に猛アタックを始めた。
「悠斗くんおはよっ!」
「…はよ」
毎朝あいさつしたり
「悠斗くん髪にごみついてるよ?とってあげるー♡」
「…ん」
「悠斗くん背高いーしゃがんでー!」
と言いながら、さりげなく肩や腕を触ってみたり
「悠斗くんご飯一緒にたべよっ!」
「…いーよ。」
「悠斗くんってどんな人タイプ?」
昼ご飯誘ってたくさんお話したりした。これで堕ちないやつはいなかった。ふっふっふ…これで堕ち……
…てないっ!!
なんで!少しぐらい意識するでしょ!!それどころか…
「悠斗くん背高いーしゃがんでー!」
「…これでどう?」
「はい!とれたよー!」
「ん…ありがと」
って言って微笑みながら頭撫でてくるし
「悠斗くんってどんな人タイプ?」
「んー……かわいくて…頑張ってアタックしてくれる子…かな。」
「えー?もしかして僕だったりするー?なんちゃ」
「…そうかもね笑」
とか言ってくるし。あと顔良いし。うざいうざいうざいっ!!むかつくむかつくむかつくー!!なんなのっ!思わせぶりな行動おおすぎ!なんなんだよ全く…
そう思いながら走って教室に向かっていると、廊下の曲がり角で生徒とぶつかりそうになってしまい、後ろに倒れそうになった。
「わっ、!」
痛みを覚悟したその時、何かにささえられた感覚がした。
細い腕、でもしっかりとした筋肉がある。そんな腕。
「大丈夫…?」
聞き覚えがある声がする。木紗月悠斗だ。
「あっ、うん!大丈夫。ありがとね。」
僕は、逃げるようにその場を去った。




