第二話 現状確認
第二話です。
「はっ」
目が覚めたときは見慣れた第一艦橋だった。いままで俺が艦を操作していて、これからも艦を操作するところだ。
周りの状況と自分の体を確認するが、幾分か軽くなった気がする。手持ちの荷物は今度はあるようで、手鏡をとる。
「は?はっ、はぁ~?」
いまいち状況がつかめない。
顔面偏差値が上がり、年齢が20代ぐらいになっている。思考もしっかりしている。
「けど白髪は治んないんだなぁ」
白髪交じりの髪の毛だったのがさらに悪化し、全てが白髪になっている。顔面偏差値と合わせて、若干厨二病のような格好になっている。
幸い、服は前の世界で所属していた連邦軍の1級艦長服のままだった。管理者様が再生してくれたのだろう前と同じぐらいにしっくり来ている。
容姿の変化に驚きながらも、白露の状態を確認する。やはりさっきまでのことは夢ではなかったようだ。
とりあえず白露の自立制御を起動させようとする。
”もう、起動してますよ。マスター”
艦橋内に、今度は女性的な声が響く。
「君は誰だ?本艦には俺しか乗っていないはずだが」
”私はこの艦の自立制御です。管理者様に改造を施してもらい、自我ができました。”
今までの自立制御は抑揚のない機械的な音声だったが、今の声には命が宿っている。
”疑うようでしたら、この艦に保存されている全てのピンクな本の題名を言っていきますよ”
脅迫にしか聞こえないが、艦の個人ストレージにアクセスできているため、自立制御だというのは本当らしい。
「わかった。わかったから、それだけはやめてくれ」
”わかっていただけたのならよかったです”
「しかし、自我ができたのなら今までのように自立制御とかでは呼んではだめだな。何と呼べばいい?」
”名称ですか?”
「あぁ」
”何とでもいいですよ。できれば可愛いのがいいです”
可愛いか。今まで生きてきて命名なんてしたことがなかったな。どうしよう。
この艦から名前をとって、シロ?いやなんか犬っぽい。じゃあ、ハク?いやこれはなんか違う。
少しの間考え込んできたが、最終的に思いついたのは…
「ホワイト、なんてどうだ?」
安直だったが、良さそうなのはこれしか思いつかなかった。
”安直ですね”
「すまない、これしかいいものが無かった」
”でもいいですよ。シンプルながら可愛いです。今日から名称をホワイトに改めますね。これからよろしくお願いします、マスター”
「あぁ。よろしく、ホワイト」
艦橋の正面窓から外を見てみると、何にもなかった。あっても、小惑星だけだった。気を使って、人気のないところ得転移させてくれたらしい。ありがたい。転移早々、捕まりたくはないからな。
それにしてもここはどこなのだろう。星系図などは貰ってないため、特定のしようがない。
「ホワイト、星系図とか管理者様からもらってないか?」
”それなら、艦のストレージに入っていますよ。今出しますね”
目の前に、パネルが現れ星系図が映し出される。ここは、テリル銀河外縁の小惑星帯の外側らしい。一番近いテリトル星系でも軽く2000光年ある。
「ホワイト、今の白露の最大空間跳躍距離っていくつだ?」
”現時点では、4万光年ぐらいですね。ただ、まだまだ強化できますね”
4万光年っていうと前の白露の軽く50倍は越してくるんじゃないか。強化なしでこれだと思うと強化は一体どれくらいになるのだろう。
「じゃあ、一度に2000光年跳んで前みたいになっても困るから二回に分けて跳ぼう。」
”了解しました!前のようになっても困るだけですからね”
「まぁ、もう少し時間がたってからにしような。いろいろと確認したいこともあるし」
そのまま艦橋で話しているのも良かったが小腹がすいてきたため、自室で話すことにした。
「すまん、ちょっと食べながら話してもいいか?」
”いいですよ”
自室の艦長席に座りながら用意した簡易栄養食を食べる。甘さは控えめだ。
「さて、どこから聞こうかな」
”それでしたら、作業ボードを開いてお話しませんか?そちらの方が教えやすいので”
「えっと、作業ボードってどう開くんだ?」
”念じるだけでいいですよ”
言われたらとおりに念じてみると目の前にパネルがもう一度現れる。今度は星系図ではないものが映し出される。
上部に、作業場、倉庫、のアイコンが表示されており、下には白露の情報が表示されていた。
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航宙巡洋戦艦白露 所有者・・・楠見健司
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Lv.1エンジン2基(補助エンジン6基)・・・エンジン出力 240000
Lv.1スラスター・・・機動力 160000
Lv.1艦首決戦超高威力砲(単装)1基
・・・威力 540000 速射力 10 貫徹力200000 エネルギー効率 200
Lv.1主砲(46inc三連装圧縮レーザー砲塔)6基
・・・威力 13000 速射力 8000 貫徹力 9000 エネルギー効率 6000
Lv.1副砲①(30inc十六連装レーザー砲塔)8基
・・・威力 8000 速射力 10000 貫徹力 12000 エネルギー効率 8000
Lv.1副砲②(30inc連装圧縮レーザー砲塔)32基
・・・威力 10000 速射力 8500 貫徹力 8000 エネルギー効率 10000
Lv.1対空砲①(20サンチ四連装光線砲塔)
・・・威力 6000 速射力 12000 貫徹力 6000 エネルギー効率 15000
Lv.1対空砲②(10サンチ四連装光線砲塔)
・・・威力 2000 速射力 30000 貫徹力 3000 エネルギー効率 42000
Lv.1空間魚雷 威力 12000 貫徹力 12000
Lv.1装甲 総合防御力 120000
Lv.1船体 全長512m
エネルギー効率・・・エネルギーが熱や音などに変換されることを防ぐ性能を示した値。高いほど良い。逆に低いとオーバーヒートでの暴走や壊れる確率が高い。
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主砲・・・前部甲板2基 後部甲板2基 艦艇部甲板 2基 計6基
副砲①・・・片舷4基 片翼4基 計16基
副砲②・・・片舷16基 計32基
魚雷発射管 艦首10基 艦尾 6基 艦底 12基 艦上部 12基 計40基
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”作業場と倉庫のところは、また後でにしましょうか。今の状態だとほとんど使えませんので”
「わかった」
この艦の情報が示されているが、口径やら船体やら値がおかしい。前の白露は全長300mちょっとだったが今の白露500mにまで大きくなっている。その他にも主砲や副砲なども口径がおかしくなっていて、せいぜい46サンチだったものが46incにまで大きくなっている。これだけなら、中級戦艦にも該当してもおかしくないだろう。
「ホワイト、これほんとに俺の艦か?」
”ええ、正真正銘マスターの艦ですよ”
「値がおかしくないか?というか、基準値っていくつだ?」
”この世界の標準的な巡洋艦の値を1000としていますよ”
基準となる巡洋艦を知らないが、一言で言って化け物だということは分かった。一つ操作を間違えたらこっちの身が危ないかもしれない。管理者様は何て物を作ったのだろう。
「俺、この艦うまく操作できるかな」
”そのことを見越しての精神感応操縦ではないのでしょうか”
「なるほどな」
管理者様がこのことを見越していたのかもしれないな。ひとまずありがたいが、そんなことはしたことがないため練習が必要だろう。
ちょうど食べ終わったことだし、練習してみよう。
食べ終わった袋を捨て、艦橋へ向かった。
「ホワイト、これから艦の練習航行をするから危なくなったら止めてくれ」
”了解しました。それでは、行きましょうか”
主機関を起動させ同時に補助機関も点火する。前とは違った起動音を聞きながら、スラスター制御も確認する。
「よし!全機関始動確認。出力20%。白露、発進!」
大事をとって最小限の出力にした機関の振動を身に受けながら、艦は前進していく。白露の前進を自分自身が動いているように感じる。これが精神感応操縦か。すごい!
「右舷旋回25度。ヨーソロー!」
艦を旋回させてみる。前の少々重い感じが、今度は気持ち悪いぐらいにスムーズに旋回する。駆逐並みの旋回性能は出るんじゃないか、これ。
そのまま30分ぐらい新生白露を操縦し、艦を停止させた。
「一通りの操縦はしたが、正直ここまで改造されているとは思わなかった。なぁ、ホワイト。管理者様って何者なんだ?」
”わかりませんね。私も改造を施しているときの管理者様を見ていたのですが、意味の分からない言語を発していましたしね”
処理能力が上がって多言語の解読が造作でもないホワイトでさえ解読への糸口が見つけられないとなると、ますます差を感じられる。それこそ、俺たちでは足元にも及ばないのかもしれない。
「そうか。まぁ、考えても仕方ないか」
”そうですね”
「練習航行も終わったことだし、早速空間跳躍航行をするか。ホワイト、座標設定を頼む」
”了解しました。まずは1000光年ですね”
「あぁ」
”座標設定終了しました。早速出発しましょう”
「了解、これより光速を突破し空間跳躍に入る。機関出力最大!」
艦は青白い炎を強くエンジンノズルから吹き出しながら宙域から消えた。
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文章作の難しい。
あと、書きダメが全く作れない。




