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計画

 雲隠れの3ヶ月間に、透はある事を計画していた。

 ハンナに頼んで、紹介してもらったイギリスにある病院で、採卵して卵子を凍結保存してもらう事にしたのだ。2ヶ月で採卵出来なければ、諦めるつもりだった。思春期以降、ホルモン注射をやめた事がなく、やめるとどうなるのかわからなかった。けれど、採卵するには、再び生理がなくてはいけない。インターセックスである透にとって、ホルモン注射は見た目の維持よりも、健康状態を維持するのに必要な為、2ヶ月と自分で期間を区切った。ちょうど、お見合い事件の翌日に注射の予約を入れていて、そこをキャンセルしたので、実質2ヶ月注射をやめる事になる。

 透はホルモン注射を止めて、もし明らかにわかる程、女性化してしまった場合、誰にも見られない様に、誰も知る人のいない海外を選んだ。ハンナが紹介してくれた病院であれば、信頼がおける。

 結婚した後で、レイラから採卵を望まれた場合、透は自分がどの程度、女性化するかわからない上に、レイラの前で女性化してしまう事は避けたかった。レイラがインターセックスである自分を受け入れてくれたとはいえ、女性化した自分を実際に見て、受け入れてくれるか、透には不安があった。

 仮に上手く採卵出来たとして、また注射を再開しても、透はすぐに元に戻れるわけではないと予想した為、さらに1ヶ月の間誰にも会わずにいたかった。勿論、レイラに会いたい気持ちは募るだろうが、女性化する姿を誰にも見せずに採卵するには、結婚する前の、今この時期しかないと考えたのだ。

 

 学校に関しては毎日和人にメールと電話で、報告を受け、指示を出す事にした。幸い、校長や園長、学長たちもベテラン揃いで、特別な事をしない限りは任せておいても、透のやり方を心得ている為、問題は無かった。不安になって来日しないようにと、レイラには毎日、今までになく、せっせとまめにメッセージを送った。


 レイラと透を狙っていた記者たちは、肝心の美貌の女王を映像に収めることが出来ないし、その相手である若い理事長も海外に飛んでしまったようで、これ以上話題を提供出来なくなった為、1ヶ月ほど経つとだいぶ関心が薄れてきた。

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