↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
20/33

20.ボクのお食事事情

20.ボクのお食事事情


 エリザベスカラーを付けているせいで、万事、調子が狂う。やることなすこと全てにおいてテンションが下がってしまう。もう、面倒くさい。

 そんな訳で、ボクはなるべく動かないようにすることにしたんだ。そしたら、皆が心配してくれて…。

「パルさん、元気ないね」

「可愛そう」

 桂子さんも菫ちゃんもそう言ってボクのそばに居てくれるんだ。


 そんなある日、菫ちゃんが風邪をひいて具合を悪くしたんだ。いつもは自分の部屋に居るのに、具合の悪い間は居間に布団を持ち込んで寝起きしているんだ。それでも、お仕事には行くんだけれど、一緒に居られる時間が多いのは僕も嬉しい。

 桂子さんもいつもなら夕方からお出掛けするのに、今は出掛けずにボクのそばに居てくれる。いっそ、ずっとこのままにしていようかな…。


 ずっと菫ちゃんが居てくれるのはいいんだけど、一つだけ困ったことがあるんだ。菫ちゃんはなかなかご飯をくれないんだ。

 桂子さんはボクが嫌いなご飯を食べ残すと、すぐに違うのを出してくれるんだ。

「あら、これは嫌いなの?じゃあ、こっちはどう?」

なんて具合にね。けれど、菫ちゃんは全部食べるまで新しいのを出してくれない。桂子さんはいつも気を遣ってくれる。

「パルさんにご飯あげた?」

「まだ入ってる!」

 あーあ…。そんな時、ボクは菫ちゃんのそばを離れて桂子さんに擦り寄るんだ。すると桂子さんすぐに新しいご飯を出してくれる。

「もー!そんなだからパルが太っちゃうんだよ」

 ちょっと耳が痛いけれど、やっぱりご飯は好きなものを食べたいよ。


 エリザベスカラーを付けられてからは殆どおじいちゃんたちの部屋には行っていない。おじいちゃんは自分がご飯を食べる時、おかずの中でボクが食べられそうなものを分けてくれる。缶詰じゃない食べ物もたまには美味しいんだ。特に、ウインナーなんかは大好物なんだ。菫ちゃんは絶対に出してくれないからね。誰も居なくなったら、ちょっと覗きに行こうかな…。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。