Scene8.5 軍靴の足音
「うむ、仕方ありますまい」
大陸に存在する国の1つ、ガーランディッド共和国の最高議会では高官達が皆、苦虫を噛み潰したような顔付きで議会場に揃っていた
「我が国としてもこれ以上の犠牲を出すわけにはいかん
国境付近の警備を強化、流通を最小限とし、許可なく侵入した者に対しては警告、従わなければこれの強制排除をする
これに反対意見のある者は起立せよ」
誰も立ち上がらないことを確認した議長が口を開き
「この臨時法案を可決とする
では、臨時議会は以上を以て終了とする」
その宣言とともに高官達は立ち上がり、議会場から出て行く
「本来であればこのようなことはせず、協力して首謀者を取り押さえたいのじゃがな・・・
儂らも国民の不満を抑えるのが精一杯じゃ」
誰が聞くわけでもないその呟きはすぐに掻き消えた
例の逃亡犯による被害を受けた国々は多少の差はあれど、皆似たような法案を可決させていた
大陸が複数の国に別れて平定後、再び戦乱の火に包まれる事を誰が予想しただろうか
ましてやそれが1人の男の欲望によって引き起こされる事など、当人も含めて誰も予想出来なかった
フローリア国国会ではこれらの対策に迫られていた
「・・・というのが各国国会・議会にて採択された法案でございます」
「うむ、やはり首謀者を捕らえることよりも自国の安全・・・いや、国民の不満を抑えることを第一としたか」
「至極当然の判断かと」
「だがこれでは犠牲者が増えるばかりぞ!」
「静粛に!」
「各国が自国の安全を重視し、協力関係を築かないのは大変遺憾な事である・・・が、故に我が国としても総力を挙げて首謀者を捕らえねばならぬ
憲兵を動かせ、疑わしい箇所は徹底捜索、なんとしてでも犯人を白日の下に晒すのだ!!」
その言葉を合図に解散し、憲兵隊を統括する国家憲兵局に連絡が飛ばされる
「我らの世代で再び戦火を見ることになるのは・・・避けたいものだな」
この流れを一番予想できなかったのは作者だったり(^q^)
またしても短い話です
何度かこの手の短い話が続いているが大丈夫か?
因みに毎回国名はその場の思いつきです
なのでScene3で出てきたグラツェード王国なんて既に空気




