1−13 敵の陸上侵攻を食い止めろ 後編
にしなさとるさん誤字報告有難う御座います
今回は王国視点から書こうと思います
今回も短めで書きます
トループ王国、陸上攻撃隊では指揮系統が麻痺しており、前線にいた兵士や魔道士は混乱に満ちていた。
4級氷魔道士の四級氷魔法"永氷"により敵を殺そうとしたにも関わらず、人型の化け物は簡単に氷を溶かす。そして上空からさらに人型の化け物が降ってきたと思ったら、いきなりその肩に取り付けられていた物が光り……。
とてつもない衝撃波が彼らを襲った。
それは永氷により作り出された氷山はもちろん、400m先にいた王国兵士達をも吹き飛ばした。
「まだこの地獄は終わらないのか!?」
「いきなり後ろの奴らが吹き飛んだぞ!」
「治療魔道士はいないのか!?」
「神様!どうか我らをお守りください!」
「そんな馬鹿な!」
四級魔道士であるライは絶望を感じていた
……あり得ない四級魔法だぞ!人類が到達出来る最高峰の階級だぞ!……
足が動かない…人間は圧倒的なる存在を見ると動けなくなるのか……
だが生きなければならない……私は家族の為に生きなければならない!
「風の精霊よ、我が身を軽やかにし、光の流れに乗じて駆け抜けん。我が前に立ちふさがる者を追い越せ。スピードアップ!」
「魔力の波紋を操り、宇宙の秘密を解き放つ。深淵に眠る星の輝きよ、我が前に現れん。我が身を輝かせ、風に乗り空高く舞い上がれ!ファストフライ」
「在るがままの肉体を強化せよ、我が身に宿る魔力を自在に引き出す。煌めく星々よりの導きを受け、我が身を包む魔力の輪を創り出さん。限りなき力を秘めし我が体よ、パワーアップ!」
「マナエッセンス!」
「ポイズネスパワー!」
「魔力使用緩和!」
「プロテクションオフアロー!」
「体力増加!」
「防御力強化!」
「皮膚硬化!」
…これが今の私に出来る魔法の限界か!…全速力でここから抜け出す。
そして彼は、小さき衝撃波を発しながら走り出した。
そしてみるみる先程までの戦場から遠ざかる。
戦場から約2キロほど離れている森に入り、そこで木の裏に隠れて落ち着く。
…ここまでくれば多分大丈夫だ………
少ししたら…もう少し…戦場から離れなければ……
安心出来たのも束の間。目の前に衝撃波と共に人型の化け物が現れる。
なっ!
なぜ…バレた!?…
逃げないと!
「マジックアロー!」
だが無情にもそれは簡単に弾かれる
そして彼の目の前に銃が向けられる
……現実というのは無情だな……
……出来ればもう少し家族と一緒に暮らしたかった…
……出来ればあいつに告白してから死にたかったな……
そのまま彼は意識を失ったのであった。
ファアアアアアアアアアアアアプロセカ楽ち!




