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第54話 披露

慌ただしい捜査1課の中に冴島と松島の2人がいた。そしてすぐそばにもう一人、警官がいた。

「例の警官射殺事件ですが、聞き込みによりますと犯人はサングラスをかけた2人組とのことです!」

「あーはいはいご苦労」

報告を終えた警官はその場を後にした。

「犯人はすぐそばだってのに捕まえられないのはもどかしいわー」

「そこは辛抱しかないでしょう」

そこへ別の警官が捜査1課に飛び入って来た。

「ラビットボマーの動画がアップされたぞー!!」

皆一斉にケータイで動画に目をやる。

「ふふっやっとだね」

松島も自分のケータイを取り出す。

いつも通り暗い部屋から始まった。やがて2人の影がボンヤリと見えてくる。そして目が慣れると2人のウサギが見えてくる。

「ラビットボマー1号でーす」

「2号だよ〜」

「皆ニュースで見たと思うが、我が同胞の24時間監禁の件、知ってる人も多いと思う」

「大変だったよ〜」

「警察は終わり際に同胞の服に位置を特定できる発信機をつけて開放した!卑怯だとは思わないか諸君。おかげで我らはアジトを特定され、殺されそうになったのもニュースで知ってる人も多いと思うが…」

1号は息を大きく吸った。

「それでも我らは捕まらなかった。諸君らはいかに警察が無能かはっきり分かったであろう!今こそ我らは立ち上がり、警察への攻撃をより強めるべきだ!」

松島は顔を覆った。

「いかん、今市民に警察を攻撃することを焚きつけるのは一番痛い」

1号の演説は続いた。

「我々もいい加減警察の無能さに辟易としているので、次の予告をもって爆破を最後にする。千代田区半径100キロに影響の及ぶ大爆破を10月30日午後8時に行う」

2号は指を上に向けて、

「ヒュルル〜ドカン!」

「最後ぐらいがっかりさせないでくれたまえよ、ではさらばだ。終わったら国外にでも行くか2号!」

「わーい」

以上で動画が終わった。捜査1課がまたざわつき始める。

冴島は松島に呼びかけた。

「どう思う?」

「今考えている所ですが、市民がより暴れ出すのは間違いないでしょう」

「今、市民の暴動は抑えがきかないまでに発展しつつあるものね」

松島は何度も動画を再生している。

「ん、待てよ」

「なにか気づいた?」

「2号のこの手つき、分かりますか」

「上に向かってるわね…まさか!」

「そう、犯人は最後に空中爆破をするつもりですよ…しかもプルトニウム級の」

「そうなると大きめの飛行機で浮かんでる爆弾をすくい上げ、解除させる必要があるわね!…すぐに対策本部会議を開くわよ!」

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