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オレはおっぱいを揉みたいんだ  作者: はれ
第三章 おっぱいとお尻、どっちを選ぶ?
45/49

41 さぁ始まりました! おっぱいとお尻をかけた頂上決戦!

 ――小刻みなトランペットの音が、俺と彰の部屋に鳴り響く。

 その音にはトランペット特有の勇ましさとパンチが利いているが、どこかに引き手の性格を思わせるような繊細さがある。

 その演奏は素人とはとてもじゃないが思えないほど素晴らしい。出来るなら、今度またゆっくり聞きたいところだ。

 

 そうして、演奏者――有泉君が演奏を終えて、「ふぅっ」っと息をついた。

 いやーすごい演奏だったな、有泉君のトランペット。いったいどこで習得した技なんだろうか。

 

 ――パチパチパチ……と、彰と瀬川が拍手する音が響く。あと美崎も拍手してるんだが、なんでお前はどや顔なんだよ。

 そんな美崎が、ぽん。と有泉君の肩に手を乗せた。


「お疲れ様、デ――有泉」

 

 お前デブって言っただろ今。


「それじゃあ帰っていいわよ。はいこれ約束の牛脂」


「もう帰るの!? 有泉君が来たのってバイオリン弾くだけなの!?」


 なんだかその後にもとんでもない単語があったと思うのだが、もう帰ってしまうという事実の方が俺にとっては衝撃的でならない。不憫だ……。

 

「よし、そんじゃ有泉君のセレモニーも終わったし……始めるとすっか!」

「あァ、頂上決戦の始まりだァ!」


 ――めんどくさいなこいつら。

 ちなみに今喋ったのは彰と瀬川。そう。二人とも旅なる物から帰ってきてる。

 それで君たち、何故か二人とも頬に傷跡があるんだけど、それ何? 君たちは別の作品にでも出張したの?


「とまあ、分からないことだらけなんですが――お前マジで何でいるの?」


 ビッ。と、俺が指さしたのは――美崎花だ。

 こいつは何故か、おっぱいとお尻の決戦に関わっているのだ。

 

「何でって、前にも言ったでしょこのゲボ」

「来るのは知ってる。けど、理由まで聞いてない」


 そう。俺は美崎がここに来ることを知っている。

 それは、一週間前の事――



 ************************



『……条件?』


『そ、条件があるの。それを了承してくれるなら、私はこのタコをタコ殴りするのをやめてあげるわ』


『タコってお前な……まぁいいや。で、その条件って?』


『あなた、一週間後に何かするみたいね』


『あ、ああ。よく分かったな。そうだけど』


『話を聞いてて思ったのよ。そしてそれは、瀬川と前田の争いね?』


『……よく聞いてんな。確かにそうだよ。それがなんだって――』


『私もそれに参加するわ。審判としてね』


『――は?』


『参加するって言ってるのよ。文句あるの?』


『いや、ないけど……』


『ならいいわね』


『……ま、それで瀬川の命が助かるならいいか』


『ええ。私もそれでいいわ。もし怒りが収まらなかったらそれでも殴ろうと思ってたけど』


『お前自分が何言ってるか分かってるの!?』



 ************************





「今思うと、瀬川の命を犠牲にしてでも断るべきだったかもなグベッ!」

「分かったわ。じゃあ今度ライタを殴るわね」

「もう殴ってますけど!?」


 殴られた右頬を抑えながら、俺は必死の抗議。マジで酷くない? この人。


「どうでもいいから、早く始めろよライタ」

「遅ぇぞライっち! 待ちくたびれたぜェ」


 そうこうしている内に、彰たちから文句が飛んできた。

 急かされた俺はゆっくりと腰を上げ、息を大きく吸って――喋り始める。


「それじゃあ、これからおっぱいとお尻、どちらが頂点にふさわしいか……頂点? なんかおかしいな。G頂上……も違うか、人間の欲望? うーん……まあいいや、とにかく、開始――」



「――待つのだーッ!!!」



 俺が開始の合図を出そうとした瞬間、入り込んだ声。

 そして開かれる部屋の扉。そこから入って来たのは――


「その対決、待ったをかけるのだっ!」


 余りにも大人とは思えない声が、部屋中に響き渡る。

 待ったをかけた人物は、この寮において最も位が高い人物。

 そう、彼女が――





 管理人が、俺の部屋に乱入してきたのだ!


 

 


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