追想の刻
今回は次回から過去編を挟むので少し短めです。
なんか過去編ばっか書いてる気がするなこの作品・・・・
胸部に巨大な裂傷、数個の銃創他全身至る所に裂傷、内出血、擦過傷、数本の骨にヒビ。その他全身の至る所の損傷。これが源治の受けた傷だった。そして今源治は退魔隊の所有する病院の集中治療室に入れられ、執刀には医療班にも籍を置いている菫が当たった。そして凛は治療室の前の待合ベンチに腰を下ろし手を合わせ源治の生還を祈っていた。
一体何時間経っただろう。ドアの上のランプが消え、執刀を行っていた菫が治療室から出てきた。菫の姿を見た凛は菫にすがりつく。
「あいつはっ、源治は!?私、あいつを殺そうと、でもっ、あいつ、私を庇って」
「落ち着け凛君、手術は終わっタ。重傷で絶対安静なのは間違いないGA生きていル。まったく大した生命力だYO」
「良かった・・・良かった」
源治が一命をとりとめたことを聞いた凛はその場にへたり込む。
「しかし、あいつがここまで追い詰められるのは初めてだNA。凛君、何があったか聞かせてもらえるカ?」
「・・・・はい」
そして二人はその病院の屋上に建設されたラウンジに場所を移した。
「ここはあまり人が来なくてネ、ここなら他人に聞かれる心配もないだろU。さぁ聞かせてくレ、あそこで何があっTA?」
そして凛は話し始めた。源治と別れてからのこと、源治と合流してからのことを。すべてを聞いた菫は大きく息をつく。
「恐らくその源治が戦っていたい相手ハ、狼王ロボと呼ばれる男だろU。あいつにこれだけの手傷を負わせられる相手はそうはいなイ。そして・・・・岩永龍二。まさかあの男が生きていたとはナ」
「そいつって源治のパートナーを殺したっていう」
「ああ、そして退魔隊を裏切った男でもあリ、人造怪異DA」
「人造怪異・・・あいつが言ってたんだ「源治は人造怪異だ」って。・・・・それって本当なの?」
恐る恐る聞く凛に対して菫は真剣な面持ちで答える。
「・・・・ああ。あいつは製造番号000号。現在存在する人造怪異のプロトタイプ的な存在だ。もっともこのことを知るのは私と、総隊長。あと恐らくは静葉ぐらいしか知らない事実だ。黙っていてすまないとは思っている。だがあいつから口止めされていた「世の中には知らなくても良いこともある」と」
「・・それじゃあ姉さんを殺した「それは違う!!」」
声を荒げる菫に驚きビクッと体が震える凛。
「驚かせってしまってすまない。だがこれだけは断言できる、あいつはパートナーを殺すことなど絶対に無い。パートナーを失う辛さをあいつは知っているからね。・・・いい機会だ少しあいつと静葉のことを話そう。静葉と私は同期でね、静葉をあいつに紹介したのも私なんだ。あれはそうだな・・・いまから4年ほど前か。」
そして菫は話し始める。それは源治と静葉の出会いの話であり。別れの話でもあった。




