表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

8話 集う仲間(キャラバン団長視点)

 今回は、馬鹿が4人しか釣れ無かった。

 銀のアギトを騙ったところで、行き先が公国じゃ、捕まるものも捕まらないか。


 「どうしたんだ?浮かない顔して、そんなに葉巻が不味いのか?」

 「葉巻は、何時でも最高だよ。ただな、この先が不安でよ」


 現在の公国は、裏稼業の連中が羨む最高の環境だ。

 たから、俺たちも一枚噛もうと決めて向かっているが、国境は警備が厳重。まともには、入れない。

 だから、危険地域を突っ切る事にした。


 「大丈夫ですよ。囮が4人もいるわけですし」

 「馬鹿野郎。4人しかいないから不安なんだよ」


 こいつ、これから通る場所がどれ程危険が分かってないな。

 国が警備を置かない。置けないほどに危険な地域。

 囮が何人いても安心出来ないのに、その囮すら4回しか使えないじゃ全く。


 「そもそも、なんで公国なんだよ」

 「団長だって、賛成したじゃないですか」

 「こんなに警備が厳重と知っていたら、反対したわ」

 「団長」

 「なんだよ、その目は」

 「いえ、何でも。てか、行き先を別のとこだって嘘つけばいいじゃないですか」

 「あほ。馬鹿だって、考えない訳じゃない。考えて間違えるから馬鹿なんだよ。東に行くと言って、西日に向かって走ってみろ。直ぐにバレて逃げられる」

 「だって、寄せ集めのゴロツキを凄腕って騙したじゃないですか」

 「そんなの、バレるわけが無いだろ。一般人が腕利きの傭兵を見分けられる訳が無いからな」

 

 最悪となれば、傭兵と奴隷を囮に使うしか無いか。ただ、傭兵を使いすぎれば反乱を起こされて命が危ないし、奴隷を使いすぎれば経費が嵩む。タダで使える馬鹿と違って金も時間も使っているからな。


 「とにかくだ、警戒だけは怠るなよ。安全第一だ」

 「なんですが、それ」

 「勇者が遺した、言葉だな。命最優先。金銭的な損失を恐れて命を損なうなと言うことだ」

 「博識ですね。団長」

 「一般常識だよ」


 全く、部下の前で知的な一面を披露するのも、団長の勤めってやつだな。

 にしても、危険地域と呼ばれる割には何の報告もないな。


 「おい。道は合っているよな」

 「は、はい。間違いないです」

 「なら、こりゃしめたものかもしれないぞ」

 「はい。鍵は開いていますが」

 「馬鹿野郎。危険地域をここまで安全に通れる道だ。これまでの稼ぎが泡銭に見える額が稼げるぞ」

 「そりゃー、楽しみですね」


 金が手に入ったら、まずは馬車と人手を増やす。それで、さらに稼ぎを大きくして。将来は、独立。いや、トップの椅子も見える。


 「団長ー」

 「なんだ?」

 「後ろで、戦闘が始まりました」

 

 はぁ?!後ろは囮の馬車だろ。


 「何で、戦っているんだ!」

 「わかりません。ですが、傭兵の一部が指示に反抗し馬車を護衛しています」


 最悪だ。情に負けやがった。馬鹿なやつは、頭が悪い人でも、地位が低いやつでもない。

 選択を間違えるな。

 

 「裏切った奴らごと、切り離せ」


 俺は、間違えない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ