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10話 集う仲間(乗り合わした視点)

 幼馴染のナヘルと僕は、貧しい寒村で産まれた。

 貧しくはあったけど、飢えてはいなかったし、偶に訪れるキャラバンから、珍しい物を買う程度の蓄えはあった。

 しかし、その年の獣害は酷かった。共同の畑で耕していた田畑の食べ物が多く失われ、キャラバンから食べ物を買わなければ生きていけない状態になってしまった。

 それからは、村総出で金に変わるものを集めた。遠くの川では砂金が採れた。獣を狩って肉を食べて、皮で工芸品を作った。何時なら、万が一に備えて保存する薬草も摘み取った。

 それでも、村人全員に分け与えるには不十分な量しか無かった。

 口減らしをしないといけない。誰かをこの村から追い出さないと、いけない。お父さんもお母さんも、言葉にはしなかったけど村の全員が思っていた。


 「この馬車に乗せてくれませんか?」


 幼馴染のナヘルがキャラバンの男に話しかけていたのを見つけたのは、偶然なんかじゃ無かった。

 僕は、暇を見つけては、ナヘルのことを探し話しかけていた。

 ナヘルの考えていることは分かった。誰かが口減らしになるなら、自分が。そう考えたに違いない。だけど、それは、それだけは認められなかった。

 ナヘルのいないこの村は、退屈すぎる。


 「ぼ!ぼくも、連れて行ってください」


 緊張と震えで、おかしくなりそうだった。

 決断は一瞬のことだったと思う。この先のこととか、何も考えずに飛び出していた。


 それから僕らは、旅をした。

 キャラバンに乗せてもらって、団の仲間と一緒に各地を回った。

 

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