第98話「最初の標的」
こんにちは、作者です。
いつも『黒き天使(Anjo Negro)』を読んでくださり、本当にありがとうございます。
ついにトーナメントの決勝戦が始まりました。
レオンとララがここまでたどり着くまで、多くの試練と偏見、そして強敵が立ちはだかりました。
しかし、決勝の舞台で待っているのは、ただの敵ではありません。
それは――家族。
それは――運命。
今回のエピソードでは、戦いの第一段階が描かれます。
レオンとララはある戦略を立て、まず最初の障害を取り除こうとします。
しかし、それは本当の戦いの始まりに過ぎません。
それでは、第98話をお楽しみください。
闘技場は黄金のエネルギー柱に照らされていた。
観客席は歓声で揺れている。
四人の戦士が中央に立つと、地面に刻まれた古代の紋章が光り始めた。
戦いが始まろうとしていた。
観客席。
ローラが胸に手を当て、震える声で言う。
「まさか……」
「自分の子供たちが戦う姿を見る日が来るなんて……」
彼女の目には涙が浮かんでいた。
少し離れた席。
ヴァンダーが腕を組み、満足そうに笑う。
「ふん……」
「まさかあの孫娘がここまで来るとはな。」
別の観客席。
ドリアとその息子ダリアムが座っている。
ドリアは誇らしげに言う。
「驚いたな。」
「まさかあの少年がここまで来るとは。」
観客席のあちこちから声が上がる。
「レオン、頑張れ!」
「先生、やっつけてください!」
「ララ、最高だ!」
「最高のカップルだ!」
一方、観客席の隅。
ゼロスとセラフィナが戦いを見つめていた。
セラフィナが目を細める。
「あの少年……」
「私たちを騙したのね。」
ゼロスは静かに言う。
「あの時、本気じゃなかった。」
「わざと勝たせたんだ。」
彼は少し考えてから続けた。
「まあ当然か。」
「Aresの息子の一人を倒した男だからな。」
闘技場の上空。
時間の双子の観客席。
カエルが静かに聞く。
「お前には何が見える?」
サエルの黄金の瞳が闘技場を見つめる。
「運命はすでに決まっている。」
「もう変えることはできない。」
「こうなるしかない。」
場面が闘技場に戻る。
四人が向かい合って立っている。
風が強く吹く。
最初に口を開いたのはリウだった。
彼は笑いながら言う。
「やっとだな!」
指を鳴らす。
彼の周囲に鎖が現れる。
「この瞬間を待ってたんだ!」
「楽しませてくれよ!」
一方、リーは動かない。
腕を組み、目を閉じている。
その沈黙は、リウのエネルギーよりも恐ろしかった。
ララがレオンに小さく言う。
「作戦がある。」
彼女の目は真剣だった。
「まずリウを外す。」
「彼は陽動。」
「私たちの本当の相手はリー。」
レオンはうなずく。
「分かった。」
「一緒にやろう。」
次の瞬間。
リウが爆発的な速度で動いた。
鎖が四方に飛び出す。
戦いが始まった。
レオンは地面を踏みしめる。
巨大な炎の土壁が現れ、攻撃を防ぐ。
ララは地面を転がり、円形のエネルギー陣を展開する。
それがリウの足を縛る。
リウは笑う。
「こんなので止められると思ったのか?」
鎖が砕ける。
レオンが前へ出る。
目が光る。
「止めるためじゃない。」
彼は叫ぶ。
「隙を作るためだ!」
次の瞬間。
雷と炎が混ざった攻撃が放たれる。
リウは横へ弾き飛ばされる。
その隙にララがルーンを発動する。
エネルギーの檻がリウを包む。
リウは閉じ込められながらも笑う。
「ははは!」
「面白い!」
ララが叫ぶ。
「永遠に閉じ込める必要はない!」
「少しの時間でいい!」
レオンがリーを見る。
「俺たちの相手は――」
「リーだ!」
地面が震える。
レオンが土の柱を呼び出す。
それが螺旋状に上がり、リウを空へ打ち上げる。
同時にララが光の爆発を起こす。
二つの力が衝突する。
爆発。
次の瞬間。
リウは闘技場の外に落ちていた。
観客席が静まり返る。
リウは地面に横たわりながら笑う。
「やるじゃないか……」
彼は立ち上がる。
誇らしげな笑顔。
「でもな……」
「リーと戦うって意味が分かってない。」
審判の声が響く。
「リウ――」
「敗退!」
闘技場。
レオンとララは肩で息をしている。
しかし目は強い。
レオンがリーを見る。
「悪いな、リウ。」
「でも俺たちの相手は一人だけだ。」
その瞬間。
リーの目が開いた。
腕をゆっくりほどく。
闘技場に沈黙が落ちる。
リーが言う。
「やっとか。」
その声は冷たい。
「本当の戦いは――」
「ここからだ。」
彼の目は刃のようだった。
闘技場のエネルギーが震える。
観客が叫ぶ。
ナレーションが響く。
「最初の障害は倒れた。」
「しかし――」
「本当の敵が目覚めた。」
闘技場の中央。
レオンとララが並ぶ。
反対側。
リーが一人で立っていた。
ナレーションが続ける。
「血は血を呼ぶ。」
「そして――」
「逃げ場はない。」
闇が画面を覆う。
――続く。
第98話を読んでいただきありがとうございます。
決勝戦がついに本格的に始まりました。
今回のエピソードでは、レオンとララが立てた戦略によって、最初の障害であるリウが戦いから外れました。
しかしこれはまだ序章です。
本当の戦いは――
レオンとララ
対
リー。
この物語の中でも、最も重要な戦いの一つになります。
また、本日公開しているワンショット(短編)や
キャラクター設定、音楽プロジェクトなどは作者ページにも掲載しています。
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ブラジルから、心を込めて。
それでは、第99話でお会いしましょう。




