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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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95/204

第95話「時間の双子の試練 ― 前編」

こんにちは、作者です。

いつも『黒き天使(Anjo Negro)』を読んでくださり、本当にありがとうございます。

第三フェーズの戦いは、いよいよ本格的に動き始めました。

今回から始まる戦いは、レオンとララにとってこれまでで最も危険な対決になります。

相手は――「時間」を操る伝説の戦士、時間の双子。

彼らは過去を巻き戻し、未来を見通す存在。

力や速度だけでは決して勝てない相手です。

果たしてレオンとララは、この絶望的な戦いをどう乗り越えるのでしょうか。

それでは、第95話をお楽しみください。

アルファ組織の闘技場、K11。

巨大な観客席が静まり返っていた。

今まで何度も戦いが行われてきたこの場所で、

これほど重い空気が流れたことはなかった。

ナレーションが低く響く。

「アルファ組織のトーナメント――」

「その戦いは、力、技、そして意志を試す場。」

「しかし今、レオンとララの前に現れる敵は――」

「それらすべてを超える存在。」

「時間そのもの。」

闘技場の入口から、二つの影がゆっくりと歩いてくる。

一人はカエル。

長く編まれた白い髭。

星のように輝く青いローブ。

その瞳は銀色に光り、まるで遠い過去を見つめているようだった。

隣にはサエル。

銀色のマントがオーロラのように揺れる。

黄金の瞳は、まだ訪れていない未来を見つめている。

二人が闘技場の中央へ進むと、

観客席に冷たい風が吹き抜けた。

レオンとララが立っている。

レオンは深く息を吸った。

それでも――

彼は笑っている。

ララは拳を握りしめた。

その目には緊張が浮かんでいた。

カエルがゆっくりと口を開く。

「クリザード。」

低い声だった。

「お前の中に、古の影を見る。」

彼の目が鋭く光る。

「文明を滅ぼした存在の影だ。」

サエルがレオンを見つめる。

「未来も同じだ。」

彼は静かに言う。

「堕落、拒絶、孤独。」

「お前の終わりはすでに見えている。」

ララの瞳が揺れる。

(母さんと同じ……)

(みんな同じ言葉を言う。)

(でも――)

彼女はレオンを見る。

彼は笑っていた。

怒りも憎しみもない。

ただ静かに言う。

「二人とも。」

「そんなに怒りを抱えているんだね。」

レオンは続けた。

「でも大丈夫。」

「全部、俺にぶつけていい。」

観客席がざわめく。

「イエスは憎しみの連鎖を壊すために来た。」

レオンは静かに言う。

「この戦いが終わった時、少しでも軽くなってくれたら嬉しい。」

観客席が割れる。

ある者は拍手し、

ある者は怒りの声を上げる。

その瞬間――

カエルが手を上げた。

時間が揺れる。

闘技場が一瞬歪んだ。

レオンが前に出る。

しかし――

その動きは巻き戻された。

まるで最初から動いていなかったかのように。

「時間逆行。」

カエルが呟く。

「過去はいつでも戻る。」

その隙にサエルの瞳が光る。

「預言の眼。」

ララが光の槍を作る。

しかし――

サエルはすでに彼女の背後にいた。

「その攻撃は、もう未来で見た。」

彼は囁いた。

次の瞬間。

衝撃。

ララが吹き飛ばされる。

観客席。

リーの拳が握られる。

「……」

リウが立ち上がった。

「やばいぞ……」

「こいつら、本物だ。」

闘技場では戦いが続いていた。

レオンが炎と雷を同時に放つ。

巨大な爆発。

しかし――

カエルは手を振る。

時間が巻き戻る。

爆発が消える。

そして次の瞬間――

レオンの体が衝撃を受ける。

自分の攻撃を、逆に受けたのだ。

レオンが膝をつく。

ララが光の盾を作る。

しかしサエルはすでに未来を見ている。

彼は横に回り込み、彼女を叩き落とす。

カエルが静かに言う。

「過去は必ず戻る。」

サエルが続ける。

「未来は必ずお前を敗北させる。」

レオンは血を流しながら笑う。

「二人とも。」

「すごいね。」

彼は立ち上がる。

「でも一つだけ分かってない。」

彼はララを見る。

「俺は一人じゃない。」

「ララを愛してる。」

「そして――」

彼は観客席を見る。

「俺を嫌う人たちさえ愛してる。」

「リーの背中を追って、俺は進む。」

観客席が再び揺れる。

ローラは不機嫌そうに腕を組んでいた。

ヴァンダーは小さく笑う。

「面白い。」

「このガキ、まだ何か隠してるな。」

闘技場では――

ララが地面に倒れていた。

血が額から流れている。

レオンが彼女の手を取る。

「大丈夫か?」

ララは息を整える。

「無理……」

「彼らの動き、読めない……」

レオンは彼女の目を見る。

そして言った。

「なら。」

「読まなくていい。」

ララが驚く。

レオンは地面に手を置いた。

雷。

そして――

大地。

二つの力が混ざる。

不安定なエネルギーが生まれる。

空気が震える。

観客席が静まり返る。

ナレーションが響く。

「過去と未来に対抗するため――」

「レオンが賭けるのは。」

「時間の外にあるもの。」

レオンは血まみれのまま笑った。

その笑みを見て――

カエルとサエルが初めて視線を交わす。

興味。

わずかな驚き。

画面が暗くなる。

「続く――」

第95話を読んでいただきありがとうございます。

ついに始まりました。

レオンとララ対「時間の双子」。

過去を操るカエル。

未来を見るサエル。

この二人は、これまで登場した敵の中でも特に危険な存在です。

力や速度ではなく、「時間」そのものが武器だからです。

しかしレオンは、この戦いで新しい発想を見せ始めます。

時間を操る敵に対して、彼が選んだ方法とは――。

次回、戦いはさらに激しくなります。

また、本日公開しているワンショット(短編)や

キャラクター情報、音楽などは作者ページにも掲載しています。

感想、評価、ブックマークをいただけると、とても励みになります。

ブラジルから、心を込めて。

それでは次回のエピソードでお会いしましょう。

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